カメラの描き方
第1回:ガイドを使って簡単に線で描く!
重要なのは□と〇? プロのテクニックを解説
2025年7月15日 15:00
毎日手にしているカメラ。見慣れているはずなのに、いざ絵に描こうとすると「あれ?こんなに難しかったっけ?」と感じたことはありませんか。
逆に絵を描くのは得意でも、ある程度カメラを知っていないと、カメラらしさが出せないかもしれません。
そこで、デジカメ Watchで連載中の漫画「カメラバカにつける薬」の作者、飯田ともき先生にカメラの描き方の指導をお願いしてみました。
※注意:この連載では、PCやタブレットを使ったデジタル作画での方法を中心に解説しています。
基本的なカタチで考えるカメラの構造
こんにちは!ここデジカメ Wacthで『カメラバカにつける薬』を連載しております、飯田ともきです。
美しいカメラをもっとよく知るにはスケッチがぴったりだと思いませんか。このシリーズではできるだけ簡単にカメラを描く方法を一緒に考えてみたいと思っています。
今日は「線でカメラを描く」がテーマです。どうすればいいでしょうか。
カメラを描くときに重要なのは「直方体」(=ボディ)と「円柱」(=レンズ)を意識することです。それぞれは描くだけなら簡単ですが、同時に組み合わせるとつまづきやすくなります。しかし、きちんとガイドを描いておけば難しくありません。
デジタル作画であればガイドはあとで非表示にできるようレイヤーを分けましょう。アナログでも薄い鉛筆で描けば消すことができます。
そしてどのカメラを描くのか、というのも重要です。ここはシンプルな形状でおしゃれでもあるレンジファインダーカメラを描いてみることにしましょう。グリップがあったり凹凸が激しく、ダイヤルがいくつもある一眼レフカメラやミラーレスカメラは今後の楽しみにしておきます。
直方体と矢状面でガイドを作る
ガイドはまず直方体から描き始めます。ヒゲのように?線が飛び出ていますが、これがあると描きやすくなるし、デザイン画っぽくてかっこいいのでおすすめです。円柱をいきなり描き始めるのはとても難しいので、矢状面を描いてみるのはどうでしょうか。矢状面はいわばレンズのカットモデルのカットされる面のことです。真正面から縦に真っ二つといってもいいでしょう。
ボディの中心よりやや右よりに垂線をおろし、レンズの長さだけ前に伸ばせば矢状面ができます。矢状面があれば円柱のヒントとなる直方体を描くことができます(左下緑色を参照)。これをガイドにして円柱をつくっていくわけですね! すべての線を描くときにはタテはタテ、ヨコはヨコであることをしっかり意識するといいでしょう(右上参照)。
円柱でレンズを描く
いよいよ円柱を描いていきます。まず正方形の中にどのように円が描かれるかを思い出しましょう。それを参考にしながらさきほど描いたガイドに合わせて、円を斜めになっている正方形の上に再現します。これが前玉ですね!(右下参照)
レンズまであと一歩です。ディテールを増すには、ピントリングや絞りリング、ローレット加工などをいい具合に描いてみましょう。
シャッターボタンやシャッタースピードダイヤルも円柱ではありますがレンズほど難しくありません。ディテールの一部だと思って、大きさのバランスや配置に気をつけて描きましょう。この角度から見えるもの・見えないものを区別します。
サッと描いているように見えますか? もちろん、何度も描き直しをしています。1回で理想の線を描けることは稀なので、何度も調整して良さそうな線を探します。
ガイドを消して完成!次回は着色に挑戦
ガイドを非表示にすれば仕上がりです!
次回はこれに色を塗ってみましょう。