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[2008/03/26]

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ジャズダンスショーを撮影


F3.2 / 1/125 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ラージファイン
 ジャズダンスのショーを撮影する機会があった。ソロもあれば、10人ぐらいのグループもあり、都会的な衣装もあれば、原始人が着るような衣装もある。踊りもさまざまで、何がジャズダンスか僕にはわからないけど、生で見るダンサーの動きは皆それぞれに良く、感動の1日となった。僕は仕事柄、ダンス関係者の友人も多く、何回かレッスンを受けたこともある。体を動かすのは好きなのだが、残念ながらどうもダンスの才能はないようである。

 ショーは2回行なわれ、正面からと左横から1回ずつ撮影した。僕は、まずショーが始まる前に真っ赤なカーテンを撮影した(写真1)。幕が開く前の、静けさもまたいい。

 最初の出演者は、パワフルな黒人女性中心のダンサーグループだ。ダンサーのイメージは、手足が長くスリムな体型の印象が強い。しかしこの黒人グループは皆がっちりした、毎日ジムでウエイトトレーニングをしているような体型で、背丈もかなりある。肉感的と言おうか、とにかく足の太もも腕も太くたくましいこの体格で、さらにスピードもあるから、近距離で見ているとかなりの迫力になる。ダンサーというより、ボクシングのヘビー級でミドル級以上の速さがあった、全盛期のマイク・タイソンのような迫力を思い出すほどだ。黒人が持つ、身体能力の高さに、先ずは、驚かされることになった(写真2、3、4)。

※カメラはすべてキヤノン EOS 20Dで、AWBで撮影しています。


写真1
F3.5 / 1/40 / ISO400 / SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO(28mm) / ラージファイン
写真2
F2.8 / 1/100 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(56mm) / ミドルファイン

写真3
F2.8 / 1/100 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(56mm) / ラージファイン
写真4
F2.8 / 1/100 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ミドルファイン

 肉感的と言えば、映画で原始人が着ているようなコスチュームで統一した女性のみのグループが印象的で、上からの暗めな照明は、女性ダンサー達のボディーをセクシーに演出するのに最適だった。強い照明からできる影で、見えない部分が多い分、想像力をかきたてるのだろう(写真5、6)。

 男性ダンサー7人の踊りは、さすが男が7人集まるとすごいぞ、と思わせる、粋でスピードがある踊り(写真7、8、9、10)。


写真5
F3.5 / 1/100 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ラージファイン
写真6
F2.8/ 1/50 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(56mm) / ミドルファイン

写真7
F2.8 / 1/100 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(26mm) / ミドルファイン
写真8
F2.8 / 1/80 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(52mm) / ミドルファイン

写真9
F2.8 / 1/125 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(52mm) / ラージファイン
写真10
F2.8 / 1/100 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(56mm) / ミドルファイン

 黒人男性のソロは照明も暗く、バックも真っ暗で撮影には厳しいが、柔軟性のある高いジャンプ力がすばらしかった(写真11、12、13)。

 都会での男女の葛藤をドラマ仕掛けで描いた踊りもあった。いきなり状況が変わる振り付けで、出演ダンサーも多く、飛んだり跳ねたりすりシーンでは、カメラマンとしては、目が離せない(写真14、15、16)。


写真11
F2.8 / 1/125 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(48mm) / ラージファイン
写真12
F2.8 / 1/100 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ラージファイン

写真13
F2.8 / 1/125 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ラージファイン
写真14
F3.2 / 1/125 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(56mm) / ラージファイン

写真15
F3.2 / 1/125 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(52mm) / ラージファイン
写真16
F2.8 / 1/100 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(39mm) / ミドルファイン

 小柄だけど、しなやかと言う言葉がぴったりな東洋人女性の踊りもよかった。柔らかそうな緑の衣装も、彼女によく似合っていた。自分も東洋人だからか、彼女の踊りのリズムはすんなり入って来て、いいところで自然にシャッターを押せたと思う(写真17)。

 男女の愛を演じた踊りは、祝福しているのか悲しみを訴えているのか、最後までわからなかったが、人間の永遠のテーマだと再認識させられた。メインの女性ダンサーがジャンプしながら、顔を左右に激しく動かしているシーンが印象的だった(写真18、19、20)。

 手足の長い白人女性を中心にした、女性ダンサーたちは、よくまとまっていてジャンプの息もよく合っていた。高いジャンプは、何度見てもいい。男性ダンサーの本領発揮(写真22)。


写真17
F2.8 / 1/100 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ミドルファイン
写真18
F2.8 / 1/60 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ミドルファイン

写真19
F2.8 / 1/80 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ミドルファイン
写真20
F2.8 / 1/60 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ミドルファイン

写真21
F2.8 / 1/125 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ラージファイン
写真22
F2.8 / 1/125 / ISO1600 / SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO(70mm) / ラージファイン

 舞台は、ドラマチックなものから、説明的なものまで、多種の照明を使う。また照明の色も豊富だから、カメラマンラマンとして、ライティングの勉強になるから、なるべく多く各種の舞台を観たいものだ。



URL
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  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dialy_backnumber/



押本 龍一
(おしもとりゅういち)東京品川生まれ。英語習得目的のため2年間の予定で1982年に渡米する。1984年、ニューヨークで広告写真に出会い、予定変更。大手クライアントを持つコマ―シャルスタジオで働き始める。1988年にPhotographerで永住権取得。1991年よりフリー、1995年LAに移動。現在はLAを拠点にショービジネス関係の撮影が主。日本からの仕事も開拓中。 http://oshimoto.net

2006/07/26 01:21
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