【 2016/05/26 】
【 2016/05/25 】
【 2016/05/24 】
【 2016/05/23 】
【 2016/05/20 】

ハワイ・オアフ島でお気軽「空撮」体験!!

Reported by 若林直樹

 ハワイに行かれた人は多いだろう。そのハワイで写真を撮るとなると、誰もが思い浮かべるのが「青い空、青い海、椰子の木」など、トロピカルな写真とワイキキのホテル群だ。そんなよくある写真とはひと味違う撮影をしたい人にお薦めなのが「空撮」である。


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示

 展望台などからの風景は皆同じようなアングルでしか撮れないが、空の上からなら、地上とは違った世界が広がる。また海側から陸地側を見ることができるなど、通常では不可能なアングルも狙える。しかも、遊覧飛行機代は日本より安く、そのうえ今は円高でよりリーズナブル! ハワイに行くならおすすめだ。


意外に手軽な海外の遊覧飛行

 今まで仕事で軽飛行機、ヘリコプター、ライトプレーンなどをチャーターしての撮影、海外や地方空港での遊覧飛行(セスナや気球)で空撮をしてきた。今回、旅行で出向いたオアフ島にある遊覧飛行を調べてみると、いろいろな会社が見つかる。機材はセスナなどの軽飛行機、水上飛行機、ヘリコプターなどが用意されている。ルートと費用はたいてい30分コースと60分コースがあり、値段もまちまちだが、日本の半額もしくはそれ以下が大半だ。

 最も重要なのは撮影しやすい飛行機かどうかだ。日本で乗った撮影専用機だと、床や側面にレンズを出せる小窓が付いているのだが、遊覧飛行用の機体ではまず無い。側面の窓越しの撮影になるので、当然軽飛行機なら胴体の上に主翼がついているタイプに限る。主翼が下にあると翼を避けての撮影が非常に困難だからだ。

今回搭乗した「Cessna 172SPフルIFR」セスナ社のベストセラー機だ。翼は天井にある。これなら下方向に撮影がしやすい

 ネットやガイドブックで調べて決めたのが「ノア・フライング」。日本語のホームページがあり、多くのオプショナルツアーのサイトにも紹介されている。パイロットは日本人なのでより気楽にコミュニケーションがとれるなど、いろいろ考えネットでここに申し込んだ。

 費用はオアフ島半周60分で1人135ドル(約1万円)。ホテルまでの送迎付きだし、帰りは許容範囲なら好きなところに送ってもらえる。

 このセスナはパイロット含めて4人乗りで、2人ならほぼ貸し切り状態で遊覧飛行してもらえるので多少わがままが言えるのだ。また値段は交渉しだいだろうが撮影用にチャーターも可能だ。


撮影機材と空撮の注意点

 カメラはキヤノンEOS 5D Mark IIに標準ズームレンズ(EF 24-105mm F4 L IS USM)だけを使用した。

 どうしても違う焦点距離のレンズも使いたい場合は、カメラを二台用意した方が賢明だ。飛行中はレンズ交換などしている暇はほとんど無く、「ひたすら撮るべし!」状態になるからだ。また振動し続ける飛行機からの撮影なので、手ブレ防止機能があってもカバーしきれないかもしれない。今回の撮影ではシャッタースピード優先モードで、1/500秒に固定しての撮影をした。

 また、ホワイトバランスはオートで、保存形式はRAW+JPEGだ。常に移動している機上からの撮影は同じシーンはないので、ぜったいRAWで撮影する。後日ベストの写真をベストに仕上げたいからだ。

EOS 5D Mark II。レンズはEF 24-105mm F4 L IS USM

 もう一つ気をつけないといけないのが窓ガラスの反射である。窓ガラス越しに斜めに構えると反射した機内が写ったり、日の光が差し込むとフレアなどいろいろ支障がでる。今回は黒服を用意して映り込み防止の努力はしたが、すべてうまくいくわけではない。今回は用意できなかったが「ラバーフード」を用意してガラス面に押し当てながら撮影すると効果的だ。

 今回はRAWと同時保存したJPEG画像をそのまま掲載している。なお地上からの写真は空から見た風景を参考に、当日午後に近くを、翌日同じコースを車で回わり撮影した一部だ。俯瞰からのシーンが頭にもあるので、これまた撮影が楽しくなる。


いざ出発!

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
  • 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。

 ちょうど日曜で休日だということもあり、場内は静かで小型機やら中型大型機、また航空機ファンならば喜びそうなクラシックな機体を横目に見ながら「ノア・フライング」の事務所に行く。着くと保険などの書類にサインをしていよいよ出発だ。

迎えにきてくれた車のままホノルル国際空港の反対側から、輸送機や民間機と格納庫が置かれている場所に入る 島を左回りで飛行するため、左窓からの撮影がしやすいパイロット席に座らせてもらった。機内は狭く望遠レンズを振り回せるような余裕はなさそうだ


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


ヒルトンラグーン(空から):ワイキキの西の端にあるアラワイヨットハーバーとヒルトンラグーン(デューク・カハナモク・ラグーン)上空から見て綺麗そうな池のようなビーチ。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約9.5MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F7.1 / 0.0EV / ISO200 / 45mm

ヒルトンラグーン(地上から):上空から見た帰りにさっそく寄った。この周辺にはヨットハーバーやマジックアイランドがあり、1日中写真を撮っていられそうなフォトジェニックな場所だ。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約6.8MB / 3,744×5,616 / 1/500秒 / F11 / -0.3EV / ISO200 / 24mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


別荘地(空から):ワイキキビーチからダイヤモンドヘッドを越えるとプール付きの高級別荘地が並ぶ。日本人パイロットによると、ここには日本の有名タレントの別荘もあるとのことだ。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約8.8MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F7.1 / 0.0EV / ISO200 / 105mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


マカプウ岬とマナナ島(空から):マカプウ岬にある屋根の赤いかわいい灯台は上から見て是非行ってみたくなったが、今回は足のけがが完治していないので断念。奥の方には海鳥の保護区でもあるマナナ島。そして虹が見える絶好のショットだが、写真では見た目ほど綺麗に感じない。RAWから調整して記憶に近い写真に仕上げたい。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約5.8MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F9 / 0.0EV / ISO200 / 55mm

マカプウ岬とマナナ島(地上から):岬を越えた道にある展望台からマナナ島とマカプウ海岸から撮影。マナナ島は別名ラビットアイランドというが、親子鯨にも似ている。サーフィンのメッカでもあるので、時間があればサーファーの写真と島も狙えるかも。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約6.6MB / 5,616×3,744 / 1/400秒 / F10 / -0.3EV / ISO200 / 32mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


ポポイア島(空から):手前にあるポポイア島とカイルアビーチ。写真では表現できないが、虹が大きく二重にも見えて輪の中に入っていく貴重な体験だ。このあたりから急激に天気が悪くなる。南のワイキキは雨が少ないのに対してこのあたりは貿易風が山脈にぶつかるため雨量は多いらしい。そしてその風を利用したウインドサーフィンのメッカでもある。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約5.8MB / 3,744×5,616 / 1/500秒 / F7.1 / 0.0EV / ISO200 / 93mm

ポポイア島(地上から):フライト翌日のこの日は天気が良く、全米で一番美しい海岸に選ばれた事もあるカイルアビーチの白いパウダーのような砂浜が予想通りの美しさだ。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約5.6MB / 5,616×3,744 / 1/400秒 / F13 / 0.0EV / ISO200 / 24mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


カネオヘ・サンドバー(空から):巨大珊瑚礁の島がサンドバー(砂洲)で引き潮時に出現する美しい海だ。空から見る事で初めて全容がわかる、空撮の絶好のポイントだ。この日はここを旋回してくれた。天気のよい日にもう一度空撮をしたい場所だ。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約7.0MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F5.6 / 0.0EV / ISO200 / 45mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


チャイナマンズ・ハット(空から):中国人の帽子に似ているのでチャイナマンズ・ハットと呼ばれているモコリイ島。右に見えるのがクアロア公園。トカゲの怪獣を仕留めてこの地に捨て、そこが島になったというハワイの神話もある。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約6.6MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F6.3 / -0.3EV / ISO200 / 73mm

チャイナマンズ・ハット(地上から):翌日のクアロア・ビーチは空撮時より天気も良くなり、綺麗で人が少なく今回の旅で一番気に入った場所だ。風景を撮っているとここでモデル撮影もしたくなる。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約6.7MB / 5,616×3,744 / 1/640秒 / F8 / 0.0EV / ISO200 / 40mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


ライエの町(空から):右に見える白い建物がライエハワイ(モルモン教)寺院。また左にブリガム・ヤング大学ハワイ校がある。小さなモルモン教の町だがメインストリートがV字にあり、空から見て初めて町の全体レイアウトがよくわかる。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約7.7MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F5 / -0.3EV / ISO200 / 73mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


タートルベイリゾート(空から):オアフ島最北端の海岸線はあいにくの天気でよけい荒々しく感じる。風で飛行機は揺れる。乗り物酔いしやすい人は薬を飲んでおいた方がよいだろう。手前の白い建物が「タートルベイリゾート」。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約6.1MB / 3,744×5,616 / 1/500秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO200 / 80mm

タートルベイリゾート(地上から):昨日空から見たカフェで休憩。天気がよいとやはり素敵なリゾート地だ。次回の宿泊はここにしたいけれど……さすがに高そう(笑)EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約7.1MB / 3,744×5,616 / 1/1,600秒 / F5.6 / 0.0EV / ISO200 / 65mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


カメハメハハイウェイ(空から):カメハメハハイウェイに沿って南下。かつて真珠湾攻撃の日本軍が通ったルートだが、当時のパイロットはこの風景をどのように感じたのだろう。今は赤土と畑の文様が面白い。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約8.1MB / 3,744×5,616 / 1/500秒 / F4 / -0.3EV / ISO200 / 67mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


戦艦ユタとレーダー(空から):真珠湾に沈没した戦艦ユタは上空からならよく見える。地上からでは全体像は見えないだろう。真っ白い巨大球はまだ真新しい巨大なレーダー基地。上空遠くからもよく見える。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約6.4MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / 65mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


戦艦ミズーリ記念館(空から):右奥にある白い建造物がアリゾナ記念館。沈没した戦艦アリゾナをまたぐように建てられている。また、戦艦アリゾナから今も油が流出しているのが分かる。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約6.3MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F8 / -0.3EV / ISO200 / 73mm


より大きな地図で ハワイ空撮ポイント を表示


ホノルル空港:ホノルル空港が見えてきた。終わりが近づくとちょっと寂しく感じもう一周したくなる。きっと日差しも変わり違った景色に見えるに違いなし。EOS 5D Mark II / EF 24-105mm F4 L IS USM / 約5.6MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F10 / -0.3EV / ISO200 / 24mm



最後に

 こんなに気楽にできる空撮、年末年始にハワイに行かれるなら是非試してみてはどうだろう。できることなら、搭乗前にセスナの窓をよく見て汚れがあれば拭くといいかも。空撮するとき下の方を狙いたくて、窓ガラスと鋭角にカメラを構えざる得ない場合は、ダメ元でパイロットに機を傾けられないか聞いてみよう。また、どうしても翼や支柱が写り込み気になるものだが、「気にせずひたすら撮るべし!」だ。

ホノルル空港の管制塔からの指示で、滑走路に対して直角に向かいランディング直前で旋回して着陸した。結構スリルがあるがそれもまた楽しい。絶対また来るぞと思う瞬間だ

 予約するなら午前中のフライトに限る。島の南側から東側を左回りするには午前中が絶対おすすめだ。今回は午前中1回だけの遊覧飛行だったが、夜景やサンセットもまた楽しいかもしれない。余裕があるならいろいろ試してみたいハワイでの空撮だった。



雑誌、広告等の仕事の傍ら、ライフワークとして自然や 癒される空間を求めて国内外を旅している。撮影対象はICチップからアフリカ象まで幅広い。デジタルカメラは1995年からコンパクトからプロ機までテストレビューに携わる。自宅ではフェレットをこよなく愛し、我が家で生まれた5匹と暮らす。いつかフェレットの写真集を出そうと企み中。HPはhttp://homepage2.nifty.com/nao-w/

2011/12/16 00:00