写真で見る富士フイルム「FinePix X100」(プロトタイプ)

Reported by 本誌:武石修

 富士フイルムが2011年春の発売を予定しているコンパクトデジタルカメラ「FinePix X100」のプロトタイプをお借りできたので、外観やメニュー画面をお伝えする。製品版と異なる可能性があることを注意いただきたい。

FinePix X100

 FinePix X100は、同社がフォトキナ2010で開発発表したモデル。3日現在、正式な発売日は決まっていない。

 今回編集部に届いたプロトタイプは、フォトキナ2010などで展示されていたモデルよりもシルバー部分がほんのわずかに青味を帯びたシルバーになっていた。個人的にはより落ち着いた印象に感じる。梨地部分やシルバーのダイヤル類の仕上げも良く、操作する楽しみも味わえそうだ。

 本機は、光学ファインダーに撮影情報などを重ねて表示できる「ハイブリッドビューファインダー」を備えるのが大きな特徴。光学ファインダーは非常に見やすく、眼鏡を掛けた状態でもほぼケラレはなかった。光学ファインダー像に各種の情報が重なる様は新鮮で、どこか近未来的な印象も受ける。EVFも144万ドット相当で、こちらも見やすかった。

外観

レンズは35mm判換算で35mm相当、F2の単焦点レンズ。レンズ交換はできない鏡筒にフィルターネジは無く、別途アダプターリングを使用してフィルターなどを取り付ける
鏡胴に絞りリングを備える。クリックストップは1段ごとフォーカスリング(上)は電子式。絞りリング(下)には2カ所の指かかりが付く
ボディ側面にフォーカス方式選択のスイッチがある
ファインダー部はやや盛り上がった造形接眼部。左に視度補正ダイヤルを備える。右側のセンサーにより、覗くと自動的にファインダーの表示に切り替わる
光学ファインダーの表示例(枠の表示が直線でないのはこの画像を撮影したカメラの歪曲によるもので、実際には直線だ)光学ファインダーに分割線と電子水準器(緑線)を表示したところ(同)
EVFの表示例(同)EVFで分割線と電子水準器を表示したところ(同)
ボディ前面のレバーで光学ファインダーとEVFの表示を切替える
EVF表示時は、右のように光学ファインダーをシャッターで閉じる仕組み
シャッターボタン周り。電源スイッチ、シャッター速度ダイヤル、露出補正ダイヤル、ファンクションボタンを備える
シャッター速度ダイヤルと露出補正ダイヤルの側面にはダイヤカットを施した露出補正ダイヤルの下部はやや盛り上がったデザインになっている
シャッターボタンは機械式のケーブルレリーズにも対応軍艦部の前側段差には滑らかなアールを採用
グリップの盛り上がりは比較的控えめ
背面は液晶モニターの左側に、再生、AE、AF、ファインダーの切替えスイッチを配置液晶モニター右側にはダイヤルを中心に各ボタンを配置。RAWボタンも装備した
背面のダイヤルはクリック無く回転する液晶モニターは約46万ドットの2.8型
レンズ近くにストロボも内蔵する背面親指位置にはレバーも搭載(ダイヤルではない)
上部のロゴ類。レンズをモチーフにしたと思われる“FUJINON LENS SYSTEM”のマークもお目見えした。この場所に“FinePix”の文字は無い背面上部に“MADE IN JAPAN”のプリントが入る
ホットシュー
“FinePix”の表記は、メモリーカードおよびバッテリー室フタの場所にのみあるメモリーカードおよびバッテリー室
側面にHDMI端子も装備
付属のキャップは金属製の被せ式。内側は植毛のような加工になっており、滑らかにレンズに被せることができる
レンズキャップをはめたところ
記録メディアとバッテリーを含む重量バッテリーは「NP-95」で、「FinePix REAL 3D」などと同じ
化粧箱化粧箱を開けたところ(実際には、カメラは袋に入って梱包されている)

サイズ比較

シグマ「DP1x」(右)
リコー「GXR」+「RICOH LENS S10 24-70mm F2.5-4.4 VC」+「LC-2」(右)
パナソニック「LUMIX DMC-GF2」+「LUMIX G 14mm F2.5 ASPH.」(右)
オリンパス「E-PL1」(右)

メニュー画面など(液晶モニターでの表示)

撮影時の表示例

情報表示時さらにグリッド、電子水準器(緑線)、ヒストグラムを表示したところ
液晶モニターはOFFにもできるぐるっとパノラマも搭載
測距点選択画面

再生時の表示例

再生しながらレーティングも付加できる情報表示時
EXIFデータも参照できる

撮影メニューの項目

1/4ページ2/4ページ。NDフィルターを内蔵する
3/4ページ4/4ページ

撮影メニューの内容(一例)

ISO感度設定(下側)ISO感度設定(上側)
画質設定ダイナミックレンジの拡張も可能
NDフィルターは2段階で設定できるホワイトバランスシフト
色の濃さの調整シャープネスの調整
ハイライトトーンの調整シャドウトーンの調整
ノイズリダクションの調整外部ストロボの設定
カスタム設定を呼び出す画面

フィルムシミュレーション設定

PROVIA/スタンダードVelvia/ビビッド
ASTIA/ソフトモノクロ
モノクロ+Rフィルターモノクロ+Yeフィルター
モノクロ+Gフィルターセピア

セットアップメニューの項目

1/6ページ2/6ページ
3/6ページ4/6ページ
5/6ページ6/6ページ

セットアップメニューの内容(一例)

ファンクションボタンの機能割り当て画面。その1同その2
感度AUTO制御フォーカスリングの回転方向は変更可能
フレームの設定長秒時ノイズ低減の設定
補正前画像記録の設定メニュー画面の配色も変更できる
撮影ガイド表示の切り替え

再生メニューの項目

1/3ページ2/3ページ
3/3ページ

再生メニューの内容(一例)

ボディ内でRAW現像に対応する撮影画像をもとにしてフォトブックを編集できる
各Webサービスへのアップロード機能も利用可能ピクチャーサーチも搭載




武石 修

2011/2/3/ 00:00