【 2016/05/26 】
【 2016/05/25 】
【 2016/05/24 】
【 2016/05/23 】
【 2016/05/20 】

【新製品レビュー】ソニーサイバーショットDSC-TX5

「防水デジカメ」に見えない薄型スタイリッシュモデル
Reported by 種清豊

サイバーショットDSC-TX5(シルバー)

 サイバーショットTシリーズの最新機種「サイバーショットDSC-TX5」について紹介する。2009年9月に発売された「サイバーショットDSC-TX1」(生産完了)の防水タイプと考えられるカメラで、防水仕様ながら、Tシリーズらしい薄型ボディとなっているのが特徴だ。レンズバリア部がヘアライン仕上げになっているのもデザイン性を高めている。

 カメラ系量販店の実勢価格は3万4,100円前後。本体色は、グリーン、ピンク、レッド、ブラック、シルバーの5色となっている。



防水カメラに見えないデザイン

 レンズはカールツァイスVario-Tessarで35mm判換算25〜100mmの光学4倍ズーム。撮像素子は1/2.4型有効1,020万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」と、上位モデルの「サイバーショットDSC-TX7」などTシリーズ共通のようだ。液晶モニターは3型の16:9ワイドで、背面をすべて覆うような形になっている。メニュー操作などはすべてタッチパネル操作で、小型のタッチペンも同梱されている。

レンズは屈曲式の4倍ズーム。レンズ部分には撥水加工を施している タッチした場所にピントを合わせることができる

 もっとも注目すべき点は、耐衝撃、防水防塵性能に優れている点だろう。ソニーの基準では水深3mで60分の防水性能を実現している。それ以上の水深は別売のマリンパックを使用する。当然ながら水中でもタッチパネル操作が可能だ。加えて1.5mからの落下テストをクリアしていて、誤って落としても故障しにくい設計となっている。

 防水、耐衝撃性能を備えたコンパクトデジタルカメラは数社から出ているが、DSC-TX5のようにすっきりしたデザインのものは珍しい。また149g(バッテリー、記録メディア込み)という重さも、数ある防水・耐衝撃カメラの中で一番軽量だ。


実用的な「逆光補正HDR機能」

 次は撮影機能について解説してみよう。DSC-TX1にも搭載されていた「スイングパノラマ」機能だが、DSC-TX1が焦点距離35mm相当時(広角端)で最大185度のパノラマ撮影が可能であったのに対し、DSC-TX5は25mm相当まで広角側が広がり、最大258度のパノラマ撮影ができるようになった。被写体に人物や動体が入っている場合でも、人物が不自然にならないように間隔を調整する「顔・動き検出」が備わっているので、人物が細切れにならないのは、今春モデルからのトピックだ。また、横位置パノラマだけではなく、上下にも可能で、もちろん左からカメラを振っても右から振っても撮影できる(パノラマ機能の設定で変更が必要)。

 ただし不自然なスイング動作をジャイロセンサーが検知すると自動的に撮影が終了してしまうので、慣れるのに少し時間がかかる印象だった。

スイングパノラマの設定画面。カメラを動かす方向は、上下左右に対応する スイングパノラマの撮影画面

 次に「逆光補正HDR」機能だが、その名の通り、逆光で黒くつぶれている部分の階調を出し、明るく補正してくれる機能だ。1回のレリーズで2枚の露出を変えた写真を撮影、合成して写真を仕上げる。実際に逆光での撮影を行なったが、暗部が極端に明るくなりすぎることも無い。今まで、フィルムでは難しかった補正が可能になり、撮影できるシーンが増えたという点では、こうしたデジタルの強みを生かした写真が今後も増えるだろう。

 ほかには顔検出機能を生かした「自分撮りモード」や「人物ブレ軽減モード」がある。「人物ブレ軽減モード」は1度のシャッターで6回撮影して、その画像を重ね合わせることでノイズとともにブレを除去してくれる。またDSC-TX1にもあった「手持ち夜景モード」という機能があり、おそらくそれも「人物ブレ軽減モード」と同じ要領で、画像のノイズを除去、ブレを軽減してくれるものと思われる。DSC-TX1と同様のHD動画機能(1,280×720ピクセル/30fps)が備わっていることも付け加えておきたい。


操作性も上々

 肝心の写りに関していえば、被写体によっては若干ではあるがコントラストの高い写りをするように感じられた。シャープさもあり、色味はごく自然な雰囲気である。ノイズに関しては、ISO400辺りから目だってくるのだが、この点はもう少し改良されることを期待する。もっとも、室内や暗いシーンでは人物ブレ軽減や手持ち夜景モードを使うものと決めておけば、その場合のノイズがかなり軽減された画像を得ることができる。

 カメラ内で補正を行なっている可能性はあるものの、25mm相当という広角にも関わらず、ほとんど歪みが見られないのは優秀だ。

 各種操作はタッチパネルで行なうが、反応もそこそこよく液晶モニターも見やすい。ボディ上部に電源、ズームレバー、シャッター、再生ボタンが配置されており、それらボタン類は小さいながらも動かしやすい。ただし、シャッター半押しの感覚がわかりづらく、シャッターの切れるタイミングに戸惑ってしまった。また欠点というほどではないが、メモリーカードの出し入れが、収納部がタイトにできているためバッテリーを1度取り出してからのほうが出し入れしやすい、という点が気になった。

設定アイコンは、よく使うものを表示するカスタマイズが可能
記録メディアはメモリースティックデュオのほか、SDHC/SDメモリーカードも使用できる。フタは防水パッキン付きだ 付属のバッテリーと充電器。CIPA準拠の撮影可能枚数は約250枚となっている

まとめ

サイバーショットTシリーズの薄型スタイリッシュデザインでありながら3m防水に対応した

 防水、防塵、耐衝撃性能を備えたDSC-TX5だが、撮影に関する機能で面白いのは手軽にパノラマ撮影などができる点だろう。少し慣れが必要だが、また今までと違った写真を撮影できる魅力は高い。

 だが、もっとも注目できる点はそのデザインである。防水、耐衝撃性を備えたカメラがほしかったが、今まではいかにもアウトドア感の漂うデザインのカメラが多かったなか、このDSC-TX5はそんな雰囲気を残さずに手軽に街でも海でも使うことができる。

 どのポイントに絞ってDSC-TX5を手にするかはそれぞれだが、常に持ち歩きたい、そしてあまり“カメラ”という感覚で使いたくないなど、そういった向きにはおススメできるカメラだと思う。


実写サンプル

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像を別ウィンドウで表示します。

画角

広角端
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F4.5 / 0EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 4.4mm
望遠端
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F4.6 / 0EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 17.7mm

歪曲収差

広角端
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F3.5 / -0.7EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 4.4mm
望遠端
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/125秒 / F4.6 / -0.7EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 17.7mm

ISO感度

※共通設定:DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 0EV / プログラム / WB:オート / 4.4mm

ISO125 ISO200 ISO400
ISO800 ISO1600 ISO3200

手持ち夜景

手持ち夜景OFF
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/40秒 / F3.5 / -0.7EV / ISO800 / プログラム / WB:オート / 4.4mm
手持ち夜景ON
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/15秒 / F3.5 / 0EV / ISO400 / 手持ち夜景 / WB:オート / 4.4mm

人物ブレ軽減

人物ブレ軽減OFF
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1秒 / F4.6 / 0EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 17.7mm
人物ブレ軽減ON
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/6秒 / F4.6 / 0EV / ISO3200 / プログラム / WB:オート / 17.7mm

逆光補正HDR

逆光補正HDR OFF
DSC-TX5 / 2,736×3,648 / 1/250秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 6.8mm
逆光補正HDR ON
DSC-TX5 / 2,736×3,648 / 1/320秒 / F3.5 / 0EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 6.8mm

スイングパノラマ

DSC-TX5 / 4,912×1,080 / 1/30秒 / F3.5 / 0EV / ISO500 / プログラム / WB:オート / 4.4mm

動画

※サムネイルをクリックすると動画ファイルをダウンロードします

DSC-TX5 / 1,280×720 / 30fps / 23MB

そのほか

DSC-TX5 / 2,736×3,648 / 1/80秒 / F3.5 / -0.3EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 5.9mm DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 4.4mm
DSC-TX5 / 2,736×3,648 / 1/60秒 / F3.5 / -0.7EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 5.5mm DSC-TX5 / 2,736×3,648 / 1/250秒 / F4.5 / 0EV / ISO800 / プログラム / WB:オート / 14.9mm
DSC-TX5 / 2,736×3,648 / 1/160秒 / F3.5 / 0EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 4.4mm DSC-TX5 / 2,736×3,648 / 1/5秒 / F4.6 / -1.3EV / ISO400 / プログラム / WB:オート / 17.7mm
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/8秒 / F4 / -1.3EV / ISO400 / プログラム / WB:オート / 11.8mm DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/25秒 / F3.5 / -0.7EV / ISO400 / プログラム / WB:オート / 6.1mm
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/640秒 / F6.3 / -0.3EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 4.4mm DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/400秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 4.4mm
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/640秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 4.4mm DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/320秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO125 / プログラム / WB:オート / 17.7mm
DSC-TX5 / 2,736×3,648 / 1/1000秒 / F5 / -1EV / ISO200 / プログラム / WB:オート / 13.6mm DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/640秒 / F6.3 / 0EV / ISO200 / プログラム / WB:オート / 4.4mm
DSC-TX5 / 3,648×2,736 / 1/50秒 / F3.5 / 0EV / ISO200 / プログラム / WB:オート / 4.4mm DSC-TX5 / 2,736×3,648 / 1/13秒 / F3.5 / 0EV / ISO200 / プログラム / WB:オート / 7.5mm





種清豊
(たねきよ ゆたか)1982年大阪生まれ。京都産業大学外国語学部ドイツ語学科卒業後、写真家竹内敏信氏のもとで約3年間のアシスタントを経て、2007年よりフリーランスに。主に日本各地に残る明治、大正、昭和初期のクラシックな素材から現代の街まで幅広く撮影中。また人物撮影や、東京の下町の祭も撮影。キヤノンEOS学園講師、NPO法人フォトカルチャークラブ講師。ブログはこちら

2010/4/5 00:00