EOS 50Dの購入時に「EF-S 18-200mm ISレンズキット」を選択。筆者にとって初めてのズーム比10倍超のレンズになる |
EOS 50DはEF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS込みのレンズキットで購入しました。筆者にとってズーム比10倍を超える初めてのレンズです。
EOS Kiss X2を購入した際、ダブルズームキット(EF-S 18-55mm F3.5-5.6 ISとEF-S 55-250mm F4-5.6 ISが付属)を選択したので、この2本をEOS 50Dにも使えば18mmから250mmの焦点距離をカバーできるので画角的には十二分です。ただ撮影だけを目的に出かける場合はともかく、子ども連れで撮影もついでにという場面では、2本のレンズははっきり言ってジャマです。かといって18-55mm、55-250mmどちらか1本だけだと帯に短し襷に長しといった状態でした。常々1本で広角から望遠をカバーするズームレンズを待望していましたが、EOS 50Dと同時発売、さらにキット化されたので迷わずこれを選びました。
結論から先に書くと、満足度はまあまあといったところです。
とりあえずは確かに便利。大きな公園に行っても子どものフットワークにもついていけますし、小学校の入学式では教室の様子を寄り引き瞬時に撮り分けられます。こんな行事的な場面では人が多くてレンズを交換するのもままならないし、仕事並にボディ2台では邪魔になって顰蹙ものです。35mm判換算で約28mmから約320mmもの画角をカバーし、さらにIS付き。まさに十得ナイフみたいな便利レンズです。
また重量バランスもEOS 50Dとは相性が良く、ホールディングも上々です。EF-SなのでもちろんEOS Kiss X2にも装着できますが、筆者の感想では小型のEOS Kiss X2とのバランスは、EOS 50Dよりはいまひとつに感じます。
十得ナイフがそうであるように、個々の機能・性能だけを注目してしまうとどれも中庸なのは否めません。描写力は悪くはありませんが、もっとよいレンズもいくらでもあります。とはいえ、ピクセル等倍で観るとアラも見えますが、A4プリントでは十分鑑賞に堪えました。でもEOS 50D本来の画質はこのレンズでは存分に発揮できないと思います。
フィルター径72mm、全長102mm、595gと決して小型軽量でもなく、ホールディングバランスは良好なものの、持って歩くと疲れた身体には重さが堪えます。
また困ったことに自重に耐え切れず持って歩くと自然とズームがビヨ〜ンと伸びてしまいます。一応伸びないように縮めた状態でロックできる機構がありますが、とっさのシャッターチャンスでは瞬時にロックを解除できず、最短焦点距離で撮影するか、ロックを外すのに手惑いシャッターチャンスを逃してしまいます。
さらに三脚に固定して撮影しようとすると、上を向けても下を向けてもズームが固定されません。手で保持すると長時間露光ではブレてしまうし、途中でズームをロックする機構はないので、輪ゴムか何かで上手く工夫して固定するしかありません。
この角度でズームが縮まってしまう | この角度でズームが自重で伸びてしまう |
とまあ、あれこれ不満もありますが結局愛用している筆者です。特に最近は業務でもEOS 50Dは撮影現場の合間のオフショット的なスナップ専用となりつつあるので、このレンズ以外を装着することはまれとなりました。
ところでいまさらこんなことを書くと笑われてしまうかもしれませんが、プログラムAEというのは焦点距離も加味して制御されているのですね! 何せ高倍率ズームを使ったことがない筆者には新鮮でした。
被写体の明るさが同じでも広角域ではシャッターは低速でF値は大きく、望遠域ではシャッター速度は速めに設定されます。特にISOオートにセットすると、望遠域ではわざわざISO感度を上げてまでシャッター速度を速めにします。とはいえ闇雲に速くしすぎるわけではなく、ちょうどよい程度に上げてくれます。IS付きとはいえ適度にシャッター速度も速くした方がよりカメラブレが抑えられてクリアに写ります。プログラムAEの露出制御はEOS 50D独自のものか旧モデルを踏襲しているのかは未調査ですが、EF-S 18-200mm F3.5-5.6 ISはプログラムAEとISOオートで使うとより便利さが増すことを感じ、以降ほとんどこの設定で使用しています。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像を別ウィンドウで表示します。
2009/7/28 00:00