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ソニーサイバーショットDSC-RX100【第1回】

ステップズームのまねごとをしてみる

Reported by 本誌:折本幸治


 デジタルカメラ好きの間でいま話題の製品といえば、真っ先にサイバーショットDSC-RX100の名が挙がるだろう。手の中に収まるコンパクトなボディ、1インチセンサー、F1.8からのズームレンズ、白画素入りのWhite Magic液晶など、その魅力は数多い。筆者もさっそく入手して使っているが、1インチセンサーをはじめとした装備とボディサイズのバランスの良さや、豊富な機能に感心する毎日だ。

 具体的な性能や画質については、礒村浩一氏によるレポートをご覧いただきたいが(画質すごいです)、ここでは日々使う中で気づいたことを散発的に綴っていきたいと思う。

 今回はDSC-RX100で、いわゆる「ステップズーム」ができないものか工夫してみたので、その結果を報告したい。

 ステップズームとは、リコーブランドのデジタルカメラで良く知られている機能。レンズの画角を焦点距離28mm相当、35mm相当、50mm相当……という具合に、切りの良い焦点距離に固定する機能だ。リコーだけでなく、例えばキヤノンPowerShot S100や、ニコンCOOLPIX S310(機能名は「ズームメモリー」)などでも利用できる。

 残念ながらDSC-RX100にステップズームはない。ただし、レンズの鏡筒根元にあるコントロールリングに「ズーム」を割り当てると、液晶モニター画面に焦点距離28mm相当、35mm相当、50mm相当、70mm相当、100mm相当それぞれのズーム位置が示されるようになる。これを見ながらコントロールリングでズーム操作を行なえば、ステップズーム的な使い方ができないことはない。

コントロールリングにズーム操作を割り当てると、「28mm」「35mm」「50mm」「70mm」「100mm」の表示が現れる

 ただしコントロールリングにはクリックストップがないので、回したら回した分だけリニアにズームする。当たり前といえば当たり前なのだが、これだとステップズーム=画角を固定できるという意味で納得できない。一応、切りのいい焦点距離(35mm相当、50mm相当、70mm相当)で吸い付くように止まってくれるものの、すばやくかっちりと固定させるのは難しい。厳密な意味でのステップズームとはいいづらいものだ。

 そもそもコントロールリングにはせっかくなので、別の機能を割り当てたいものだ。ズーム操作にはコントロールリングを使うまでもなく、シャッターボタンと一体になっているズームレバーを使えば良い。また、フォーカスモードをDMFやMFにすると、コントロールリングの機能が強制的にフォーカス操作になり、ズームが行なえなくなる。つまりフォーカスモード=AF-SまたはAF-Cでないと、これまで説明した「疑似ステップズーム」は使えないのだ。

 しばらくこの状態で使いつつ、どうしたものかと考えていたら、MR(メモリーリコール)が利用できることに気づいた。

 MRとは複数の設定内容の組み合わせを登録しておき、必要に応じて呼び出せる撮影モードのこと。記録画素数、AFモード、ISO感度、絞り値など、DSC-RX100の数多くの機能を組み合わせて記録できる。EOSでいえばC1/C2/C3、リコーでいえばMY1/MY2などと同様のものだ。MRの組み合わせパターンは3つまで保存でき(MR1/MR2/MR3)、モードダイヤルをMRポジションにした後、本体背面のコントロールホイールで切り替えられる。

モードダイヤルのMRにズームポジションを登録できる MR1に28mm相当、MR2に35mm相当を登録してみた。切替はこの画面を表示させてから、背面のコントロールホイールを操作する。ちょっと面倒

 そんなMRだが、実は任意の画角を登録できる。例えば焦点距離35mm相当にズームし、その状態をMR2に登録。その後MR2を呼び出すと、画角が自動的に35mm相当となるわけだ。

 現在、この方法でMR1=28mm相当、MR2=35mm相当、MR3=50mm相当をそれぞれ保存してあり、適宜切り替えることで、ステップズームに近い操作を楽しんでいる。本家リコーに比べると操作が煩雑なものの、とりあえず主要な画角を固定したまま切り替えることに成功。撮影時には、単焦点レンズを交換をしているような感覚が得られてとても楽しい。これを応用すれば、例えば電源オンと同時に35mm相当にすることもできる。

 このように、(ややこしいけど)奥深いカスタマイズが可能なDSC-RX100。これからも色々と試して行きたい。

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
  • 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。
DSC-RX100 / 約5.5MB / 3,648×5,472 / 1/1,250秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 10.4mm(28mm相当) DSC-RX100 / 約5.7MB / 3,648×5,472 / 1/800秒 / F5.6 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 13.4mm(35mm相当)
DSC-RX100 / 約4.7MB / 5,472×3,648 / 1/1,000秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 10.4mm(28mm相当) DSC-RX100 / 約4.7MB / 5,472×3,648 / 1/1,000秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 13.2mm(35mm相当)
DSC-RX100 / 約5.5MB / 5,472×3,648 / 1/1,250秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 16.6mm(50mm相当) DSC-RX100 / 約5.4MB / 5,472×3,648 / 1/1,000秒 / F4.5 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 10.4mm(28mm相当)
DSC-RX100 / 約8.1MB / 5,472×3,648 / 1/1,250秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 10.4mm(28mm相当) DSC-RX100 / 約7.4MB / 5,472×3,648 / 1/1,000秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 16.6mm(50mm相当)
DSC-RX100 / 約7.3MB / 5,472×3,648 / 1/50秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 10.4mm(28mm相当) DSC-RX100 / 約6.5MB / 5,472×3,648 / 1/60秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 16.6mm(50mm相当)
DSC-RX100 / 約5.4MB / 5,472×3,648 / 1/640秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 10.4mm(28mm相当) DSC-RX100 / 約5.3MB / 5,472×3,648 / 1/800秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 16.6mm(50mm相当)

おまけ1:最短撮影距離

 広角端28mm相当での最短撮影距離は約5cm。APS-Cサイズ相当よりセンサーサイズが小さいこともあり、一般的なコンパクトデジカメ並みに被写体に近づける。ただし少しでもズームさせると、30〜55cm程度の撮影距離が必要になる。とりわけ、料理を撮るとき28mm相当では広すぎて不便だが、これは他のコンパクトデジカメも同様だ。

DSC-RX100 / 約4.0MB / 5,472×3,648 / 1/1,250秒 / F5.6 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 10.4mm(28mm相当) DSC-RX100 / 約5.3MB / 5,472×3,648 / 1/800秒 / F5.6 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 13.2mm(35mm相当)

おまけ2:逆光

 ズームを望遠側にすると、予想以上にフレアで画面が覆われるケースが見られる。DSC-RX100のレンズはT*の名を持つカールツァイスレンズだけに、最初は少々意外に感じた。

 作例はかなり極端な逆光の例。光源の周りにマゼンタの斑紋が規則正しく並ぶ、いわゆる「サッポロポテト」と呼ばれる現象も確認できる。

DSC-RX100 / 約8.7MB / 5,472×3,648 / 1/1,000秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 10.4mm(28mm相当) DSC-RX100 / 約7.7MB / 5,472×3,648 / 1/800秒 / F4 / 0.0EV / ISO125 / WB:オート / 16.6mm(50mm相当)





本誌:折本幸治

2012/7/11 00:00