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“ストロボヘッド+ジェネレーター”分離型の使いやすさ!

小型軽量なプロフォト「B2 250 AirTTL」をモデル撮影で使う

全世界の写真業界に革命を起こしたバッテリーモノライトストロボ「B1 500 AirTTL」に続き、バッテリー駆動のジェネレータータイプのストロボ「B2 250 AirTTL」が本日(3月2日)に発表・発売された(ニュース記事)。発売に先立って、B2 250 AirTTLの魅力を紹介しよう。

B2 250 AirTTLは、B1 500 AirTTLの特徴をすべて兼ね備えているバッテリージェネレータータイプのストロボだ。ジェネレーター部分とヘッド部分で構成されている。

しかもヘッド部が軽量でコンパクトなためオンカメラ、オフカメラ両方で使用できる。機動力の求められる取材やウェディングなどではブラケットに装着してオンカメラで使用し、ポートレートや物撮りなどではオフカメラ…といった具合に対応できる。

ブラケットを使ってヘッドをカメラに装着。純正品にブラケットは用意されていないので、クリップオンストロボ用のものを使うと良いだろう。
カメラに装着すれば、クリップオンストロボに近い感覚で使える。

ヘッドは最大で2灯まで接続可能。2灯キットを使用すれば多灯ライティングも可能だ。撮影現場を簡易スタジオに早変わりさせることだって不可能ではない。

筆者もB1 500 AirTTLを愛用しているが、B2 250 AirTTLは多くの機能を引き継ぎ、機動力が加わったことでロケーションでの撮影をよりスピーディに行うことができた。

プロフォトのストロボは、ソフトボックスなど豊富なアクセサリーが用意されているのも魅力だ。

システム全体て?小型軽量。それて?いて機能は本格派

まずはスペックを見てみよう。

出力レンジは、1〜250Wsの9段階調光で、1/10段刻みでの細かな制御もできる。

閃光時間は最短閃光時間が1/15,000秒、最長閃光時間が1/1,000秒。プロフォト社のストロボは閃光時間が短い物が多く、被写体の一瞬の動きを止めたりとストロボならではの表現を広げるられる。

リサイクルチャージタイムは0.03〜1.35秒と、ストレスを感じさせない。出力を低出力にすれば20フラッシュ/秒での発光も可能なため、高速連写と組み合わせて撮影できる。高速連写をしても出力、色温度が安定しているので安心だ。

さらに、コンパクトながらモデリングライトを搭載。9WのLEDを採用しており、50W相当のハロゲンランプと同等の明るさを実現している。低消費電力のLEDだけに、バッテリー1つあたり90分間ものモデリング発光が可能だ。使い方次第ではビデオ撮影などのライトとしても活用できそうだ。

何といっても得意なのは、軽量・コンパクトなシステムを活かした撮影。ジェネレーター部分は16×8×17cmとコンパクトで、バッテリー(390g)を含む重量は1.6kg。ヘッド部も最大径10×全長10.3cm、700g(ケーブルを含む)ととても小型軽量だ。スヌーズアダプターブを外すと、ケーブルを除く重量はわずか500g。乾電池を装着したクリップオンストロボ、例えばキヤノン600RT-EXとほぼ同重量だ。

ジェネレーターは肩から掛けられる程小さい

専用のバックに入れれば持ち運びがとても楽だし、少し大きめのカメラ用リュックなどがあれば、カメラ機材一式とB2 250 AirTTL一式の収納も可能だろう。混み合う電車やバスなどで移動する場合もあまり人目を気にせずに移動できるに違いない。

専用のバッグに収納。ここまでコンパクトにまとまる

また、ストロボヘッドを一脚や小型のスタンド、ミニ三脚などに装着できるので、様々な場所にライトを設置できる。

B2 250 AirTTLの魅力はコンパクトさだけではない。前モデルで注目を浴びたTTL機能も引き続き搭載する。Air Remote TTL-C(キヤノン用)またはAir Remote TTL-N(ニコン用)を使用することで、ストロボと被写体の距離が変わっても自動調光され、標準露出が得られるので動きながらの撮影や初心者でも安心して使用できる。もちろん、Air Remoteやカメラからの調光補正も可能だ。

ホットシューにAir Remote TTL-Nを装着。これでB2 250 AirTTLと通信できる。TTL機能も利用可能だ。

TTLを使いながら、走るモデルを追いかけてみた。TTLにより、場所が変わってもほぼ同じ明るさになっている。リチャージタイムも短く、ストレスは全く感じられなかった。

完全ワイヤレスで小形軽量なため、発光部とジェネレーターを持ったアシスタントがモデルと一緒に走るといった撮影も可能

さらに、ハイスピードシンクロ(HSS)にも対応。最短で1/8,000秒までシンクロできる。そのため、今まで難しかった日中シンクロ撮影や開放F値の明るいレンズを使った背景をボカした日中シンクロなど様々なシーンで活躍する。

HSSの設定画面

日中シンクロ撮影において重要なのは、ストロボの光量とシャッター速度。ストロボの光量は被写体の明るさを調整でき、シャッター速度は背景の明るさを制御できる。通常のシンクロスピードである1/200秒や1/250秒では、どうしても絞ったりNDフィルターを使用するシチュエーションは多い。しかし最高1/8,000秒のHSSが使えれば、ほとんどの環境下で背景の明るさを自由にコントロールできるのだ。

実際にHSSを使用した例がこちら。

自然光
通常発光(HSSなし)
HSSを使用

見ての通り、背景に露出を合わせて撮影すると人物は暗くなる。そこで日中シンクロ発光を行うのだが、HSSを使わないとシャッター速度が1/200秒になるため絞り込む必要がある。そのため背景がぼけていない。一方HSSを使うことで、シャッター速度が1/200秒以上に設定でき、背景をぼかすことができた。

次の作例は、HSSと高速シャッター速度を組み合わせて、モデルの髪の一瞬を写し止めた例。髪の1本1本までしっかりと止まっていることがわかるだろう。

HSSと高速シャッターにより、モデルの髪の毛1本1本を写し止めることができた(画像をクリックすると拡大します)
HSSの作例では、オクタにグリッドを付けて撮影

新作オプションも豊富に用意

魅力はまだある。コンパクトなサイズながら、ヘッドの口径はプロヘッドやD1、B1と同じ。プロフォト製品の魅力である150種類あるライトシェーピングツールを使用可能だ。ライトシェーピングツールとは、アンブレラやグリッド、リフレクター、ソフトボックスなどのアクセサリーのこと。

実はこれまでのラインナップに加え、B2 250 AirTTLにあわせて軽量でコンパクトなライトシェーピングツールが発売される。「OCF(オフカメラフラッシュ)ライトシェーピングツール」のラインで販売されるのがそれだ。

OCFには、新ソフトボックス、新グリッドキット、新スヌート、新バーンドアが含まれており、使用用途に合わせてサイズや形も様々な物が用意されている。

ソフトボックス
ソフトグリッド
グリッドキット
スヌート
ライトシェーピングツールもコンパクトなので、B2 250 AirTTLの相性が良い。写真はポールを使ってソフトボックス付きのB2 250 AirTTLを上から発光させているところ。

下の例は、グリッド5°とスヌートを組み合わせて撮影したものだ。

スヌートなし
スヌートあり

光りが一部にしか当たっていないことがわかるだろう。それ以外は暗くなっている。ストロボ直当てでは木の幹全体が写ってしまっており、スヌートを使った時の印象とはまったく違う。

コンパクトなだけでなく、組み立てが簡単なのも特徴。ソフトボックス系のアクセサリーの場合、ロッドと穴の色を合わせて組み立てる。組み立てに時間が掛かかるオクタのようなアクセサリーも、慣れれば1〜2分で組み立てられるだろう。

同じく時間が掛かりがちなフロントディフューザーについては、はじめから装着済み。グリッドもボックスに被せるだけと簡単だ。材料も軽量化されており、持ち運び重視の印象を受ける。

フロントディフューザーに被せるだけのグリッド。

ストロボをバックから取り出して約3分あれば多灯ライティングができるくらい簡単にシステムを組み上げることができるので、ローケーションで活躍することは間違いないと感じた。

次の作例は、2灯のヘッドを使った例。

ジェネレーターには2つの出力端子が有り、2灯同時に使用できる
2灯による撮影風景

2X3(40×60cm)のソフトボックスにグリッドを装着し、モデルの背後から5°のグリッドを使い髪につややかな印象をあたえている。簡単に多灯ライティングに挑戦できるのもB2 250 AirTTLの魅力だ。

スタンドにセットする際は、ジェネレーターを重りにすると安定する

まとめ

今回、B2 250 AirTTLを使用してモデル撮影を行ったが、非常に出来のよい商品だと感じた。バッテリーも驚くほど小さく、最大215回のフル発光が可能。冬の外ロケでもバッテリーは1本でカバーできた。屋内の撮影であれば、撮影しながら充電も可能なのでバッテリーを気にすることなく撮影できるはずだ。小さいとはいえ色温度の安定性やリチャージの速さ、光量の安定感はさすがだと感じる。

バッテリー残量表示

プロフォトの機材といえば、国内の製品に比べると大きいイメージがあるものの、このB2 250 AirTTLの登場により、そのイメージは払拭されるだろう。電車や飛行機での移動の多いユーザーには最適の機材なのではと思う。

海外での撮影が多い筆者にしても、今後はB2 250 AirTTLがメイン機材になるに違いない。B1 500 AirTTLはに魅力を感じていたが、大きくて重いと悩んでいたユーザーにも最適なシステムといえるだろう。

制作協力:プロフォト株式会社
モデル:片岡ミカ(HPBlogTwitter

上田晃司

1982年広島県呉市生まれ。米国サンフランシスコに留学し、写真と映像の勉強しながらテレビ番組、CM、ショートフィルムなどを制作。帰国後、写真家塙真一氏のアシスタントを経て、フリーランスのフォトグラファーとして活動開始。人物を中心に撮影し、ライフワークとして世界中の街や風景を撮影している。現在は、カメラ誌やWebに寄稿している。
ブログ:http://www.koji-ueda.com/