Kカンパニー「from PJ strap」

ユニークな取付け方の革ストラップ

ネックストラップタイプのfrom PJ strap。価格は1万680円

 今回紹介する「from PJ strap」は、韓国のファッションデザイナーが手がけたという異色のカメラストラップ。ライカでの使用を強く意識した製品と見られるが、ここではデジタルカメラとの組め合わせを試してみたい。

 通常、アイレットタイプのストラップ取り付け部を備えたカメラに対応する製品で、最大の特徴はその取り付け方。アイレットタイプの場合、ストラップは三角環や円環を介して取り付けるが、本製品は三角環や円環を必要としない。

 ではどうするのかといえば、まずはストラップ先端の穴にアイレットをはめる。その後、アイレットの穴に付属の連結具を通し、精密ドライバーなどで連結具を接合。ストラップを固定するという仕組みだ。

 完成したその見た目はカメラストラップらしかぬすっきりとしたもので、いままでにないスタイリッシュな佇まいが斬新。カラーも豊富なので、愛機のドレスアップにもうってつけだろう(全カラーをこちらのページに掲載)

 ただし特殊な製品なので、気をつけるべき点がいくつかある。まず、三角環や円環を使わないタイプのストラップ取り付け部には使用できない。この時点で脱落するデジタルカメラは多い。

 次に、アイレットの周囲に突起や段差がないこと。ストラップの穴からアイレットの頭(についている穴)を出さなければならないが、そのときアイレット付近に段差や突起があると、アイレットの頭がしっかり出ず、連結具をアイレットの穴に通すことが難しくなる。

LUMIX DMC-GH1に取付けたところこのタイプのストラップ取り付け部に対応する
付属の連結具アイレットを穴に通してから連結具をはめる
連結具をとめて固定した状態使用例。モデルの身長は177cm
こちらはK-7につけたところ

 また、アイレットのすぐ下に、例えばメモリーカードのカバーなど、頻繁に開け閉めするものがない方が望ましい。ストラップの端が少し飛び出しており、さらに製品の構造上、一度取り付けるとストラップを回転させるのが難しいからだ。

 ストラップ自体の細さにも留意したい。強度は十分にありそうだが、重めの機材の場合は体へのくい込みが気になりそうだ。アイレット周辺にすっきりとした意匠を求めるところなどを考えると、ベストマッチはやはりライカなのだろう。

 構造上、ストラップの長さを調整できないことにも注意したい。全長は約96cmで、身長165cmの筆者の場合、カメラボディがおへそのあたりにくる。個人的にはもう少し短めが好みなのだが、使っているうちに何となく慣れてしまった。このストラップの場合、使用する機材が軽いためだろう。

 もうひとつ、これも構造上からくる問題だが、ストラップの根元によれが生じやすい。三角環や円環がなく、ストラップがボディに直接取り付けられているため、カメラが動くたびによれるのだ。ただしストラップがしなやかなためか、使用上ほとんど不満は覚えなかった。

 というわけで、導入や使い勝手に少々制限はあるものの、この製品ならではの格好良さと希少性は抜群。上質な仕上げもうれしいし、自分の好みやその日の気分でカラーを選ぶのも楽しそう。小粋なボディと組み合わせたいストラップだ。

 なお、from PJ strapでは、同様の連結具を使用する「フィンガーストラップ」も発売中だ。その名の通り指に通して使うストラップで、素材感はネックストラップと変わらない。シャッターボタンの位置が重要になるため、こちらもカメラを選ぶストラップだが、小型ボディを手に提げながらのスナップ撮影で使用したいアイテムだ。

フィンガーストラップの装着例指にかけて使用。E-410の場合、中指にかけると具合が良かった

 


 今回、輸入代理店のKカンパニーのご好意ににより、ネックスストラップとフィンガーストラップをそれぞれ2本ずつプレゼントします。いずれも日本未発売の特別カラーです。応募はこちらのページで受け付けています。

プレゼントのネックストラップとフィンガーストラップ。いずれも日本未発売カラー


(本誌:折本幸治)

2009/11/16 09:34