ADR-DMCU2M。ホワイトのほか、ブラックカラーもラインナップする |
サンワサプライの「ADR-DMCU2M」(2,415円)は、記録メディアの収納スペースを備えたUSBカードリーダーだ。「小型」であることを売りにしているメモリーカードリーダーは数多いが、ADR-DMCU2Mの場合は、小型であることに加え、記録メディアをカードリーダーに収納して持ち運べるという点を特徴としている。
SDHC/SDメモリーカードのほか、microSDHC/SDメモリーカード、miniSDHC/SDメモリーカード、MMC Plus、RS-MMCが使用可能。アダプターを使用することでMMC microにも対応する。SDメモリーカード用スロットとmicroSDメモリーカード用スロットを備え、両スロット間で相互にファイルをやりとりできるのもポイント。
収納スペースは、カードリーダー上面の蓋を横にスライドさせると出てくる。SDメモリーカードの形をした窪みになっており、SDメモリーカードを収納するとぴたりとはまる。microSDメモリーカード用の収納スペースもある。本体サイズは72×36×14.8mm(幅×奥行き×高さ)。
メモリーカードスロットはSDメモリーカード用とmicroSDメモリーカード用。両方のスロットから同時に転送可能だ | メモリーカードの収納スペースはSDメモリーカードの形になっている |
SDメモリーカードを挿入したところ | ノートPCに接続したところ |
大きさはマッチ箱を細長くしたくらい | SDメモリーカード2枚とmicroSDメモリーカード1枚を収納可能 |
蓋は上面端にある丸い穴を軸にして、回転しながら開くタイプ。開く方向は常に同じで、およそ180度回転する。蓋が完全に閉まったところで留まる仕組みにはなっていないので、蓋を開けるときは、指に少し力を入れて押し開ける感じになる。
蓋を閉めた状態でかなり激しく振ってみたりもしたが、蓋がずれることはなかった。ただ、蓋の軸となる部分は内部にツメを引っ掛ける仕組みのようで、もし、使い込んでいくうちに軸が緩くなるということがあっても、ネジのように自分で締め直すことはできないようだ。
カードリーダーということで、SDHCメモリーカードの転送速度を測ってみた。他社製リーダーとの転送速度の比較結果は下記の通り。比較対象はバッファローの「BSCRA38U2」。Turbo USBはON。メディアはサンディスクの「Extreme SDHC 16GB」を使用し、「HDBENCH Ver3.30」のDISK計測で計測した。
BSCRA38U2 | ADR-DMCU2M(左)の方がBSCRA38U2(右)より一回り小さい |
ADR-DMCU2M | BSCRA38U2 | |
---|---|---|
読み出し | 19,616.8 | 21,913.4 |
書き込み | 16,019.6 | 18,049.8 |
速度的にはBSCRA38U2に一歩譲る結果となったが、上の画像の通り、省スペース性という点ではアドバンテージがある。BSCRA38U2が家やオフィスで使用するUSBカードリーダーだとするならば、ADR-DMCU2Mはその携帯性と収納性から、出先で使用するという利用シーンが考えられそうだ。
たとえば、旅行や出張先で荷物を少しでも減らしたい場合や、メディアケースをなくしてしまった場合などに、臨時のケースとして利用するというところだろうか。特にmicroSDメモリーカードは紛失しやすいので、一時的にでもきちんとしまえる場所があるのは心強い。
SDメモリーカードのような小型メディアは場所を取らないし、大容量の製品も定着してきているが、紛失のリスクも高い。USBカードリーダーの中に記録メディアを収納するというアイディアは、地味ではあるが実用的な工夫だと思う。CFやメモリースティックは使用できないが、普段使用するメディアが限られているならば、選択肢の一つに加えてみてはいかがだろうか。
2009/10/5 00:00