- ボディ:ソニー NEX-5
- レンズ:シュナイダー クセナー37.5mm F2.8
- マウントアダプター:ルミエール ロボット-ライカLマウントアダプター
- マウントアダプター:三晃精機 Eマウント用Lマウントアダプター・環型
- ストラップ:weiche Brise コンフォートストラップ
- ストラップパーツ:weiche Brise カメラ用ストラップパーツ/コードバン(角穴ベルト式)
ロボットマウントレンズは、NEXシリーズのAPS-C機という強みを活かせるアイテムだ。ロボットは1930年代に登場したドイツ製のカメラで、大きなゼンマイを備え、24枚の連続撮影を実現している。ホビー向けというよりも、軍事用途や監視カメラなど、業務用カメラとして発展したカメラだ。このように特殊な経歴をもつカメラだが、ロボット用レンズはNEXシリーズと相性がよい。今回はルミエールが発売したロボット-ライカLマウントアダプターを使い、ロボット用レンズの魅力を探ってみよう。
一連のロボットシリーズは、35mm判フィルムにスクエアフォーマットで撮影する。ルーツが監視カメラだけに、縦横比や構図に拘泥しない1:1フォーマットを採用しているわけだ。35mm判フィルムで1:1ということは、一辺の長さが24mmになる。NEXシリーズのイメージセンサーは長辺が23.4mmだから、ロボット用レンズを付けるとほぼオリジナル画角で撮影が可能だ。レンズのイメージサークルをフルに活かし、伸び伸びとした描写が楽しめる。ロボットマウントのフランジバックは31mmと短く、従来は再利用の難しいレンズだった。こうしたレンズに再び光を通せるのは、ミラーレス機が登場したおかげといえるだろう。
ルミエールのロボットアダプターは、ボディ側マウントにライカLマウントを採用している。バルナックライカなど、Lマウントボディに装着した際、レンズ指標が真上にくるように細部にこだわったマウントアダプターだ。ミラーレス機で使うときは、ライカLアダプター、もしくはLMリングとライカMアダプターの組み合わせで装着しよう。NEXシリーズだけでなく、マイクロフォーサーズで使うことも可能だ。
パンケーキタイプのクセナー37.5mm F2.8は、普及価格帯のロボット用標準レンズだ | クセナー37.5mm F2.8はねじ切りがなく、カブセ式の純正レンズフードを取り付ける |
絞りとピントリングの色を合わせると、最大被写界深度が得られる。監視カメラの名残を感じさせるギミックだ | ロボットIIaとクセナーのセットアップ。中古相場はレンズ付きで2~4万円程度となる |
NEX用ライカLアダプターは三晃精機の製品を選んでみた。環型と名付けられたこの新製品は、前面にウェーブ状の意匠が施されている。このアダプターは沈胴エルマーがオリジナルボディとほぼ同じ位置に装着できるため、ルミエール製ロボットアダプターと組み合わせたとき、レンズの指標がほぼ真上にくる。
ドレスアップ面はweiche Briseの一点吊りストラップを組み合わせてみた。一般的な一点吊りストラップよりも長めに設計されており、斜めがけするとカメラがズボンのポケットにちょうど入る。コンパクトカメラを合わせると、新鮮なスタイルで携行できるストラップだ。
ルミエールのロボット-ライカLマウントアダプターは9,500円。メイド・イン・大田区の丁寧な仕上げだ | 三晃精機のEマウント用Lマウントアダプター・環型は、シルバー7,000円、黒8,000円だ |
weiche Briseの新作、コンフォートストラップは8,610円。ストラップパーツは1,365円 | レザーのカラーやスタッズのレイアウトは、オーダー時に好みのスタイルを指定できる |
クセナー37.5mm F2.8は普及価格帯の標準レンズで、中古市場ではボディに付属して売られていることが多い。写りは素朴な描写で、絞ってもさほど硬い表現にならない。今回試写したレンズは曇り玉だったが、コントラスト低下を差し引いてもほのぼのとした描写だ。NEXとの組み合わせではほぼオリジナル画角で撮影できるため、周縁部の無理のない描き方が気持ちよい。なお、作例はRAWで撮影し、Lightroomでストレート現像している。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなしのRAW現像画像(JPEG)を別ウィンドウで表示します。
2011/2/24 00:00