フォトアプリガイド
写真編集(Android)
多彩な編集機能をひとつのアプリで
Reported by 飯塚直(2014/1/23 08:10)
今回紹介する「写真編集」は、その名の通り多数の写真編集機能を搭載した画像編集アプリだ。一部の機能にクセはあるものの、とにかく機能が多い。さっそく内容をみていこう。
価格は233円。利用バージョンは3.0.3。
「写真編集」の起動画面では、メイン機能となる「写真編集」のほか、「写真クミアワ」「アルバム」が選択できる。
「写真クミアワ」とは、本アプリをリリースしたTine Pieceが制作したアプリのひとつ。複数の写真を組み合わせて1枚にレイアウトするタイプのアプリで、スマートフォンをシェイクすることで写真の組み合わせが切り替わるのが特徴だ。iOS、Androidとも無償でダウンロードできる。本アプリでの機能については、後ほど詳しく紹介しよう。
話を本アプリの紹介に戻そう。まずは起動画面で「写真編集」をタップ。編集元となる画像を選択すると、編集画面へと切り替わる。
この画面に表示された「編集」「色」「フォトフレーム」「皮膚」「目」「髪」「クリア」が基本的な編集カテゴリだ。
なお、「フォトフレーム」の文字列が上手く表示されず「ォトフレー」となっている。ローカライズが上手くいっていないようだ。本アプリはこのように、文字表示の一部が崩れていることがある。バージョンアップによる修正に期待したいところだ。
画像編集にまつわる主な機能は、「編集」をタップして利用できる。「回転」「カット」「ズーム」「輝度」といった機能が用意されているので、利用したい機能をタップしよう。
このとき、名称の右側にある「☆」をタップすると、編集画面の「お気に入り」から直接利用できるようになる。頻繁に使う機能であれば、お気に入りに登録しておこう。
これは「編集」-「輝度」の編集画面。
「輝度」では、「色空間」と「彩度」の2項目について調整が可能だ。スライダを使った調整で、操作性自体は良好。
「輝度」で編集できるもうひとつの項目「彩度」では、「コントラスト」「彩度」「輝度」の3つが調整できる。
「輝度」の編集画面でありながら、実際に輝度を調整するためには、「彩度」-「輝度」とアクセスしなければならない。このへんがちょっとややこしい。
「色」カテゴリでは、「特効」「着色」「エフェクト重ね」という3つの機能が利用できる。
見てわかるように、「エフェクト重ね」の後ろの文字列が、お気に入りの「☆」と重なってしまうという表示バグがある。機能的には問題ないが、これも修正して欲しいポイントだ。
「特効」をタップすると「効果」画面が表示される。
ローカライズの問題なのか、それとも特殊効果の略なのか不明だが、本機能では画像に関するエフェクト機能がまとめられている。
「効果」の「ビンテージ」では、「Sepia」や「Old TV」といった古めかしいエフェクトが収録されている。
「色」では、「Cold Blue」や「Grayscale2」などのエフェクトが選べる。メリハリがあったりやや尖ったりしたエフェクトが多い。
「着色」では、いわゆる「パートカラー」機能が利用できる。
本機能を使った段階で画像全体がグレーになり、画面下部の「色」を選択した状態で画面をタップすると、タップした部分の色が元画像の色に戻る仕組みだ。
なお、「グレー」を選択して画面をタップすると、タップした部分がグレーに戻る。いわゆる消しゴムの役割だ。
「エフェクト重ね」では、「Lomo」や「Black White」といったエフェクトを付加できるが、付加方法が他の画像編集アプリと異なりやや特殊だ。
というのも「着色」と同じ手法を用いており、エフェクトを選択したあと“付加”する部分を直接タップして指定する。
つまり、画像の一部分だけに「Lomo」などのエフェクトを付加するといったことが可能なわけだ。これはかなり珍しいと思う。
ただ、面白くはあるが、一般的な手法との切り替えで使えればなお良かったのではないだろうか。
「フォトフレーム」では、画像に対してフレームの付加する「フォトフレーム」、そして合成写真が作れる「シーン」の2つの機能が用意されている。
「フォトフレーム」-「フォトフレーム」では、「ノーマル」「テクスチャ」「アルバム」という3つのエフェクトを付加できる。
なお初期状態ではそれぞれ収録した3つのエフェクトしか選べない。ダウンロードによりエフェクトの追加が可能なので、とりあえずはダウンロードしておくことをオススメする。
「シーン」では、「カード」「休日」「クラシック」といった3つのシーンカテゴリが用意され、それぞれのシーンに合わせた合成素材が選択できるようになっている。
例えばクラシックでは、“壁に掛けられた額縁”という素材があり、額縁内に編集画像をはめ込める。こちらも「フォトフレーム」と同様にダウンロードによる素材追加に対応している。
本アプリではこのほかの機能として、「皮膚」「目」「髪」という編集カテゴリが設けられている。いわゆるポートレイト向けの補正機能が収録されているわけだが、例えば「皮膚」であれば「にきびの取り外し」、「目」であれば「美瞳」、「髪」であれば「染髪」といったように、なかなかニッチなポイントをおさえている。
ただしこれらの機能は、筆者の環境だと処理エラーが頻発しており、まともに利用できなかった。もちろんケースバイケースだとは思うが、アプリとしての不安定さを感じたのは否めない。
起動直後の画面で「写真クミアワ」をタップすると、画像の選択画面が表示され、選択した画像を元に一枚の合成写真が作られる。フレームやスタイルなどを任意に指定できるほか、ランダムによって合成写真が作れるので、ちょっと変わった写真をSNSなどに投稿したい場合は利用できそうだ。
ローカライズという意味で、文字列が正しく収まっていなかったり、デザイン的なミスが散見されるなど、完成度という意味ではイマイチな感じがするのは確かだ。
iOS向けにもアプリ(写真編集Pro-Fotolr)が配信されているが、こちらはレイアウトが崩れることも、文字が飽和していることもない。端末によって画面サイズがバラバラなAndroid向けのアプリということもあり、適切に表示されることもあるかもしれないが、少なくとも筆者の端末(Xperia A SO-04E)ではそうはならなかった。
とはいえ機能は充実しており、癖はあるものの慣れてしまえばこれ1本である程度まかなえる守備範囲の広さを感じた。万人向けとはいえないが、なかなかに面白いアプリだ。