写真展告知
マルク・リブーの世界 マルク・リブーが見た日本の女性
2017年9月15日 06:00
ライカカメラジャパン株式会社は、20世紀を代表する写真家の一人であり、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ロバート・キャパらとともに、写真家集団マグナム・フォトの名を世界に知らしめる礎となった写真家の一人でもあるマルク・リブー(Marc Riboud)の写真展を、ライカギャラリー東京およびライカギャラリー京都にて同時開催いたします。
リヨンでエンジニアとして働いた後、写真家になることを決意したマルク・リブーは、1952年に、ライカを肩から下げてパリへ渡ります。“このカメラとフィルムを1本携えて田舎者よろしくエッフェル塔へ歩いていき” 1953年に撮影された1枚『エッフェル塔のペンキ塗り』が大きな評判となり、リブーは本格的に写真家としての道を歩みはじめることになりました。以来、約60年に渡り、ライカはリブーの写真家人生のかけがえのないパートナーであり続け、世界各地で生み出された傑作写真の数々は、優れた写真家と優れたカメラのコラボレーションによって創り出されることを証明してきました。
ライカギャラリー東京での「マルク・リブーの世界」展では、独自の詩情あふれるドキュメンタリーを築き上げたマルク・リブーの代表作で構成され、「暴力より世界に存在する美により惹かれる」と語っていたリブーの世界観を直截的に伝える作品を展示いたします。
また、ライカギャラリー京都での「マルク・リブーが見た日本の女性」展では、日本国内でまとめて発表されることがなかったシリーズ〈Les Femmes Japonaises〉から精選した作品を展示します。マグナム・フォトの写真家の例にもれず、世界を駆け巡り撮影を行ったマルク・リブーは、40年にわたって断続的に撮影を続けた中国やインドをはじめ、アジア諸国においても多くのルポルタージュを残し、日本もその例外ではありませんでした。特に、マルク・リブーが初めて日本を“発見”した1958年に集中的に撮影された日本女性のルポルタージュは、写真家の観察眼と美的感覚とが絶妙に融合したもので、リブーの作品の中でも独特の場所に位置しています。高度成長期の日本の様々な場面でとらえられた女性たちの姿は、伝統と変化をもっとも体現する存在であったとも言えます。
本年、マルク・リブーが残した全作品が、フランス国立ギメ東洋美術館に寄贈されることになりました。本展は、同館寄贈前にリブーのプリントをご覧いただける貴重な機会となります。
ライカギャラリー東京
タイトル
マルク・リブーの世界
開催期間
2017年9月22日(金)~2018年1月14日(日)
開催時間
11時~19時
所在地
東京都中央区銀座6-4-1
休廊
月曜日
展示内容
独自の詩情あふれるドキュメンタリーを築き上げたマルク・リブーの代表作14点
ライカギャラリー京都
タイトル
マルク・リブーが見た日本の女性
開催期間
2017年9月23日(土)~2018年1月18日(木)
開催時間
11時~19時
所在地
京都市東山区祇園町南側570-120
休廊
月曜日
展示内容
高度成長期の日本の女性たちの姿をとらえたシリーズ〈Les Femmes Japonaises〉から、精選した作品15点
作者プロフィール
1923年、フランス・リヨンに生まれる。14歳のとき、父親からもらったカメラで初めて写真を撮る。リヨンでエンジニアになるが、休暇中に地元の演劇祭を撮影したのを機に退職、フリーランスの写真家となる。1952年、パリに移る。1953年、『LIFE』誌にエッフェル塔のペンキ塗りの写真が掲載され、アンリ・カルティエ=ブレッソンの誘いを受けマグナム・フォトに参加。1957年、初の中国訪問、以降40年以上にわたり断続的に同地を撮影。1958年、初来日。1975年、マグナム・フォトの会長に選出される(~78年)。1980年、マグナム・フォトの寄稿写真家になる。2016年8月、パリにて死去、享年93歳。世界各地で多数の展覧会が開催されている他、写真集も多数出版されている。海外記者クラブ賞(1966年、1970年)など受賞多数。