デジタルカメラマガジン
プロのレタッチ手順を追える「みんなのPhotoshop RAW現像教室」発売です
2017年2月23日 07:05
デジタルカメラマガジン編集部の新刊「みんなのPhotoshop RAW現像教室」(著者:大和田良)が2月24日に発売されます。新しいコンセプトのRAW現像テクニック本ということで、担当編集者に取材してきました。
本書は、デジタルカメラマガジンの連載「Photoshopレタッチ塾」を発展させた1冊。風景、人物、乗り物、旅・スナップ、花・テーブルフォト、動物という6ジャンルから厳選した全38点のレタッチ手順を掲載しています。
一般からの公募作品を大和田良さんが実際にレタッチして、その方法を解説するという珍しいスタイルが特徴になっています。大和田さんのテクニックでオリジナルの良さを引き立てたり、別の方向性に仕上げたり、その過程を追いながら学べる解説書です。
ちなみに本書の解説はPhotoshop CCが基準です。Photoshopと聞いて「高価なソフトだから自分には無縁」と思われる方もいるかもしれませんが、Photoshop CCとは月額980円(Adobe Creative Cloudフォトプラン)で使えるフル機能のPhotoshopのこと。また、本書内で触れるPhotoshopのプラグインソフトNik Collectionも現在は無料。そんな、本格ソフトを使った作品制作に挑戦しやすくなった時代背景も踏まえて登場したのが本書です。
見開き完結・4ステップの解説ページ
担当編集者オススメの読み方は、まず本書後半に掲載されている6ジャンル・38シーンのテクニック解説から、いま自分が仕上げたい作品に近いものを探すこと。応募作品の元データである「BEFORE」、作者が仕上げた「ORIGINAL」、元データを大和田さんがレタッチした「AFTER」の3パターンが掲載されています。
ご覧の通り、紹介されているレタッチ作業はすべて4ステップで完結。その中で耳慣れない用語やツールの詳しい使い方が知りたい時には、本書前半の解説部分「Camera Rawを使った現像」「Photoshop CCを使ったレタッチ」の各項目が参考になります。プロのレタッチ手順をすぐに真似できる即効性がありつつ、基礎的な理解も必要なところだけ深められるという実践的なつくりです。
パソコンで作業しながら読みやすい
珍しい横長の判型にも理由があります。パソコンを操作する手元に本を広げれば、見開き完結の解説ページをフリーハンドで読みながら作業できます。本自体にも開いた状態をキープしやすい加工が施されています。
仕上げで損をしないために
本書の元になった連載のはじまりは、大和田良さんがフォトコンテストの審査員をつとめる中で「仕上げで損をしている作品が多い」と感じたことがキッカケ。写真は他者に何かを伝えるために撮られるものですから、そうした写真でまず意識を向けるべきは、自分のコダワリ以上に"伝わる"仕上がりになることだと考えさせられました。
今日から本気の作品制作をやってみたい方はもちろん、ある程度の経験はあっても「トーンカーブ」、「アルファチャンネル」、「アンシャープマスク」など、あんまり詳しい話には自信がない…という皆さま(筆者含む)にも心強い1冊です。ぜひご活用ください。