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パナソニック、1型センサーの16倍ズーム機「LUMIX DMC-FZ1000」

4K動画に対応。レンズ一体型では世界初

 パナソニックは、1型センサーを搭載した16倍ズームカメラ「LUMIX DMC-FZ1000」を7月17日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は税別10万円弱の見込み。

 高倍率ズーム機としては比較的大きい1型センサーを搭載しながら、35mm判換算での焦点距離25-400mm相当F2.8-4の16倍ズームレンズを搭載した。センサーサイズは従来モデル「LUMIX DMC-FZ200」の1/2.3型に比べて4倍大きいとする。

 FZ200は25-600mm相当でF2.8通しだったため、FZ1000は望遠側では暗くなっている。ただしボケ量はセンサーサイズの違いから、FZ200の400mm相当F2.8時に対して、FZ1000の400mm相当F4時のほうが1.8倍ボケるという。

 画素数は有効2,000万画素。FZ200の有効1,200万画素から増えているが、撮像素子が大型化したことで画素サイズは2.4倍に拡大。高感度性能も高めた。最高感度はISO12800(拡張設定時はISO25600)となった。

 同社ミラーレスカメラのフラッグシップモデル「LUMIX DMC-GH4」で初めて採用した空間認識AFも搭載した。ピント位置の異なるライブ画像から被写体までの距離を計算するもので、従来のコントラストAFよりも高速な合焦が可能。AF速度は広角端で0.09秒、望遠端で0.17秒とFZ200から2倍以上高速化したとする。AFエリアもGH4と同じ49点になった。

望遠端にしたところ

 レンズは「LEICA DC VARIO-ELMARIT」銘で、点光源のボケに同心円状の環が現れることなく、また二線ボケもない美しい背景ボケを実現したとしている。レンズ構成は非球面レンズ5枚(8面)、EDレンズ4枚を含む11群15枚。手ブレ補正機構も搭載する。

モードダイヤルやドライブモードダイヤルを備える

 画像処理エンジンはDMC-GH4と同じ最新のヴィーナスエンジンを搭載。画像の空間周波数別にノイズリダクションとエッジ強調を適用する「マルチプロセスNR」、自然なエッジ処理を実現する「広帯域輪郭強調処理」、似たようで違う色を正確に再現する「3次元色コントロール」機能をGH4から引き継いでいる。

 内蔵EVFには、約236万ドットの0.39型有機ELを採用。液晶モニターと表示を自動で切り替えるアイセンサーも備える。液晶モニターは約92万ドットの3型で、フリーアングル式となっている。

EVFにはアイセンサーが付いた
液晶モニターはフリーアングル式

 最高シャッター速度は1/4,000秒(電子シャッターは1/16,000秒)。

 レンズ鏡胴にはFZ200などにはなかった「マニュアルリング」(フォーカスまたはズームに切り替え可)が付いたほか、背面にはDMC-GHシリーズと同じ「AFS/AFC/MFレバー」(AFモード切り替えレバー)を新搭載した。

 レンズ一体型カメラとして初めて4K動画(3,840×2,160ピクセル、30p)の撮影に対応した。4K動画は約800万画素あるため、動画のフレームを静止画として切り出す活用も提案する。カメラ内で切り出しが可能。なお、フルHDでは120fpsのハイスピード撮影も可能。

 Wi-Fiおよび、NFCによるペアリング機能も搭載する。

 外形寸法は136.8×98.5×130.7mm。本体のみの重量は780g。

内蔵ストロボをポップアップしたところ
同梱のフードを装着したところ
別売のクリップオンストロボ「DMW-FL580L」の装着例

(本誌:武石修)