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ソニー、超高感度“ISO409600”で撮れる「α7S」を国内発表

 ソニーは、Eマウントのミラーレスカメラ「α7S」を6月20日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は税別23万円前後の見込み。

 4月7日に海外で発表していた製品。35mmフルサイズセンサーを搭載するEマウントカメラ「α7」シリーズの新モデルで、超高感度撮影や4K動画などに対応した。

 有効画素数は1,220万画素と従来の「α7R」(有効約3,640万画素)および「α7」(同約2,430万画素)から大幅に減らすことで高感度画質を高め、最高ISO409600に対応した(常用感度は最大ISO102400)。α7R/α7はともに最高ISO51200だった。

 撮像素子は新開発品で、オンチップマイクロレンズはα7R同様ギャップレス構造を採用した。加えて、「α6000」から採用している新世代というRGBカラーフィルターにより、α7比でセンサーの感度特性が3倍になり、飽和信号量が約2.3倍向上。ダイナミックレンジが広がったとする。画像処理エンジンはα7R/α7と同じBIONZ X。

撮像素子

 35mmフルサイズセンサーを搭載したデジタルカメラとして初めて4K(3,840×2,160ピクセル)動画の撮影に対応した。4KおよびフルHD動画は、画素加算がない全画素読み出しでHDMI出力できるという。このため、ジャギーやモアレを抑えた解像感の高い動画画質を実現したとする。記録形式はAVCHDのほかXAVC Sにも対応する。

 動画撮影時は、1,300%のダイナミックレンジが確保できるという「S-Log2ガンマ」や120fpsのハイスピード撮影機能(APS-Cクロップ時、720p)も利用できる。

 なお、4K動画は対応する外付けレコーダーを組み合わせて記録する。

 AFはα7Rと同じファストインテリジェントAFを搭載。瞳にピントを合わせる「瞳AF」やフォーカス枠を小さくできる「フレキシブルスポットAF」も利用できる。また、センサーの感度が上がったことで、これまで合焦できなかった-4EVという暗所でも合焦できるようになった。

 コントラストAFにのみ対応し、像面位相差AFは非搭載となる。

 連写速度は最高約2.5コマ/秒。速度優先連続撮影時は最高約5コマ/秒。最高シャッター速度は1/8,000秒。

 ボディはマグネシウム合金製。防塵防滴に配慮した設計となっている。Wi-FiおよびNFC機能も内蔵する。

 内蔵EVFは約236万ドットの0.5型有機EL。液晶モニターは約92万ドットの3型チルト式を搭載する。

Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZAの装着例
FE 70-200mm F4 G OSSの装着例

 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカードおよびメモリースティックPROデュオなど。電源はリチウムイオン充電池「NP-FW50」。

 撮影可能枚数は約320枚(EVF使用時)、約380枚(液晶モニター使用時)。

 外形寸法は約126.9×94.4×48.2mm、本体のみの重量は約446g。バッテリーと記録メディアを含む重量は約489g。

 4K動画を撮影できるデジタルカメラには、ほかにパナソニックが4月24日に発売した「LUMIX DMC-GH4」がある。

(本誌:武石修)