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NASA、アイソン彗星蒸発の可能性を発表

 太陽に近づくことで長い尾が見られるのでは、と期待されていたアイソン彗星。しかし米航空宇宙局(NASA)は、太陽に最接近したアイソン彗星が蒸発した可能性があるとの発表を公式ページで伝えている。

 彗星は太陽に近づくと長い尾を引くことが知られ、アイソン彗星の場合、最接近は11月29日だった(太陽接近時は太陽に近すぎ、地上からは肉眼で見ることができない。その前後が見頃となる)。

 ただし、太陽に接近するほどに本体の核が太陽の熱で崩壊する可能性もあり、その状況が注目されていた。

 NASAは現地25日、アイソン彗星が消失した可能性があると発表。その後2日後には生存を確認、再び明るさを取り戻したと発表している。

 しかし現地28日、NASAは「アイソン彗星を天文台で捕捉できない」とコメント。「近日点(最接近)の前に、崩壊・蒸発したと考える」と発表した。

【12月2日追記】NASAは現地29日、アイソン彗星の核が小さくはなったものの、残存していることを発表しました。ただし、観測が可能になる数日後、地上から撮影できるほどの明るさを保持しているかは、現時点で不明です。

(本誌:折本幸治)