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ソニー、熊本センサー工場を順次再開 業績見通しも発表

デバイス分野は400億円の営業損失

熊本テクノロジーセンター(被災前の様子)

ソニー株式会社は5月24日、2016年度連結業績見通しを発表。その中で、被災した熊本テクノロジーセンターについて、現状を報告した。

ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社の熊本テクノロジーセンターは、平成28年(2016年)熊本地震の影響により、地震発生直後より生産活動を停止。イメージセンサーの基幹工場でもある同テクノロジーセンターの稼働停止は、デジタルカメラ業界へも影響を与えている。

同テクノロジーセンターのうち、低層階のウェーハ工程は5月21日より順次再開。稼働率を徐々に上げているとのこと。

高層階に位置する測定工程および組立工程など、他の工程は5月中旬より段階的に稼動を再開しているという。

通期の業績見通しでは、イメージセンサーなどを扱うデバイス分野で400億円の営業損失を見込む。量産準備をしていた外販向け高機能カメラモジュールは、開発・製造を中止する。

デジタルカメラを含むイメージング・プロダクツ&ソリューション分野は、売上高が前年度比22.5%減の5,300億円、営業利益が同533億円減の160億円。デジタルカメラおよび放送用・業務用機器などの大幅な減収を見込む。

連結では、売上高7兆8,000億円(前年度比3.8%減)、営業利益3,000億円(同2%増)。

(本誌:折本幸治)