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「ライカ阪急うめだ店」オープン記念イベントが盛況
ハービー・山口さんの写真展&トークショーなど
Reported by 本誌:鈴木誠(2015/9/2 18:19)
大阪府大阪市北区の阪急うめだ本店に9月1日、「ライカ阪急うめだ店」がオープンした。本稿では新店の概要と、8月31日まで行われていた特別展「ライカの世界 ~ハービー・山口写真展とライカ100年の歩み~」についてレポートする。
新たにライカが出店した阪急うめだ本店の10階「うめだスーク」は、文具、手芸用品、趣味雑貨、婦人服、化粧品といった多様な店舗が並ぶフロア。その中でライカのブランドをトータル的に発信し、商品価値を高めていきたいという。また、カメラに興味がない来店客にも立ち寄ってもらいやすい環境で、新規顧客の開拓を目指す。
同店には、ライカ阪急うめだ店のオープンを記念した「ライカXマルーン」が展示されていた。APS-Cサイズセンサーと35mm相当F1.7のレンズを搭載するモデル。生産数は限定50台で、先行販売の時点から人気を博しているという。
ライカXマルーンの貼り革およびストラップには、阪急電車でお馴染みのマルーンカラーを用いている。製品化にあたり、阪急電鉄の公認を受け、阪急電車の模型をドイツのライカカメラ本社に持ち込んで色合わせを行なったという。
店内には、ライカのカメラ製品をはじめ、カメラバッグ、書籍、ライカグッズのほか、双眼鏡などが並んでいた。店舗スペースの間口が広く、空間を仕切る壁もないことで、数あるライカ直営店の中でも気軽に入りやすい作りになっている印象だった。
特別展「ライカの世界 ~ハービー・山口写真展とライカ100年の歩み~」
9月1日のライカ阪急うめだ店オープンに先駆け、9階の阪急うめだギャラリーで8月26日から8月31日まで特別展が開催されていた。
特別展の会場では、ハービー・山口さんの写真展をメインに、関連するアクセサリーや書籍・写真集の販売が行われていた。日本カメラ博物館の協力による歴代ライカの実機展示もあった。
8月30日の昼には、9階イベントホールでハービーさんのトークショーが開催された。9階から10階にまたがるスリバチ状の広々とした空間で、普段は来店客が休憩スペースのように活用している。
店内のポスターや放送でもトークショーの開催が告知されており、座れる場所は開演15分前の時点で全て埋まっていた。顔ぶれは老若男女さまざまで、客席全体に渡ってライカをはじめとするカメラを提げた来場者の姿が見られた。参加人数は約200名だったという。
トークショーでは、ハービーさんを写真の師と仰ぐ福山雅治さんが、自身のライブとこのトークショーの日が重なっていることを知って「(日が重なったら)みんなハービーさんのほうに行っちゃうじゃないですか!」と話したというエピソードから、福山雅治さんがはじめてのライカを買う際にハービーさんが付き添ったこと、そのあとハービーさんの自宅暗室で現像方法を伝えたことなどを振り返りつつ、自身がライカを手にしたことで得た写真家としての勇気など、その魅力を語った。
終演後は、集まった約200名がほぼそのままライカの特設ギャラリーに流れ込み、作品を鑑賞していた。続けて写真集の購入者を対象としたサイン会が行われ、その後も集まった来場者との記念撮影に全て応じていた。
ファンの持参したライカを見て「M4ですね」「CL、いいね」などといったコミュニケーションも取りながら、写真撮影は順番待ちの列がなくなるまで1時間ほど続いた。この時の写真をプリントして翌日持参し、改めてハービーさんがサインに応じるシーンもあった。
ライカ特別展の会期中には、会場近くのパナソニックセンター大阪でもハービーさんの作品展示が行われており、関西地域のファンには好機だったようだ。会場には制服姿でカメラを提げた高校写真部とおぼしきグループの来場もあり、幅広い層からの人気が伺えた。