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【CP+】シフトレンズ不要でパースを補正できるシステム

傾きを検知するボックスと専用データで自動補正

近代インターナショナルのブースでは、通常のレンズでシフトレンズの効果を出せるJOBOの「LensTRUE System」を展示していた。14万円で4月に発売する。

LensTRUE Systemは、ジャイロボックスをカメラの下に取り付けて撮影し、パソコンで処理することでシフトレンズで撮影したような写真が得られるというシステム。

建築写真やブツ撮りなど、従来シフトレンズが使われていた分野に向ける

一般的に建築物などを撮る際には、パースによって上すぼまりになるのを防ぐためにシフトレンズが使われる。ただ、シフトレンズは数十万円と高価だ。

LensTRUE Systemはシフトレンズよりも安価にパースペクティブを補正するシステムを提案する。シフトレンズの補正は15度程までだというが、LensTRUE Systemは30度までの補正が可能だとしている。

ジャイロボックスは、撮影した際のカメラの傾きを記録しておき、そのデータをパソコンに読み込んで、写真と突き合わせることで最適な補正を行う仕組み。

カメラと雲台の間に挟んで使うジャイロボックス

パソコンでの処理は基本的には自動で行われる。ビューカメラのようなXYZ軸の個別の調整も可能。

現在ソフトはMac用のみ。また補正にはレンズデータが必要だが、このデータも当初は35mmフルサイズのキヤノン用のみとなっている。純正のほか、カールツァイスのZEレンズのデータも含まれる。

今後Windows用ソフトと、ニコンを始めとした他のカメラメーカーに順次対応を広げるという。

(本誌:武石修)