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【CP+】UHS-II対応SDカードやTransferJet内蔵SDカードのデモが実施

CFast 2.0カードの参考展示も

 SDアソシエーションとCFA(CompactFlash Association)のブースには、SDカードの高速バス規格UHS-IIや、CFast 2.0に関するデモおよび参考展示があった。TransferJet内蔵SDカードのデモも行なわれていた。

SDAブース
CFAブース

 UHS-IIは、SDカード裏側のピンに2列目を加え、UHS-Iの約3倍という最大バス速度312Mbpsを定義する規格。

UHS-II対応SDカードの裏面

 CFast 2.0は、SATA-3を採用し、理論値は最大600MB/秒。高性能なCFの4倍の処理能力に値するという。CFとはインターフェースの形状などが異なり、従来のCFスロットでCFast 2.0メモリーカードは使用できない。

サンディスク

 SDAブースにはUHS-II対応SDカード、CFAブースにはCFast 2.0カードの参考展示があった。

UHS-II対応SDカードとリーダー/ライター(SDAブースにて)
エクストリーム プロ CFast 2.0カード(手前2枚、CFAブースにて)

東芝

 UHS-II対応のカメラとノートPC(内蔵SDカードスロット)を用意し、それぞれUHS-I対応機種と比較できるようになっていた。

初のUHS-II対応機「FUJIFILM X-T1」(左)とUHS-I対応カメラで、連続撮影性能を比較できる
UHS-II対応のSDカードスロットを持つノートPCの速度比較も可能

レキサー

 2月12日に発表した「プロフェッショナル ワークフロリーダーソリューション」をSDAブースに展示していた。最大4つの専用カードリーダーを組み合わせて使用する製品で、同時にファイル転送が可能という。

SDAブース内の展示
今春発売のUSB3.0対応リーダーを見られる。4つのリーダーを差し込めるハブに対し、4スロットを用途に応じて入れ替えられる。SD、CF、XQD、CFastに対応
CFAブースには各記録メディアを展示

TransferJetコンソーシアム

 SDAとのコラボレーションで出展。TransferJet搭載のSDメモリーカード(試作機。2014年前半発売予定)を、TransferJet対応USBアダプター(2013年末に発売済み)とともにデモしていた。

USBアダプターを付けたタブレット端末をカメラのSDカードスロットに近づけると、自動で転送が行なわれる。TransferJetのペアリングは、アプリの設計次第でワンタップかペアリング作業なしで可能だという
タブレット端末からノートPCへの転送。どちらもUSBアダプターを介する。
TransferJet対応USBアダプター

 TransferJetは、近距離で非接触の高速無線転送を行なえる規格。現在コンシューマー向けに製品化されているものは“第1世代”と呼ばれており、数cmの距離で560Mbpsの速度が出る。ブース担当者によると、医療や産業といった高い要求の分野向けに2Gbpsの第2世代を開発中で、第3世代では10〜20Gbpsの実現も目指すという。

 第3世代では、ユーザーが「タッチ」の動作として待てる時間と言われている0.1〜0.3秒の間に、数十MBのデータ転送が行なえるようなイメージを目指しているそうだ。次世代開発のためにも、まずはTransferJetを使ってもらうべく、コンシューマーエレクトロニクスの分野からの展開を考えているのだという。

 デジタルカメラ関連では、ソニーが2010年からTransferJet搭載メモリースティックに対応したカメラをコンパクト機を中心にいくつか発売している。

(本誌:鈴木誠)