タムロン、伝統の「90mmマクロ」を刷新。手ブレ補正や超音波モーターを搭載


 株式会社タムロンは13日、交換レンズの新製品「SP 90mm F2.8 Di MACRO 1:1 VC USD」(Model F004)を開発したと発表した。タムロン伝統の90mmマクロレンズを継承した新しい中望遠マクロレンズ。


SP 90mm F2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F004)

 発売は2012年内を予定。価格は9万4,500円。対応マウントはキヤノン用、ソニー用、ニコン用。

 35mm判のイメージサークルに対応するタムロン90mmマクロを最新の光学系に刷新。定評ある良質なボケ味を引き継ぐという。9枚羽根の円形絞りを採用。最小絞りはF32。

 加えてXLD(Extra Low Dispersion)レンズ2枚、 LD(Low Dispersion:異常低分散)レンズ1枚を使用することで色収差を補正。諸収差を徹底補正するなど、解像性能の高さも特徴としている。

 手ブレ補正機構「VC」(Vibration Compensation)や、超音波モーター「USD」(Ultrasonic Silent Drive)など、現行技術も盛り込まれている。

 本レンズからの技術としては、タムロンが開発した新しいコーティング「eBANDコーティング」(Extended Bandwidth & Angular-Dependency Coating)が挙げられる。可視光の波長よりも小さい微細なナノ構造体を、高精度なマルチコーティングの表面に形成したもの。超低屈折率のナノ構造膜と従来のマルチコーティング技術を融合させたことで、反射防止性能を飛躍的に向上させたという。

 これまでの90mmマクロと異なり、インターナルフォーカスを採用。ピント合わせによる繰り出しがない。等倍(1:1)での撮影に対応し、最短撮影距離は0.3m。ワーキングディスタンスは139mm。

 フィルター径は58mm。外形寸法は76.4×114.5mm(最大径×レンズ先端からマウント面まで)。質量は550g。外観はAPS-Cセンサー用のSP AF 60mm F2 Di II Macro 1:1を思わせるすっきりしたものになった。※数値はニコン用

 丸型フードが付属する。




(本誌:折本幸治)

2012/9/13 16:45