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キヤノン、世界最大面積のCMOSセンサーで10等級相当の流星撮影に成功


 キヤノンは15日、世界最大面積の超高感度CMOSセンサーで10等級相当の流星の広視野動画撮影に成功したと発表した。

今回の撮影に使用した世界最大面積の超高感度CMOSセンサー(左)。右は35mmフルサイズのCMOSセンサー セルサイズは35mmフルサイズセンサーの約600倍だとする(キヤノンエキスポ2010の展示より)

 キヤノンが2010年8月31に開発発表したチップサイズ202×205mmの超高感度CMOSセンサー応用して撮影した。同センサーは300mmウエハーから製造できる最大級のCMSセンサーで、35mmフルサイズセンサーの約40倍の面積を持つ。0.3ルクスの環境でも動画撮影が可能だという。

 今回、東京大学大学院 理学系研究科附属 天文学教育研究センター木曽観測所(長野県木曽郡)のシュミット望遠鏡(口径105cm)に同センサーを搭載し、視野角3.3×3.3度の広視野で10等級相当の流星の動画撮像に成功した。

今回撮影した流星の静止画(1) 右の画像を白黒反転したもの
今回撮影した流星の静止画(2) 右の画像を白黒反転したもの
今回撮影した流星の静止画(3) 右の画像を白黒反転したもの

 星の等級は数字が大きいほど暗い天体であることを示す。従来の観測技術では7等級より暗い流星の検出は困難で、10等級相当の流星の観測事例は年間10個程度だったという。なお、肉眼で見える最も暗い恒星は約6等級とされる。

 今回の撮影は64コマ/秒の動画で行ない、1分間の撮影でこれまでの年間観測個数を超える数の10等級相当の流星を検出できたとする。

 「得られたデータの解析が進めば、流星が地球と生命の進化に及ぼしてきた影響について理解が進むことが期待できる」(キヤノン)としている。また、上空を高速に移動する物体を高い効率で探査することができるため、スペースデブリ(地球の衛星軌道上を周回している宇宙ゴミ)や太陽系内移動天体などの検出数が大幅に増大し、位置と速度の検出精度向上が期待できるとする。

 今回の観測結果は、9月19日から9月22日に鹿児島大学で開催される、「日本天文学会 2011年秋季年会」で発表する。

観測を行なった木曽観測所の観測ドーム



(本誌:武石修)

2011/9/15 14:05