パナソニック、“AVCHD Lite”に対応した18倍ズームモデル

~マニュアルでの動画撮影に対応

 パナソニックは、18倍ズームを搭載する高倍率コンパクトデジタルカメラ「LUMIX DMC-FZ38」を8月21日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は5万5,000円前後の見込み。

LUMIX DMC-FZ38LUMIX DMC-FZ38

 2008年8月に発売した「LUMIX DMC-FZ28」の後継モデル。従来比2倍の効果を実現した新手ブレ補正機構「POWER O.I.S.」を搭載したほか、AF速度をこれまでの2倍に引き上げた。詳細は「パナソニック、『LUMIX』2009秋モデル4機種を発表」を参照されたい。

 新たに、「AVCHD Lite」による720pのHD動画撮影機能に対応した。最高ビットレートは17Mbps。動画性能を重視するため、レンズ交換式デジタルカメラ「LUMIX DMC-GH1」などのレンズ制御技術を投入し、録画中の動作音を抑えたという。本体にHDMI端子を備えたほか、ボディ上部にはステレオマイクを搭載。ドルビーデジタルでの録音が可能になった。また1,280×720ピクセル、30fpsでのMotion JPEG動画も撮影できる。AVCHD Liteは、圧縮方式にH.264を採用することでMotion JPEGに対して約2倍の時間撮影ができる。

 動画撮影では、DMC-GH1と同様にマニュアル露出が可能な「クリエイティブ動画モード」も搭載。また、ボディ背面には録画開始ボタンを設けた。さらに、最長1/8秒まで可能なスローシャッターが利用可能で、動感を強調した動画を撮影できるとしている。

 レンズは、DMC-FZ28と同じ18倍ズームのLEICA DC Vario-Elmarit。35mm判換算の焦点距離は27~486mm、F2.8~4.4。最短撮影距離は広角端で30cm、望遠端で2m。マクロ時は最短1cmまでの接写が可能。望遠端の焦点距離を826mm相当にする1.7倍のテレコンバージョンレンズ「DMW-LT55」と、クローズアップレンズ「DMW-LC55」を新たに用意する。なおいずれも装着にはレンズアダプター「DMW-LA3」が必要。

LUMIX DMC-FZ38LUMIX DMC-FZ38

 撮像素子はDMC-FZ28の1/2.33型有効1,010万画素CCDから1/2.33型有効1,210万画素CCDになった。最大記録解像度は4,000×3,000ピクセル。感度はISO80~1600。高感度モードではISO6400まで増感できる。画像処理エンジンはヴィーナスエンジンHD。プログラムAEのほか、シャッター速度優先AE、絞り優先AE、マニュアル露出も可能となっている。

  新たに、「マイカラーモード」も搭載し、光の色、明るさ、鮮やかさをそれぞれ11段階に設定できる。従来から搭載していた個人認識機能では、新たに3人の同時認識が可能になったほか、縦位置での表示に対応した。

 液晶モニターは約23万ドットの2.7型。従来機より視野角が向上しているという。記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。内蔵メモリーは約40MB。電源はリチウムイオン充電池。CIPA準拠の撮影枚数は約470枚。

 本体サイズは、117.6×88.9×75.8mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約367g(本体のみ)、約414g(バッテリーと記録メディアを含む)。



(本誌:武石修)

2009/7/28 16:58