写真のキホン「画作り設定」をおさらいしましょう!
いつもは技術や応用的な撮影方法をお話していますが、今回は写真の基本的な設定のひとつでもある「画作り設定」についてお話したいと思います。
ニコンでは「ピクチャーコントロール」、キヤノンでは「ピクチャースタイル」、リコーイメージングでは「カスタムイメージ」とメーカーによって名称は違いますが、画作り設定機能はほとんどのレンズ交換式カメラに搭載されています。
コントラストや色味などのパラメーターがイメージごとに設定されて搭載されている機能で、使い分けることによって簡単に印象の違う写真を生み出してくれる機能でもありますが、みなさんは使いこなしていますか? 初期設定のまま撮っていませんか?
今回は、ニコンの「ピクチャーコントロール」を例に、主な画作り設定の特徴をおさらいしてみましょう。
ピクチャーコントロール:スタンダード
多くのカメラの初期設定は、このスタンダードになっていると思います。明るさやコントラスト、色味などのパラメーターがバランス良く設定されている画作り設定です。
通常はこのスタンダードの設定で撮影していれば問題はないでしょう。スナップや旅先での写真撮影などに最適です。
ピクチャーコントロール:ニュートラル
スタンダードよりもメリハリが押さえられて、被写体の色合いの階調がより忠実に描かれます。
全体に柔らかい印象になり、派手さはありませんが、人物や動物を優しいイメージに描きたいときや、自然を幻想的に表現したいときに最適です。
ピクチャーコントロール:ビビッド
コントラストが強く、色味が鮮やかな元気なイメージの設定がビビッドです。特にニュートラルと比べるとその鮮やかさがわかりやすいと思います。
輪郭とコントラストが強調されることから、肌トラブルが目立ってしまったりきついイメージになりがちなので女性のポートレートではあまり使用されませんが、子どもの元気なイメージや夕日や海の撮影、おとなしい色合いの被写体を鮮やかにしたいときなどに向いているポップな画作り設定です。
ピクチャーコントロール:ポートレート
全体的にスタンダードに近い色合いですが、肌の透明感を際立たせてくれるのがこの画作り設定です。ニュートラルに近い淡さもありますが、コントラストはニュートラルよりも高く、スタンダードより低めです。明暗差のあるところも優しく仕上げてくれるのでポートレートはもちろん、アンティーク小物などを金属的ではなく優しいイメージに仕上げたいときにオススメの画作り設定です。
ピクチャーコントロール:風景
その名の通り、木の緑や空の青さを強調してくれる設定で、コントラストも高く、メリハリのある画作りになっています。
森や海、空などを多く入れた自然風景はもちろんですが、表情の派手なドラマティックなイメージになるので、色味を鮮やかに描きたいテーブルフォトで使用するのもオススメの画作り設定です。
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いかがでしたか?
代表的なカラーの画作り設定を解説させていただきましたが、使ってみたい画作り設定はありましたか?
私が多用しているのは、やはり基本のスタンダードと、人物をアップで撮るときはポートレート、そして風景モードは、夕方の街中のスナップやテーブルフォト、イルミネーション撮影など、実は一番出番が多い画作り設定です。
カメラの種類にもよりますが、比較的簡単に変えられる設定ですので、ぜひ、被写体に合わせて自分好みの画が撮れるようにさまざまな色味で遊んでみてくださいね!