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ニコン「GP-1」

〜ついに出たデジタル一眼レフ用GPSの決定版

ニコンGP-1
 デジタル写真に位置情報を埋め込む方法としてよく知られているのが、位置情報を定間隔で記録したログファイルを写真の撮影日時とつきあわせ、位置情報を写真に埋め込む方法だ。デジカメユーザーなら、ソニーのGPS-CS1Kなどがなじみ深いことだろう。

 それとは別に、ワンショットごとその場で位置情報を画像に書き込むソリューションもある。業務用途などで以前から行われてきた方法だが、機器やカメラに制限が生じるため、一般的とはいえなかった。

 ニコンが以前より取り組んでいたのが後者の方法。カメラ前面の10ピンターミナルに専用ケーブルを介してGPS機器を接続すると、ショットごとに位置情報が画像に記録される。ログデータを後からつきあわせる方式に比べるとスマートだが、対応するGPS機器が古めの製品に限られるため、近年購入したアマチュアは少なかったのではないだろうか。

 そんなニコンのGPSへの取り組みの決定版ともいえるアイテムが、11月28日発売のGP-1だ。価格は2万2,050円。対応するのはD3X、D3、D700、D300、D2X、D2XS、D2HS、D200。さらに9月発売のD90でも使用できる。

 というよりGP-1はD90とともに発表された製品で、D90はGP-1対応のアクセサリーターミナルを本体に装備。D90クラスへのGPS対応は初めてであり、GPSへのニコンの力の入れようがうかがえる。

 記録できるのは、緯度、経度、高度、UTC(協定世界時)。いずれもExifに格納され、多くの画像ソフトやGPS対応の地図サービスなどで活用可能だ。


 パッケージに入っているものを列挙すると、GPSユニットのGP-1本体、アクセサリーターミナル用ケーブルGP1-CA90、10ピンターミナル用ケーブルGP1-CA10、ストラップアダプターGP1-CL1、説明書、保証書となっている。

 本体外装は軽くシボの入った樹脂製。それほど高級感あるものでもないが、カメラ本体とのマッチングは悪くない。GPSアンテナが収められているのは、上面のドーム状デザイン部。向かって右側面の端子は、カメラとの接続ケーブル用だ。

 カメラ本体の接続は、D90ならアクセサリーターミナル用ケーブルを使用、D3など10ピンターミナルを備えた機種は10ピンターミナル用ケーブルを使う。接続ケーブルこそ違えど、接続してしまえばD90とそのほかの10ピンターミナル装備モデルと機能の差はない。試用した個体はこの端子がかなり固く、奥まで押し込むのに力がいった。その代わり抜けにくいのが利点となる。

 右側面にはリモートコードMC-DC2を接続するための端子を装備。D3やD300など10ピンターミナル搭載モデルは、10ピンターミナルを塞ぐとリモートコードが使えなくなる。その問題を回避する良くできたギミックだ。


GPSアンテナは上面に装備 D90との接続には、「GPS」と書かれたアクセサリーターミナルを使う

D90とGP-1をつなぐアクセサリーターミナル用ケーブル D90のアクセサリーシューにGP-1を装着。ものものしい雰囲気に

装着するとLEDが光る。手前のUSB端子はPC接続用 リモートケーブル用コネクタも備えている

接続中は上面パネルにGPSのアイコンが現れる GPS設定はセットアップメニューにある(写真はD700)

緯度、経度などを背面液晶モニターに表示できる GPS接続中の半押しタイマー設定

D700などは10ピンターミナルに接続 10ピンターミナル用ケーブルの端子部。ネジ留めできる

D700に装着 背面

 撮影者側のミニUSB端子はPCとの接続用で、ニコンではWindows XP/Vista用のドライバをWebから提供予定としている。ただし12月11日現在、ダウンロードはできない。FAQ内を検索すると、延期を伝える文書がヒット。いずれ、サポートページからのダウンロードが可能になるようだ。

 GP-1の電源はカメラから供給する。接続後にカメラの電源をONにすると、撮影者側のLEDが赤く点滅。GPS衛星を3つ以上補足し、位置情報の記録が可能になると緑に点滅する。さらにGPS衛星を4つ以上利用できるようになると、点滅ではなく緑の点灯に変化。衛星を補足できないときは、赤く点滅し続ける。LEDの視認性は高く、日中でもはっきり見えた。

 久しぶりにGP-1を使った場合、緑の点滅までは30〜40秒ほどかかる。一度衛星を補足すると、その後はカメラの電源オンから1〜3秒程度で位置情報を補足する。ストレスはまったくなく、強いていえば張り出した接続ケーブルにより、見た目全体がものものしい程度だ。

 なお、カメラの電源をオフにしても、GP-1の動作は停止しない。定期的に衛星からデータを補足し続けるためだ。半押しタイマーがオフになってから約3時間以後は、GPSデータの取得を行なわない。

 半押しタイマーを無効にする方法もある。D3、D700、D300、D90では、セットアップメニュー内「GPS」の「半押しタイマー」で有効と無効を設定可能だ。無効にすると、GP-1を外さない限り半押しタイマーがオフにならない。無効を選ぶ意味はあまりなさそうだが、説明書によると、撮影再開時に半押しタイマーがオンになってからの時間が短いと、GPSデータを記録できないことがあるという。

 もっとも、カメラの電源をこまめにオフにすれば、半押しタイマーの有効・無効設定で悩む必要はない。位置情報の取得までが速いので、運用上困ることはないはずだ。というより、D2X、D2XS、D2HS、D200にGPS接続時の半押しタイマーの設定はない。常にオンのままとなる。電池残量に悩まされがちなD200ユーザーは特に、こまめな電源オフを心がけたいところだ。

 問題は、アクセサリーシューにクリップオンストロボを付けたいときだろう。また、GP-1装着時は内蔵ストロボが完全にポップアップしない。そんなときに使うのが、同梱品のストラップアダプターだ。その名の通り、ストラップにGP-1を取り付けることができるので、アクセサリーシューをふさぐことがなくなる。


 ストラップアダプターでもしっかりと固定できるので、むしろアクセサリーシューに取り付けるより見た目が自然で、扱い易いかもしれない。ただし説明書によると、内蔵アンテナが上を向かなくなるので、受信感度が落ちる可能性があるという。試用した限りではその差を感じることはなかったが、不利な条件もあるのだろう。


ストラップアダプター ストラップに取り付けたところ

ぶらぶらさせても簡単にはとれない

 試用した限りの印象だが、写真に書き込まれる位置情報の精度は、デジタルカメラ向けのコンシューマー向け製品としてはかなり高い。ここまで簡単に位置情報を写真に埋め込めるのは、今までの苦労を思うと拍子抜けするほど。もちろん、屋内では位置情報は取得できないし、方位にも対応してない。カーナビや携帯電話のような利便性を得るのはまだ先の話かもしれないが、メーカー純正の安心感をも含めると、現状では最強のGPSソリューションといえる。

 位置情報と写真の親和性の高さは今さら述べるまでもなく、さらに地図サービスなどの充実から、位置情報をショットごとに書き込むニーズは高まっている。GPSロガーで楽しさを知った人も多いだろう。その現状の中、ニコンにはよくぞ製品化してくれたといいたい。

 いまのところ使っていて気になる点は、天候が悪いときの防滴性能ぐらい。D700やD300と組み合わせて使う限り、それほど電池残量に悩まされることもない。今後はD60やD40などのエントリークラスへの対応も進めてほしいところだし、さらに他メーカーもぜひこのジャンルに追随してほしいと思う。



URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  製品情報
  http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/accessory/others/

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( 本誌:折本幸治 )
2008/12/12 12:05
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