トピック
自分だけの表現に出合えるOM SYSTEM OM-3の充実機能
「Coordinate」第2回 中藤毅彦×都市風景
- 提供:
- OMデジタルソリューションズ株式会社
2025年3月19日 07:00
「OM SYSTEM OM-3」には撮影と同時に自在な画作りが可能な充実の機能が備わっている。今回は、モノクロプロファイルコントロール機能を駆使して自分好みのモノクローム写真を得るべく、写真家・中藤毅彦さんが都市風景と対峙する。(編集部)
※本企画は『デジタルカメラマガジン2025年4月号』より転載・加筆したものです。
実勢価格(税込):26万4,000円前後(ボディ)、29万7,000円前後(12-45mmキット)
●SPECIFICATION
イメージセンサー:有効約2,037万画素、4/3型 裏面照射積層型 Live MOSセンサー
記録メディア:SD、SDHC、SDXC(UHS-I/II)
ファインダー:OLED、約236万ドット
背面モニター:3.0型、約162万ドット、タッチパネル
手ぶれ補正効果(※CIPA2024規格準拠):中央6.5段、周辺5.5段(ボディ単体)/中央7.5段、周辺6.5段(シンクロ手ぶれ補正時)
常用ISO感度:200~25600
シャッター速度:1/8,000~60秒(メカ)、1/32,000~60秒(電子)
連続撮影速度:最高約120コマ/秒(AF/AE固定)、最高約50コマ/秒(AF/AE追従)
動画:C4K 60p、縦位置対応
外形寸法(W×H×D):約139.3×88.9×45.8mm
質量:約496g(付属充電池およびメモリーカード含む、アイカップなし)
高性能とマニアライクな趣味性を高次元に融合させた意欲作
OM SYSTEM OM-3は、金属ボディの高い質感が際立つ美しいヘリテージデザインのカメラである。しかし、そのスタイリッシュでクラシカルな外観とは裏腹に、コンピュテーショナル フォトグラフィ機能をはじめ、フラッグシップ機と同等の機能が満載の最新機であり、高性能とマニアライクな趣味性の高次元な融合に成功している。デザインは異なるが、その存在感はOLYMPUS PEN-Fの姿を彷彿とさせる。
今回、そのOLYMPUS PEN-Fと同様のカラー/モノクロプロファイルコントロールが搭載され、撮影と同時進行で撮影者のイメージに沿った画作りが可能となった。特に、モノクロでの豊富なプリセットときめ細かいパラメーターの充実ぶりは特筆に値する。パソコンなどを使った煩わしいRAW現像をしなくてもカメラ内の機能だけで自分好みの画像が得られるため、モノクロ派にとって極めて有用な機能と言えるだろう。
STYLE 01|4つのプリセットから選んでさまざまなモノクロ表現を楽しむ
モノクロプロファイル機能では基本的な4つのプリセットをベースに自分好みにカスタマイズできる。標準のプリセット1のほか、銀塩フィルム的な強い描写の2、赤外フィルム的な3、柔らかい描写の4が用意される。さらにカラーフィルター、シェード効果、シャープネス、ハイライト&シャドウ、粒状フィルム効果などの項目が調整可能だ。ここでは2を選びモノクロフィルム調に仕上げた。
STYLE 02|ハイコントラストで見せる重厚フィルムスタイル
標準のプリセット1をベースに、ハイライト&シャドウコントロールでコントラストを高めた上で、シェード効果を+3に設定し、思い切り周辺光量を上げた。露出オーバー目の銀塩フィルムから中心部を焼き込んで仕上げた、暗室での手焼きプリントといったイメージである。さらに粒状感を強めてフィルムの粗粒子現像を想起させた。
STYLE 03|赤のカラーフィルターでクラシックテイストに仕上げる
プリセット1をベースに、カラーフィルターの赤を+2に設定し、シェード効果を−1、粒状フィルム効果を強に設定した。イメージとしては、周辺光量の不足するクラシックなレンズで撮影された19世紀あたりの古典写真といったところである。このように、カメラ内で画像を作り込んでイメージを具現化できるのが楽しい。
スナップ撮影に最適な2本の新単焦点レンズで一瞬を切り取る
同時に登場した2種類の軽快な単焦点レンズは、小型・軽量さはそのままに新たに防塵・防滴化され、雨天や雪などの悪天候下でも気にせずに安心して使用できるようになったのもありがたい。取り回しの良い小型・軽量ボディのOM SYSTEM OM-3と組み合わせれば、街やフィールドでのスナップに最適なタフなコンビとなる。
意欲作OM SYSTEM OM-3の登場はOMシリーズの新たな展開の幕開けとなるだろう。
多彩な表現を支える小型広角レンズ
初代のモデルを長い期間愛用してきた。取り回しが良いのはもちろん、明るさも描写も申し分なく、マイクロフォーサーズ機の利点である小型・軽量さをフルに発揮できるレンズであった。しかし、防塵・防滴でないことが唯一の難点と感じていた。今回、II型となって各部が改良されたが、中でも防塵・防滴が実現し、悪天候下でも安心して使えるようになったことは大きい。OM SYSTEM OM-3と併せて常用したい1本だ。
主題を際立たせる高性能標準レンズ
35mm判換算で50mm相当の標準レンズは、街のディテールの一部を切り取る撮影や、ポートレート的なスナップに適した画角だ。F1.8という必要にして十分な開放値と小型・軽量サイズにより、ボディと見事に一体化する。17mmと同様II型になって、防塵・防滴化のほか、ZEROコーティングの採用による描写向上、フォーカスリングの改良によるMF操作の向上など、より完成度の高まった1本となっている。