【記録メディア転送速度テスト】サンディスク「Extreme 32GB」

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  • 記録メディアの転送速度を編集部で簡易に計測して掲載するコーナーです。
  • 掲載した結果はテストした個体によるもので、市場におけるすべての製品の性能を保証するものではありません。
  • 記事中の価格や仕様は執筆時のものです。価格は市況により変動する可能性があります。
Extreme

 「Extreme」シリーズは、読み出し・書き込みともに60MB秒の転送速度を謳うCF。サンディスクの高速モデルとして、フラッグシップモデル「Extreme Pro」とスタンダードモデル「Ultra」の中間に位置している。旧ラインナップでは「Extreme III」にあたるポジションだが、Extreme IIIでは30MB/秒を公称速度としており、旧製品の2倍にあたる速度を公称値としている。

 また、サンディスク独自開発の「パワー・コア・コントローラ」により、速度、信頼性、耐久性が向上しているという。なお、上位モデルのExtreme Proとは異なり、UDMA mode6には非対応となっている。

 容量は32GB、16GB、8GBをラインナップ。実勢価格は、32Bが4万9,800円前後、16GBが2万9,800円前後、8GBが1万5,800円前後。

【2009年11月20日】EOS 7Dでの書き込みテストに、条件を改めて計測した結果を追記しました。


ニコン「D700」による書き込みテスト

  • カメラ内のバッファをすべて開放した状態で、RAWデータ(ファイルサイズ約8MB)とJPEGデータ(ファイルサイズ約300KB)の同時記録で連写し、レリーズ回数を調べた。途中でバッファがフルになってもシャッターボタンを押し続けている。また、パワーバッテリーグリップなどのオプションは使用していない。
  • Exifに記録された撮影時間をもとに、撮影開始から30秒間のレリーズ回数をチェックしている。
  • Exifには0秒以下の記録がないため、1秒間の誤差を考えて5回計測し、その平均枚数を小数点第1位まで掲載している。
  • フォーカスはマニュアル。レンズは装着せず、ボディキャップを装着した。
  • 露出はマニュアルモードで、シャッタースピードは1/2,000秒に固定。

各カードのレリーズ回数(RAW+JPEG)
製品名容量発売元区分レリーズ回数
Extreme Pro
(SDCFXP-032G-J91)
32GBサンディスクCF71.0
G-Monster CompactFlash 533X Plus Professional
(GM-533CF16SL)
16GBフォトファーストCF69.4
G-Monster CompactFlash 533X Professional
(GM-533CF32ML)
32GBフォトファーストCF65.2
Extreme IV
(SDCFX4-016G-J45)
16GBサンディスクCF61.2
GH-CF16GTX16GBグリーンハウスCF56.6
Extreme
(SDCFX-032G-J61)
32GBサンディスクCF55.0
Professional UDMA 300x Speed 8GB
(CF8GB-300-810)
8GBレキサーCF54.6
Extreme III
(SDCFX3-008G-J31A)
8GBサンディスクCF51.8
Professional UDMA 233x Speed 8GB
(LCF8GBDRBJP233)
8GBレキサーCF50.8
Professional UDMA 300x Speed 16GB
(LCF16GERBJP300)
16GBレキサーCF48.4
GH-CF32GD32GBグリーンハウスCF30.0

キヤノン「EOS 7D」による書き込みテスト


 テスト方法はD700と同じ。データサイズはRAWが約17.6MB、JPEGが約105KB。なお、使用メディアのシリーズ名、型番、容量が同じものは、D700で計測したものと同一個体。

【2009年11月20日】「EOS 7D使用説明書」93ページの記述によると、「室内や暗い場所では高速シャッターが設定されていても、連続撮影速度が低下することがあります」とあり、ボディキャップをした状態での測定では、EOS 7Dの実力を出し切っていない可能性があるとの指摘をいただきました。そのため、後日、測定条件を改めて、再びEOS 7Dを用いたテストを実施しました。

 撮影条件は2009年11月20日13時前後の時間帯、晴天下で遠景を撮影。装着レンズはEF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USMで、AFとISはOFF。ズームは広角端で、ピントは無限遠。カメラ設定は、シャッタースピードが1/2,000秒、絞りがF8、感度がISO200。

 上記の条件における平均ファイルサイズは、RAWが21MB前後、JPEGが750KB前後。試行回数は5回。その結果、Extremeで平均70.0回、Extreme Proでは平均77.2回のレリーズ回数が得られました。

 初回よりもレリーズ回数が減っているのはファイルサイズが増大しているためと考えられ、結論としては、ボディキャップをした状態とほぼ変わらない結果になったといえそうです。


各カードのレリーズ回数(RAW+JPEG)
製品名容量発売元区分レリーズ回数
Extreme Pro
(SDCFXP-032G-J91)
32GBサンディスクCF88.6
Extreme
(SDCFX-032G-J61)
32GBサンディスクCF84.2
Extreme IV
(SDCFX4-08G-J45)
8GBサンディスクCF77.2
Professional UDMA 300x Speed 8GB
(CF8GB-300-810)
8GBレキサーCF75.6
Extreme III
(SDCFX3-008G-J31A)
8GBサンディスクCF65.6


USBカードリーダーでのテスト

  • 「HDBENCH Ver.3.30」のDISK計測で5回ずつ計測し、ReadとWriteの各転送量(KB/秒)の平均を記載した。
  • テスト環境は、Windows XP Professional SP3、Core 2 Quad@2.66GHz、メモリ4GB、SATA500GBのデスクトップPC。
  • USBカードリーダーはバッファローの「BSCRA38U2」。Turbo USBはON。
各カードの転送速度(KB/秒)
製品名容量発売元区分WriteRead
Professional UDMA 300x Speed 8GB
(CF8GB-300-810)
8GBレキサーCF28,052.637,222.0
G-Monster CompactFlash 533X Plus Professional
(GM-533CF16SL)
16GBフォトファーストCF26,443.239,278.2
G-Monster CompactFlash 533X Professional
(GM-533CF16ML)
16GBフォトファーストCF24,533.038,578.2
Extreme Pro
(SDCFXP-032G-J91)
32GBサンディスクCF23,042.435,564.6
Extreme IV
(SDCFX4-016G-J45)
16GBサンディスクCF22,092.238,178.6
Professional UDMA 300x Speed 16GB
(LCF16GERBJP300)
16GBレキサーCF21,948.239,462.2
Professional UDMA 233x Speed 8GB
(LCF8GBDRBJP233)
8GBレキサーCF21,752.636,353,2
GH-CF16GTX16GBグリーンハウスCF20,712.438,633.4
Extreme
(SDCFX-032G-J61)
32GBサンディスクCF19,979.435,491.4
Extreme III
(SDCFX3-008G-J31A)
8GBサンディスクCF18,574.629,387.3
GH-CF32GD32GBグリーンハウスCF12,535.428,197.6


まとめ

 ExtremeはUDMA mode6には非対応のはずだが、EOS 7DではExtreme Proに迫るレリーズ回数を記録した。ただし、USBリーダーでの計測では、旧モデルの「Extreme III」と比べて読み出し速度がそれなりに高速化しているものの、書き込み速度ではExtreme IIIを大きく上回るというほどではなく、当コーナーの測定環境では、総合的に見てミドルクラスなりの実力を見せるにいたった。

 とはいえ旧モデルと比べて高速化しているのは確かなので、フラッグシップモデルを買うほどではないが、旧モデルの速度に不満を持っているならば、導入を検討する価値はあるだろう。






2009/11/11 13:42