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【レビュー】GoPro MISSION 1 PRO
1型センサー搭載で新世代のシネカメラに
2026年7月14日 07:00
GoProがアクションカメラの新モデル「MISSION 1シリーズ」をリリースした。同社が「シネマカメラ」と謳う新世代のカメラとなっており、大きな話題となっている。
MISSION 1シリーズは3モデル用意され、レンズ交換式の「MISSION 1 PRO ILS」とレンズ一体型の「MISSION 1 PRO」および「MISSION 1」となる。
MISSION 1 PRO ILSは2026年秋の発売ということでまだ手にできないが、MISSION 1 PROとMISSION 1は5月に発売された。
今回はレンズ一体型の上位モデルであると同時に、シリーズのフラッグシップモデルとなるMISSION 1 PROをチェックした。
GoProらしい精悍なデザイン
本体サイズは80.1×52.1×44.3mmとアクションカメラとしては堂々としたボディで、重量も約207gある。最初はややずっしりした印象を受けたが、持ちやすさやボタンの操作感は良好で、使っていてそれほど重さが気になることはなかった。
ボタンは上面に録画ボタンと側面にモードボタンがあるのみだ。モードボタンは押すと電源が入り、電源オンの状態ではモードの切り替えができる。
背面モニターは固定式となるが、明るさは十分で晴れた日中でも見やすかった。画面には4か所にショートカットを設けることができるのも使いやすいポイントだろう。
今回からバッテリーは新しい「Enduro 2バッテリー」になった。容量も増えて動作時間も長くなったとのことだ。なお、従来モデル用の「Enduroバッテリー」も使用可能となっている。
防水性能は単体で20mと十分だ。これからの季節、水辺や水中でのアクティビティにも適しているだろう。
底面にはフォールディングフィンガーというアタッチメントを付ける爪がある。加えて三脚ねじ穴もあるので、自撮り棒などにそのまま付けられるのも便利なところ。
自撮りということでは、フロントモニターにもライブビュー映像を表示することもできる。
縦方向に広がるオープンゲート記録
MISSION 1 PROは、アクションカメラとしては比較的大きめの1インチセンサーを搭載するほか、新画像処理システム「GP3プロセッサー」などを搭載し、画質向上を図ったカメラだ。
そしてMISSION 1 PROで注目されるのがオープンゲート撮影に対応したという点だろう。本格的なカメラや一部のミラーレスカメラでは採用が進んでいる撮影モードで、4:3のセンサー全面を使った記録ができる。
これまで4:3のセンサーを搭載していても、動画撮影時は16:9にトリミングされる場合が多く上下のセンサーエリアが無駄になっていた。オープンゲート撮影では従来よりも高解像度で広い範囲を写せるため、編集時のトリミングの自由度が高いのがメリットになっている。
下は4Kの16:9とオープンゲートで撮影したサンプルだ。オープンゲートだと16:9の横はそのままに、縦方向が広く写る。
今回の作例は再生環境を考慮して4Kで撮影しているが、MISSION 1 PROのオープンゲートは最大8K30pで撮影可能。4K動画を作る場合でも相当なトリミングの余裕が生まれる。なお16:9だと最大8K60pまで対応している。
MISSION 1 PROのレンズは単焦点で、4倍までのデジタルズームを備えている。下は1/2/3/4倍で撮り比べたものだ。
2倍程度のズームであればあまり画質劣化はなく、常用できる印象だ。そして3倍を超えていくとディテールの喪失が目立つ。もともとアクションカメラは望遠撮影が得意ではなく、このあたりはレンズ交換式のMISSION 1 PRO ILSに期待がかかる部分だろうか。
ここまでのサンプルは画角が16mm相当となるワイドモードで撮影しているが、見ての通り大きな歪曲が発生している。通常の撮影では同社もこのモードを勧めているが、歪曲が嫌な場合はリニアモードもある。
下のサンプルはリニアモードで撮影したものだ。画角は22mm相当と少し狭くなるが、直線のものが直線で写るため一般的なカメラユーザーであればこちらが使いやすいかもしれない。
デフォルトカラーでグレーディングもOK
続いてはダイナミックレンジなどをチェックした。下のサンプルは日陰と日向が同時に存在するシーンだが、日陰部分が明るく鮮明に描写されている。一方で、日の当たっている部分や空も白飛びしておらず、かなりダイナミックレンジは広そうだ。
今回のサンプルはカラーモード「ナチュラル」というデフォルトのモードで撮影している。新しいGP3プロセッサーの威力なのか、暗部にざわつきもなくこのデフォルトモードでかなりきれいに撮れる印象だ。
そのため、このサンプルのように10bitで記録しておけばLog(GP-Log2)で撮影しなくてもサンプル後半のように、非Log記録からある程度のグレーディングも問題なかった。ビットレート設定を標準/高/最大のうち、高に設定していることもあると思うがデータ自体はポストプロセスに十分耐えられるクオリティがありそうだった。
1インチセンサーとGP3プロセッサーということで低照度環境の撮影も行ってみた。次のサンプルは低光量モードで屋内を撮影したものだ。
薄暗い場所ではあったが、ほとんどノイズは見られず装飾なども鮮明に写っていた。新世代のシステムを採用しているということで、暗所性能も抜かりはなさそうだ。
超スローモーションも撮れる
ブレ補正もかなり強力だった。本機では「HyperSmooth」という名称でブレ補正が搭載されている。オフ/オン/自動ブーストの3段階が用意されている。
オンにするとわずかに画角が狭くなるが、片手持ちで歩きながら撮影しても十分にブレを吸収してくれた。自動ブーストは撮影後に補正の処理が行われるため、多少待ち時間が発生するがこれだけ滑らかになれば申し分ない。
MISSION 1 PROには充実したスロー撮影機能もある。下のサンプルは4Kで最大となる240pの8倍スローで撮影したもの。水の動きが鮮明に記録され、2倍や3倍程度のスローとは違った本格的なスロー撮影が楽しめる。
本機にはもう1つ、バーストスローモーションという機能も搭載されている。これは960pの32倍スローを撮影できるモードだ。解像度はフルHD、撮影時間は最大10秒という制限はあるが、ハイスピードカメラレベルのスロー撮影が可能だ。
下のサンプルは走るクルマから外を撮影したものだが、歩行者がほとんど動かない不思議な映像が撮れた。フルHDということもあり画質はさほど良いとは言えないが、特殊効果的な面白い絵が撮れる機能だ。
まとめ
GoProといえばアクションカメラの老舗としてその名を轟かせる存在だが、昨今は中国メーカーなどライバルの追い上げにあってやや苦しい戦いとなっていた。
そんな中で登場したMISSION 1 PROは、質の高いデータが記録でき、ポストプロダクションもしっかり見据えたカメラになっているようだ。オープンゲート機能やカスタマイズ性の高いインターフェースなどプロが現場で使いやすいカメラになっていると感じた。
価格は12万2,600円とアクションカメラとしてはなかなか高価だが、シネマカメラとして見ると非常に安価なカメラとも言える。業務用としては複数台を用意してのマルチアングル撮影など用途も広がりそうだ。
また一般ユーザーでも、「アクションカメラでグレーディングまでしっかりやりたい」というハイレベルなニーズにも応えてくれそうな1台だと思う。今後登場するMISSION 1 PRO ILSともども活躍が楽しみなシリーズだ。






