今回は高性能レンズシリーズの「01 STANDARD PRIME」と「02 STANDARD ZOOM」、ユニークレンズシリーズの「03 FISH-EYE」の3つのレンズを使って、ペンタックス初の新機能「スマートエフェクト」を試してみたいと思います。
■最初は邪魔者扱い!? のクイックダイヤル
スマートエフェクト機能はボディ前面のクイックダイヤルから呼び出して使うことができます。エフェクトの種類は9種類ですがクイックダイヤルに登録できるのは4種類までなので、お気に入りのよく使うエフェクトを登録しておくといいでしょう。
せっかくなのでペンタックスお得意のスケルトンボディでお見せしましょう(笑)。飛び出しているストロボの下にちょこっと付いているのがクイックダイヤルです |
ここで開発秘話をひとつ。実はこのクイックダイヤルは、商品企画の担当者が『個性的な写真を手軽に撮ってもらいたい』『さまざまなエフェクトや画作りを分かりやすく提供したい』という願いを込めて、ひとりで奮闘して設置に至ったダイヤルなのです。
ひとりで……つまり、開発当初は各方面から「何に使うダイヤルなんだ?」「なんで付けるの?」と突き上げられていたそうで(涙)。
機能的に遊びの要素の強いダイヤルなので、設置場所も、グリップ性や本来機能しなくてはならない物の操作を阻害する場所にあってはいけないということが前提にありました。
最初はグリップ側に縦並びに設置する案もあったのですが上記のような理由もあり、自然と左手側に行き、最終的には前面に出される形で落ち着きました。
つまみのサイズも最初はもっと大きかったのですが、レンズの着脱やフォーカシング、ズーミングの動作の邪魔にならないようにということで、この大きさになったそうです。
機能の割り当て方法やその設定の仕方など、今後も改善の余地があるかもですが、まずは、このダイヤルがユーザーの皆さんに受け入れて頂けるかがドキドキですと仰っていました。
確かに、追いやられたにしてはデザイン的に目立つ所にありますし、シンプルデザインが好きな方には好まれない形状かも知れませんが、ワンアクションで好きなエフェクトを選択できるのは、とても魅力的な機能だと思います。
登録できるのは「スマートエフェクト」の他に、「カスタムイメージ」、「デジタルフィルター」、「アスペクト比」があり、それぞれに4種類の操作を割り当てられます。
クイックダイヤルへの割当メニュー | |
私は、まずは新機能の「スマートエフェクト」を使い倒したいので多用していますが、スクエア写真が好きな人は「アスペクト比」を登録しておくと、被写体によって瞬時に切り替えられるので便利さが実感できると思います。
ただ、後掛けもできる「デジタルフィルター」の項目はあまりいらないかなぁ。それなら、ユーザーで自由に登録・設定できる空きスペースがあると嬉しかったです。
テーブルフォトが好きな方はよく使うホワイトバランスを4つ、カメラを始めたばかりの方はシーンモードをというように、自由に機能を登録できたら便利そうですね。
ちなみに「USER1〜3」というところにカメラの設定を登録してクイックダイヤルで呼び出すことは可能です。こちらは自分好みの画や設定がすでにあるカメラ上級者の方にオススメです!
■気軽に遊びたいスマートエフェクト
種類としては「極彩」、「ソリッドモノカラー」、「Auto110」、「クロスプロセス」、「さくらほのか」、「ドラマチックアート」、「ハードモノクローム」、「水彩画」、「あでみやび」の9種類なのですが、そこからさらにパラメーターの設定ができるようになっています。
例えば「極彩」を選んでから背面の十字ボタンの下を押すと、「極彩」のパラメーター設定画面になるので左右ボタンを使って強度を選択できる……という感じです。
エフェクトで2段階の強度の設定ができるのは「極彩」、「クロスプロセス」、「さくらほのか」、「ドラマチックアート」、「ハードモノクローム」、「水彩画」、「あでみやび」の7種類で、「ソリッドモノカラー」では抽出色(レッド、マゼンタ、ブルー、シアン、グリーン、イエロー)の設定が、「Auto110」は3種類の色味の設定がそれぞれできます。
なので、合わせると一体何種類のエフェクトになるのやら!!……とりあえず、気長にいろいろと試して行きたいと思います(笑)。
最近のお気に入りは「ソリッドモノカラー(抽出色:赤)」と、「Auto110」です。色の少ない被写体でも面白い画にしてくれます。
エフェクト機能が面白くてついついレンズ性能よりも遊びに走ってしまった今回ですが、レンズもちゃくちゃくと増えていますので、今後はその性能と共に楽しい使い方などをレポートしていきたいと思います!
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
2011/9/30 00:00