交換レンズレビュー
Kase REFLEX 150mm F5.6 AF
希少な「オートフォーカス対応」のレフレックスレンズ
2026年5月9日 12:00
Kaseブランドから新レンズ「Kase REFLEX 150mm F5.6 AF」が登場する。CP+2026で国内初お披露目され、話題となっていたレンズだ。
発売は5月中旬。大手量販店で予約受付中で、価格は9万7,800円だ。
レフレックスレンズとは
本レンズが注目を集めた理由は、レフレックスレンズ(反射望遠レンズ)でありながら、珍しくAFに対応している点だろう。AF対応のレフレックスレンズというと、かつてミノルタが製品化し、のちにソニーへ引き継がれた「AF REFLEX 500mm F8」がある。
先のレンズは一眼レフ用だったので、Kase REFLEX 150mm F5.6 AFはミラーレス用としては初めてのAF対応レフレックスレンズになるのではないだろうか。
レフレックスレンズはミラーレンズや反射望遠レンズとも呼ばれ、ミラーによる反射を利用することで500mmや1,000mmといった超望遠レンズを小型・軽量に作ることができる。
本レンズは150mmとレフレックスレンズとしては短めの焦点距離になっており、それもまた珍しい点だ。従来のレフレックスレンズでは長すぎて使いにくい用途での活用も見込まれる。
外観・仕様
レフレックスレンズということで、ミラーを含む特徴的な内部構造が見える。フィルター径は67mm。フィルターメーカーでもあるKaseらしく、最初からマグネットアダプターが付属しているのもポイント。
マウント部分には電子接点があり、レフレックスレンズとしては新鮮だ。USB Type-C経由でのファームウェアアップデートにも対応しているとのこと。35mmフルサイズ対応で、マウントはキヤノンEF、ソニーE、ニコンZの3種類が用意される。キヤノンEFマウント用については、マウントアダプター経由でキヤノンRFマウントに装着できる。
絞りは固定なので、リングはフォーカスリングのみ。スイッチはAF/MFの切り替えがあるだけとシンプルだ。
レンズキャップはマグネット式のため、マグネットアダプターに吸い付く。着脱は非常にしやすい。
付属のフードを装着したところ。サイズ感は大口径の標準単焦点レンズほどだろうか。焦点距離を考えるとかなり小さく感じる。最大径✕全長は、Φ82×105mm(Eマウント)で重量は約503g。防滴・防塵を考慮した設計になっているそうだ。
作例
レフレックスレンズの描写の特徴といえば、このリングボケだろう。光が反射する水面などを背景に入れると、150mmと短めのレフレックスレンズではあるが、きれいにリングボケが出現した。
本レンズの最短撮影距離となる1.5m付近での撮影。かつてのAF対応レフレックスレンズは中央のフォーカスポイントしか使えないといった制限があったが、本レンズはAFフレームが画面のどこにあってもAF可能で使い勝手は良い。
全体的に描写はややソフトな印象だ。加えて前ボケ、後ボケともに独特のボケ方になる。そのため、一例としてノスタルジックな景色にはよく合っていた。
一般的なレンズに比べてAF速度は速いとは言えず、ワンテンポ遅れてピントが合う印象だ。それでもMFの面倒な手間を考えると、かなり撮りやすいのではないかと思う。
150mmという焦点距離を使って、圧縮効果が現れるようなシーンを狙った。こうした撮り方が軽装でできるのは、レフレックスレンズならではだろう。
ソニーのボディ内手ブレ補正も問題なく動作し、1/30秒というスローシャッターでもブレずに撮れた。リングボケは夜景とも相性が良いので、夜のスナップにも活躍しそうだ。
まとめ
レフレックスレンズといえば、フィルム時代に流行った時期がありつつも、その流行が過ぎると、手掛けるメーカーも減った。ソニーのAF対応レフレックスレンズも生産終了となり、少数のブランドがMFのレフレックスレンズをリリースしているのが現状だ。
そんな中でミラーレス用のAF対応レフレックスレンズという新しいジャンルに挑戦したKaseを称えたいところだ。MFオンリー、暗いシーンで使いにくいといったレフレックスレンズの弱点が様々なテクノロジーによって克服されつつある今、改めて見直される機会になるかもしれない。
解像力やAF速度などは一般的なレンズには及ばないが、コンパクトな150mmレンズとして使い所を見出せば面白いギアになりそう。今後、500mmといった、さらに長いAFレフレックスレンズの登場も期待したい。













