私はこれを買いました!

海外撮影で実感。コンパクトなサイズと速写性が変えた撮影スタイル

OM SYSTEM OM-3(木村琢磨)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2025年に購入したアイテムを1つだけ紹介していただきました。(編集部)

雨季のカンボジアで証明された機能美と堅牢性

2025年はOMシリーズに新たなラインナップOM-3が加わった。

OM-3は今までのOMシリーズと比べて大きくコンセプトが違うカメラだ。過去の銀塩のOMシリーズから受け継がれているデザインを現代風にアレンジしたNEW HERITAGE(過去から現代・未来へ受け継ぐ)デザインが目を引くが、見た目だけでなく使ってみると機能美も兼ね備えたカメラであることがわかる。多彩な表現を直感的に操作できるクリエイティブダイヤルのおかげで表現の自由度も高い。

スナップ、ポートレート、風景写真とジャンルを選ばないカメラであり特にスナップ撮影が楽しく、普段は風景をメインに撮影しているが今年はOM-3を持っての海外取材も多かった。

6月には私が1度訪れてみたかったカンボジアの胡椒畑にOM-3を持って取材に。サイズ的にもデザイン的にも単焦点がよく似合うカメラなので同時リリースされた「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II」と「M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II」を組みわせて胡椒畑の職人さんを撮影をさせていただいた。レンズもボディもコンパクトで相手に威圧感を与えにくいため距離感の近いスナップ写真が撮りやすく、単焦点で撮影することで速写性も高い。機能はOM-1 Mark IIとほとんど遜色なく人気のライブGND等のライブ機能やハイレゾショットも搭載されているため実質フラッグシップと言ってもいいだろう。

防塵・防滴性能も有しており雨季のカンボジア取材でも大いに役立った。取材撮影では迅速な対応や多少ラフに扱ってもびくともしない堅牢性が重要なのでOM-3は遠く離れたカンボジアでの取材で大活躍してくれた。

OM-3は私の撮影スタイルに変化を与えてくれた1台だ。最初に手にした時から「いままでと明らかに違うカメラ」だと言うことが伝わってきた。写真は結果も大切だが撮影体験が何より重要でOM-3は写真を撮り始めた頃のなんでもシャッターを切りたくなるそんな楽しさを思い出させてくれるカメラであり、写真作家としての私の大切な相棒だ。

OM SYSTEM OM-3/M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II/マニュアル露出(1/2,000秒、F4.0)/ISO 800/WB: 5,400K

近況報告

2025年は海外コンペティションで多くの賞を受賞することができました。写真だけでなく動画作品にも力を入れておりカンヌのメディア部門でも金賞をいただくことができました。来年2月にはカンヌ受賞作品の記念上映会と記念公演が地元岡山県で開催されます。6月と8月には写真展の開催も予定しています。

木村琢磨

はち株式会社代表取締役。岡山県在住のフリーランスフォト&ビデオグラファー。広告写真スタジオに12年勤務したのち独立。主に広告写真(風景・料理・建築・ポートレートなど)を撮影。ライフワーク・作家活動として岡山の風景を撮影。12mのロング一脚Bi Rodやドローンを使った空撮も手がける。