私はこれを買いました!

コンパクトなボディに息づく、変わらぬ信頼感

OM SYSTEM OM-1 Mark II(吉住志穂)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2024年に購入したアイテムを1つだけ紹介していただきました。(編集部)

天候を気にせず、花と向き合えるカメラ

カメラ・レンズともにコンパクトでありながら高い性能が得られる。それがマイクロフォーサーズフォーマットの魅力です。そんな OM SYSTEMのフラッグシップ機「OM-1 Mark II」を購入しました。オリンパスのデジタルカメラを長く愛用してきましたが、OM SYSTEMに変わってからも前モデルのOM-1を使っていた私としては自然な流れで新モデルの購入に至りました。

ボタンやダイヤルの配置、サイズ感など、外観はOM-1とほぼ変わらないので、新機種に移行しても操作に迷うことはありませんでした。見た目が変わった部分と言えば、ボディ上部のOLYMPUSのロゴが消えてOM SYSTEMになっています。長年のブランド名が消えてしまったのはちょっと寂しい気もしています。

花のクローズアップではブレが目立ちやすく、以前は三脚が必携品でしたが、強力な手ぶれ補正機能のおかげで、撮影のほとんどを手持ちで行っています。持ち運びを考えると、システムがコンパクトにまとめられるのは女性としては嬉しいですし、軽装になるおかげで、撮影が気軽に楽しめるのが嬉しいです。

また、どうやら私は晴れ女ではなく“曇り女”のようですが、突然雨に見舞われることも多々あり、雨の中での撮影もよくあります。そんな中、防塵防滴性能がとても信頼できるので、機材をビチャビチャに濡らしながらも集中して撮影することができるのです。

機能としてはメニュー内にあるコンピュテーショナルフォトグラフィに便利な機能が集約されていて、マクロ撮影に便利な深度合成やお馴染みのハイレゾショット、多重露出などがあります。また、ライブNDに加え、ライブGND機能が増え、ハーフNDを使ったような撮影が手軽にでき、GND段数を選択できたり、境目の滑らかさも変えられます。角度や画面内の位置も自在に選択することができるので、コントラストのあるような花風景の撮影にも便利です。

長く使い続けているM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROに加え、2023年に発売されたM.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PROも加わり、 来年もOM SYSTEMでの花撮影が楽しくなりそうです。

全身びっしょりになるぐらいの雨の日に撮影したハーブガーデンのベルガモット。カメラ、レンズともに防塵防滴なので、水滴の撮影も安心して楽しめました。M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROは綺麗なボケが作れるので、お気に入りの相棒レンズです
OM-1 Mark II/M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO/75mm(150mm相当)/絞り優先AE(1/250秒、F2.8、+1.7EV)/ISO 400

近況報告

花撮影に使う標準ズームとして「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」の2本のどちらを使うか、迷ってしまいます。寄れるレンズか、絞り開放が明るいレンズか……あ、どっちも使えばいいか!? 2025年はスイセンの撮影からスタートかな? 来年もどうぞよろしくお願いします。

吉住志穂

1979年東京生まれ。高校入学後から本格的に撮影を始める。2001年日本写真芸術専門学校を卒業後、写真家の竹内敏信氏に師事。自然の「こころ」をテーマに、主に花のクローズアップを撮影している。2016年には和紙にプリントし、掛軸に仕立てた展示「花時間」を開催し、好評を博す。また各地での講演会や写真誌での執筆を行う。公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員。