私はこれを買いました!

触ったら最後、Leica Q2にゾッコンLOVE

ライカQ2(藤里一郎)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2021年に購入したアイテムをひとつだけ紹介していただきました。(編集部)

出会いは一期一会。写真もカメラも……

ああ、触るんじゃ無かった。というより、出会ってしまったと言った方が正しいかもしれない。

11月。新宿にある北村写真機店で写真展を開催していた。その作品で使ったカメラが高級コンパクトに類される名機だったのだが、どういう形で販売されているのかを確認しに、うっかり売り場へ向かってしまったのだった。

「お、あるある、ちゃんと売ってる。良いカメラだなー」と思いきや、隣には新しく出た40mmのレンズを搭載したあの名機もある。おお、これも良いカメラだなーと更にその脇をみてみると、所狭しと鎮座していたのがライカQ2だったのだ。

実はライカ、僕の撮影スタイルに合わないという事でデジタルのM型には手を出してこなかった。だがコンパクトは別。実は過去にX2というレンズ一体型のデジタルカメラを所有したりもしていた。ついには「カメラはコンパクトに限る、小ささが正義!」と思っているフシもあるくらい。

そして、おそるおそるQ2に手を伸ばしてみる。え!ええ!えええ! なにこの重量感とバランス。握っただけで分かる「ただ者ではない感」を詠みとってしまったのだ。さらにファインダーを覗いてみる。む!むむ!むむむ! 凄くキレイで大きく見えるような気がした。

そして、MFレンズの操作感がこりゃまた凄い。ヘリコイドを廻すとしっとりと艶やかな感触でピントを送れるではないかぁ! さらに特筆すべきはマクロへの切り替えギミック。これはもう絶対に体感して欲しい。売り場で出た結論はこうだ。「このカメラなら勝てる気がする。」そんな風に思えたカメラは過去に何台もあったが今回もやはりその感覚だった。そして翌日、めでたく僕の下へとお迎えしました、という……。

出会いは一期一会。それは写真もカメラも同じ。2022年はQ2と共に記憶を記録していこうと思う。日頃カメラを持ち歩かない僕が、あの日から毎日Q2を持っているなんて……。ああ、すっかり“ライカQ2の虜”である。

写真展開催中に女優・夏目響さんを撮らせてもらう。ギャラリーのあるマンションの階段のレトロな雰囲気が彼女と合う。28mmの画角の気持ちよさは特筆すべきポイントだ。
LEICA Q2 SUMMILUX 28mm F1.7 ASPH.(F1.7・1/1,000秒)ISO 400

モデル:夏目響(https://twitter.com/nazo_sod

近況報告

2021年は13本の写真展を開催しました。2022年は25周年作品「Intangible」を全国で写真展すること、新しく男性をターゲットにした作品や、スナップ写真の作品を作ること、様々なことに挑戦していきたいと思っています。

藤里一郎

1969年生まれ。男っぷりのよい写真、色香あふれる写真を撮る当世一“Hip”な写真家。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業後、大倉舜二氏に師事、96年独立。以降フリーランス。
アーティスト“May J.”のコンサートツアー・オフィシャルフォトグラファーとして活動するほか、人気作家・“伊坂幸太郎”の「死神」シリーズのカバー写真をてがける。
2018年度、カメラ雑誌「月刊カメラマン」40周年記念年の表紙を1年間担当し、また、2017~2018年にかけてラジオパーソナリティとしての経験も持つ。
書籍として日本写真企画刊「ポートレイトノススメ」も出版している。
2021年、フリーランス25周年を迎え記念として、藤里一郎 夏目響写真集「Intangible」を出版している。
藤里一郎YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/fuky2345
藤里一郎「note」:https://note.com/fujisatoichiro
藤里一郎オフィシャル:http://fujisatoichiro.wixsite.com/official