一本二役のコンパクト中望遠を即決入手

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2020年に購入したカメラ関連製品をひとつだけ挙げていただきました。（編集部）

ポートレートからクローズアップ撮影まで

ボクが所有するキヤノンのカメラシステムも、いつの間にか一眼レフのEOS 5DシリーズからミラーレスのRシリーズへと買い替えが進んでいました。しかし、手持ちのRFレンズが揃っていないので仕事カメラ用のシステムとしては成り立たず、あまり出番がなく他メーカーを中心に使っていました。

EOS Rシステムのカメラやレンズも、今年の後半になってようやくラインアップが増えてきましたが、いくつか揃えた中のひとつが「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。女優さんやタレントなどの人物ポートレート撮影がメインの仕事ですので、標準レンズなどとともに中望遠レンズも多用しています。中でも85mmという王道の焦点距離のレンズは好むと好まざるに関わらず、基本としてすべてのメーカーで揃えていました。マウントによってはブランドと開放F値違いで3本も揃えていたことがあるほど多用していました。

しかしキヤノンの焦点距離85mmは、これまでRFマウントではF1.2の2製品のみで、本誌でも実写レポートしたようにとても素晴らしい画質なのだけど、ボクには高価で大きなレンズということもあって、この2年間ボクのRFレンズには85mmが欠番のままでした。本レンズはこのたび待ちに待ってようやくの登場となりました。

IS（手ブレ補正機構）付きのこのレンズはただの中望遠ではなく、被写体に35cmまで寄れるハーフマクロというオマケ付きのレンズです。ポートレートだけじゃなく小物や植物などのクローズアップ撮影も可能となり、一本二役というおいしいレンズですので、コロナ禍で経済的に厳しいのにもかかわらず即決で入手しました。2021年は今年出来なかった分まで取り戻せるように、このレンズを使ってガンガン撮りまくっていこうと思います。

逆光にも強く、AFも静かに合焦してくれるのでスムースなポートレート撮影が行える
EOS R5 / RF85mm F2 MACRO IS STM / 絞り優先AE（F2.5・1/350秒・+0.5EV） / ISO 100

近況報告

多くの皆さんと同じく、今年はコロナ禍で経済的にも精神的にも前代未聞の大打撃を受けました。予定していた大きな案件がぶっ飛んだり、20年以上続いてきたレギュラー仕事が終わってしまったり……などと思い返せば暗い話ばかりになってしまいます。

しかしそれではダメになってしまうので、秋くらいから、ここは心機一転前を向いて進むしかないと、自分の中では初めて「仕事や社会との関わり方についての考えを変える」という変化が生じました。

2021年はそれが実践される一年となるのでしょうか？　皆さんもコロナに負けないで一緒にがんばりましょうネ！！