フォトアプリガイド

Kyoto Camera - 日本の伝統カメラ(iOS)

和の心で日本の色を教えてくれるアプリ

「Kyoto Camera」はカメラを通して日本ならではの伝統色を教えてくれるアプリです。執筆時現在、App Storeで85円でダウンロードすることができ、iOS 5.0 以降のiPhone、iPod touch、iPadで利用可能です。

 このアプリは写真を撮って保存するだけではなく、ファインダー中心部の色の名前を和の心溢れる伝統色名で表示してくれます。

 アプリを起動するとファインダー画面には撮影している画像、その右側には画像の中心の色、その下には伝統色名が表示されるので、色と名前を確認しながら撮影することができます。

撮影画面では上部にファインダーに写っている画像、その右側に中心部の色、その下に伝統色名が表示されます

 また、背景色は白と黒があり、どちらも和紙っぽい質感で、撮影された写真の雰囲気に合った背景を選ぶことができます。

 撮影した画像は640×640ピクセルのスクエアサイズでアルバムのカメラロールと、「KyotoCamera」のフォルダーが作成されてそちらにも保存されます。

保存されるのは画像と色と伝統色名がレイアウトされた640×640ピクセルサイズのスクエア画像です

 登録されている伝統色名は400種類以上。カメラをちょっと動かして読み取る色を少し変えるだけでも、それに合わせて伝統色名もどんどん変化して表示されます。

 例えば同じ菜の花を撮っても、黄色味の強い「菜の花色」と表示されることもあれば、少し薄い色味の「刈安色」と表示されることもあります。

同じ菜の花を撮っても表示される伝統色名が同じとは限りません。背景色は白と黒から選択可能

 カメラの中心部がどの色を捉えるかで表示される色名は変わりますが、天気のいい日、悪い日、朝と夕方では光の加減でまた違った色名が表示されるので、今まで伝統色の名前なんて気にしないで写真を撮っていた筆者としてはとても新鮮でした。

色数の多い被写体だとどんな伝統色が表示されるか楽しみになります
馴染みのない漢字もその下のローマ字表記が読み方のヘルプをしてくれます(笑)
知らない色名も、なんとなくイメージに合った漢字が使われていると納得できてしまったり……
被写体の物質の硬さも表している伝統色は日本ならではで趣がありますね
グラデーションの多い空はいつでも撮れる絶好の被写体です!

 撮影画面からそのままTwitterに投稿することもできます。写真添付はもちろん、伝統色名がツイートに最初から記載されているのは、そのままツイートしないとしても難しい漢字をタイプする作業が省かれるのでかなり便利です。

Twitterへの投稿もワンアクションで行なえます

 iPhoneなどで気軽に写真を撮ってSNSにアップすることは多いと思いますが、たまにはこんな和の心で和ませてくれるアプリを使って、ほっこりするツイートをしてみてはいかがでしょう?

水咲奈々

(みさき なな)東京都出身。知り合いの写真家の作品撮りにモデルとして関わったことがきっかけで写真に興味が沸き独学で写真の勉強をし、作品を持ち込んだ出版社に編集として入社。2010年独立。現在はカメラ雑誌の編集やWebでのカメラレビュー、写真講座の講師として活動中。「Pentax+」でも記事を連載。 Twitter:@cosaruruブログ:http://misakinana.com