イベントレポート

【CP+2019】ファインアートプリント編:キヤノンの新レイアウトソフトなど

イルフォード、ハーネミューレから新製品が

CP+2019の会場には、キヤノン、エプソンといった大手プリンターメーカーに加え、ファインアート系のインクジェット用紙を扱う企業が集まる一角がある。各ブランドともプリントを大きく伸ばし、用紙の質感をアピールする方向性が目立っていた。

キヤノン

大判プリンタ「ImagePROGRAF」とEOSシリーズのカメラをつなぐワークフローの紹介展示として、RAW現像ソフト「Digital Photo Professional」と、12月に無償提供を開始した「Professional Print & Layout」を用いた、高品質プリントの提案を行なっていた。

Professional Print&Layoutは、従来のプラグインソフト「Print Studio Pro」を単体のアプリケーションとして独立させ、操作性やレイアウト機能を改善・強化したもの。ロール紙にプリントする場合のレイアウトも事前に確認できる。よく使うレイアウトを保存しておく機能もある。

エプソン

写真プリントの活用や楽しみ方という視点を5つに分類し、そのそれぞれについてエプソンが用意している製品やサービスを提案していた。

この展示で行われている提案は、プリントをフォトブックに「まとめる」、誰かに「贈る」、部屋やオフィスに「飾る」、コンテストに「応募する」、写真展で「展示する」の5つ。

このほか、エプソンダイレクトショップで4月に発売する、「ファインアート紙バラエティパック」も紹介していた。イルフォードやピクトラン、伊勢和紙、アワガミファクトリーなどの用紙が入っており、A4サイズ14枚(7種類×2枚)と、2Lサイズ12枚(4種類×3枚)の2種類を用意している。バラエティパックおよび各用紙の詳細については特設サイトが詳しい。

イルフォード

イルフォードブースでは、発売前の光沢紙「GOLD FIBRE PEARL」および「CRYSTAL GLOSS」のプリント体験を実施していた。両製品は2019年春に発売予定。

また、同社がラインナップするファインアート紙「GALERIE」のうち、マット紙とグロス紙のそれぞれに属する用紙の人気投票が行なわれていた。A〜Jの10種類から好きなものを選んで投票することで、2Lサイズのサンプルペーパーがもらえるという企画。

さらにプリント体験イベントに参加し、SNSにタグ付きで投稿すると、オリジナルグッズが当たる抽選も行なっていた。賞品はポートフォリオバッグ、マスキングテープ、ロゴ入り定規。

ハーネミューレ

ファインアート作品のプリントをメインに展示していたハーネミューレでは、今後発売予定の新製品「Photo Rag Metalic」を使ったプリントの展示を行なっていた。シルバーメタリックの輝きを持ったバライタペーパーで、コットン100%のラグジュアリーな手触り、広い色域や階調性を実現したという。流通時期は未定。

アワガミファクトリー

インクジェット用和紙のプリント作例のほか、同社がラインナップしているインクジェット向け和紙「雲流」や「いんべ」など18種類の比較展示を実施。掛け軸風に加工した飾り方の提案も行なっていた。

アガイ商事

スイスのインクジェットコーティングメーカー「シール」(SIHL)のインクジェット向けファインアート紙「SIHL MASTER CLASS」のプリント作例を展示。Lサイズ6枚セットのサンプル用紙も配布していた。

関根慎一