イベントレポート

プリントの楽しみを伝える「それいけ!写真隊」金沢会場レポート

テーマは「写真をカタチに」 エプソン社員が地方を巡る

エプソン販売株式会社は、フォトイベント「それいけ!写真隊」を12月16日に金沢で開催。会場におじゃましてきたので、その模様をお伝えしよう。

「それいけ!写真隊」とは、エプソン販売社員が全国を行脚し、プリントの楽しみを伝えるというもの。2007年に開始された。東京・大阪・名古屋など大都市で行われている「エプソンニューフォトフォーラム」に対し、地方都市を中心に開催されるのが特徴のひとつだ。また、セミナー類も基本的に社員が登壇するという、アットホームな雰囲気がニューフォトフォーラムとの違いだった。

だった、と過去形なのは、諸般の事情でしばらく開催をお休みしていたから。それが約2年のブランクを経て、ここ金沢市のITビジネスプラザ武蔵6階ホールで復活。会場の場所は、季節柄カニを求めて観光客が詰めかける、近江町市場の真向かいであるが、来場者はほぼすべて地元の写真愛好者だ。

今回のテーマは、「写真をカタチに」。プリンター製品の訴求プリントによる写真体験の紹介に力を入れている。「展示する」「挑戦する」「まとめる」「贈る」の4つのキーワードごとにコーナーが形作られていた。

特に「まとめる」でのポートフォリオ、「贈る」での手作りフォトブックやフォトカレンダーの提案は、これまでのエプソンのイベントが対象としていた層より、幾分ライト層に振った印象を受ける。

というのも、エプソンのプリントイベントは大抵「1枚のプリント作品をいかにして完成させるか」を重視しており、そこにプロセレクション各プリンターや純正紙の紹介を絡めた紹介がメインだったから。2年ぶりの開催となった今回は、プロセレクションだけでなくカラリオ V-edition各機種の存在感も増しており、より幅広い層への訴求を試みているのがわかる。もっとも、置かれていたポートフォリオやフォトブックのレベルはさすがに高く、熱心に鑑賞する来場者が見られた。

もちろん、11月発売の新製品「EP-50V」も展示・稼働していた。A3ノビ対応にして5万円前後とリーズナブルなフォトプリンターで、基本の4色にレッドとグレーを加えたEpson ClearChrome K2インクを採用。プリントサンプルも多数確認できた。

会場で大きなスペースを占めていたのが、写真展示のスペースだ。圧巻なのが佐藤健寿さんの「WNDER」。エプソンイメージングギャラリー エプサイトで展示されていた作品が、そのまま金沢でも展示されていた。

こちらは、デジタルカメラマガジン(弊社刊行)のタイアップ連載「カメラとレンズの実力をなぜSC-PX5V IIは引き出すことができるのか?」から、誌面で登場したプリント作品を実際に展示したコーナー。

誌面でも述べられていた用紙による仕上がりの違いが、本物のプリントでわかりやすく展示されていた。

セミナー講師をエプソン販売社員が務める一方で、今回は写真家の柳本史歩さんによる作品講評会も行われていた。

この講評会に参加するには、当日事前にColorio V-editionでのプリント体験をする必要がある。そこで得られたプリントを持ち寄り、柳本さんに講評してもらうというわけだ。

集まった作品は多種多様。それらを柳本さんが講評していく。今回、参加者の写真はすべて自動補正付きでプリントされていたが、よくあるシャドウの浮きや過度な彩度の強調などは目立たず、その出来の良さに参加者からも驚きの声が上がっていた。

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今年度開催「それいけ!写真隊」の今後の予定は下記の通り。

静岡会場

静岡県静岡市駿河区曲金3-1-10 ツインメッセ静岡 北館4階 レセプションホール

開催期間

2018年1月20日(土)

開催時間

9時30分〜15時30分

作品講評会

①12時〜12時30分
②13時〜13時30分
③14時〜14時30分
※当日参加受け付け

広島会場

広島県広島市南区比治山本町16-31 広島県立広島産業会館 西展示館 1階 第4展示場

開催期間

2018年2月10日(土)

開催時間

9時30分〜15時30分

作品講評会

①12時〜12時30分
②13時〜13時30分
③14時〜14時30分
※当日参加受け付け

本誌:折本幸治