イベントレポート
【CP+】写真編集向けハイスペックモデルなどPC関連の展示を紹介
マイクロソフト、マウスコンピューターが出展 SILKYPIX Pro 8のデモも
2017年2月28日 12:53
CP+2017におけるPC関連の展示は、高速な画像読み出しや現像処理、作業の快適性をアピールする内容がメインだった。
RAW現像や動画編集には高い負荷を伴う作業が多く、また素材となる元ファイルの容量も大きいことから、快適な編集作業を行なうためには、PCのCPUやメモリ、ストレージなどには高性能・大容量なパーツが要求される。また近年ではハイスペックで省スペースな2 in 1 PCも登場しており、今回展示されたPC製品には「携行性と性能の両立」と「価格と性能のバランス」を意識した傾向が見て取れた。
マイクロソフト
2 in 1 PC「Surface Book」を展示していたマイクロソフトのブースでは、同機を用いたRAW現像を試せた。またドッキングステーションを接続した個体も用意しており、ディスプレイやキーボードを追加で接続し、拡張性の高さと写真編集時の快適さをアピールしていた。
Surface Bookは、マイクロソフトが2016年に発売した2 in 1 PC。sRGBを100%カバーする3,000×2,000ピクセル(3:2)のディスプレイや内蔵GPU、約12時間持続するバッテリーなどを搭載。重量は約1.5kg。発売当初よりクリエイター向けの展開を行なっており、今回の展示ではキーボードを取り外して使える2 in 1 PCならではの携帯性を推すとともに、テザー撮影時の作業環境体験や写真家が解説する活用方法のトークセッションを実施していた。
マウスコンピューター
マウスコンピューターは、2016年より展開しているクリエイター向けPCブランド「DAIV」の展示を行なっていた。
DAIVではケースを専用にデザインしており、デスクトップ用のミドルタワーには前面上部にUSB 3.0ポートやヘッドホン出力などを装備するほか、移動用のハンドルも備えており、背面下部にキャスターを追加することで、片手で引くように移動させることができる。
試用機としては写真編集向けのベースモデルを展示しており、デスクトップではCPUにCore i7-7700、GPUにGeForce GTX 1060を搭載した「DAIV-DGZ510S1-SH2」などを展示していた。
DAIVではノートPCもラインナップしているが、写真編集用途の性能を前提とすると、両者の違いは占有スペース(フットスタンプ)、携行性、拡張性だ。デスクトップPCは後付けの拡張やパーツの交換がしやすい一方、縦にも横にもそれなりのスペースが必要になる。ノートPCはその逆だが、同じ性能ならデスクトップPCの方が安価になりやすい。
説明員によれば、展示機「DAIV-DGZ510S1-SH2」のスペックならば写真編集以外にも多くの用途で快適に使えるが、同時に複数のアプリケーションを実行させると無理が出る可能性もあり、また実売15万円前後という価格は、用途に対する価格のひとつの基準なので、直近で写真編集用PCの購入を検討しているならば、この価格を基準としてBTOで調整してほしい、とのことだった。
ワコム
ワコムブースでは、ペンタブレット「Cintiq Pro」および「Intuos Pro」を用いた写真編集が体験できた。
説明員に話を聞いたところ、来場者のほとんどはマウスを使った写真編集しか経験がないとのことで、来場者にはペンタブレットを使った写真編集のメリットとして、素早く拡大倍率やパラメータを調整できる点、細部への直感的なアクセスが可能という点を説明しているという。
市川ソフトラボラトリー
2月16日に正式発表した汎用RAW現像ソフト「SILKYPIX Developer Studio Pro8」のデモを実施し、操作体験もできた。
新機能としては、サイズを変更することで、写真の広範囲からディテールまで、細かくパラメータを調整できる「ブラシ」機能の評価が高いという。