イベントレポート

【CP+】SDアソシエーション、新UHSスピードクラス「UHS-III」を発表

最大624MB/秒の転送速度 8K動画や高精細VRにも対応

SDアソシエーションは2月23日、CP+2017にあわせ、新しいUHSスピードクラス「UHS-III」を正式発表した。転送速度の理論値は、現行UHS-IIの約2倍となる624MB/秒に達する。

Ultra High Speed(UHS)インターフェイス規格に則った仕様で、UHS-IIで導入されたSDメモリーカードピンの2列目を利用する。カードの形状は従来と同様。

UHSスピードクラスは、104MB/秒のUHS-Iから312MB/秒のUHS-IIへと進化してきた。

今回のUHS-IIIは最大624MB/秒の転送速度を誇り、これは8K動画や次世代VR、ドローン空撮映像などへの対応を見込んだものという。

もっとも今回は規格が策定されたという話であり、UHS-IIの普及すらまだこれから。製品化は当分先になるとみてよいだろう。

CP+2017のSDアソシエーションブースでは、UHS-IIIについてパネルを用いて説明。それによると、microSDタイプの存在や、SDHCにおけるUHS-III対応も予定されているようだ。

その他、SDアソシエーションブースでは、ソニーの最新UHS-IIカード「SF-G」を展示。読み出し300MB/秒、書き込み299MB/秒を謳う製品だ。4月24日に発売される。

価格はオープン。店頭予想価格は、128GBが税別4万9,000円前後、64GBが税別2万5,000円前後、32GBが税別1万5,000円前後。

また、2月17日に公開したこの記事にある通り、マイクロン(レキサー)によるプレゼンテーションも連日行われている。

登壇するのはマイクロンジャパン株式会社の大木和彦さん。メモリーカードの連写テストを通じて得られた情報をまとめて伝えるもので、具体的な機種としては、D500、X-T2、E-M1 Mark IIの3機種(いずれもUHS-IIに対応)にまとをしぼって解説している。

話の骨子は「UHS-IよりUHS-IIの方が有利」というものだが、プレゼンでは速度面に加えて、バッテリー消費についてもUHS-IIのメリットが挙げられている。

上記の記事でも紹介したが、UHS-Iより高速なUHS-IIは記録時間が短いことで、その分消費する電力が少ない。書き込み中は背面モニターや撮像素子も動作していることもあり、書き込み時間が短ければ短いほど、バッテリー消費も少なくなるわけだ。

その他、連写デモから平均書込速度と推定実効バッファ量を割り出した話など、興味深い話題が展開していた。

各回のプレゼン終了後には、抽選5名にUSBカードリーダーと、画像復旧ソフトのイメージレスキューがプレゼントされていた。

25日(土)と26日(日)のプレゼンは以下の通り。D500、X-T2、E-M1 Mark IIのユーザーや購入検討中の方は、参加してみてはいかがだろうか。

SDアソシエーションブース マイクロンプレゼンテーション

2月25日(土)

11:30〜11:55 UHS-IIの効果的利用法:ニコンD500の場合
13:00〜13:25 UHS-IIの効果的利用法:フジフイルムX-T2の場合
14:00〜14:25 UHS-IIの効果的利用法:オリンパスOM-D E-M1 Mark IIの場合

2月26日(日)

11:30〜11:55 UHS-IIの効果的利用法:フジフイルムX-T2の場合
13:00〜13:25 UHS-IIの効果的利用法:ニコンD500の場合
14:00〜14:25 UHS-IIの効果的利用法:オリンパスOM-D E-M1 Mark IIの場合

本誌:折本幸治