イベント告知

【CP+2021】2月25日はCIPAのライブ配信3本立てでスタート

「コロナ渦の写真ファンを支えた被写体は?」などアンケート結果も

オンラインでの開催となったCP+2021が2月25日よりはじまる。出展各社は様々なコンテンツでオンラインならではの開催に向けて趣向をこらしているが、主催者でもある一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)も、初日よりキーノートスピーチをはじめとしたいくつかのコンテンツを配信する予定となっている。

主催者プログラムは25日にライブで配信

25日13時にはじまるキーノートスピーチは、「スポーツ写真の過去・現在・未来」と題して、同工業会の代表理事会長をつとめる真栄田雅也氏が登壇し、カメラの進化とスポーツジャーナリズムの発展の歴史を振り返りながら、同分野の未来を考えていく内容となっている。

同日14時からは、「CIPAデジタルカメラマーケット・セミナー」がはじまる。スピーカーは同工業会の調査統計作業部会部会長の太田学氏。ユーザーを対象に調査したという「フォトイメージングマーケット統合調査」の結果報告が行われる。

このほか25日に配信される主催者配信のプログラムでは、15時30分より市川泰憲氏(日本カメラ財団)をはじめ、メーカー各社の技術者が「ミラーレスがもたらしたもの」をテーマに討議するパネルディスカッションが予定されている。

各プログラムは、いずれもライブでの配信予定となっている。

デジタルカメラマーケット・セミナーに向けて

ライブ配信プログラムのうち、「CIPAデジタルカメラマーケット・セミナー」の開催に先がけて、同工業会は1月21日付で「フォトイメージングマーケット統合調査:特別編」の結果を公開している。セミナーに向けて、このマーケット調査から特徴的な部分を抽出してお伝えしていきたい。

調査は株式会社BCNが実施したもので、2020年10月上旬にWebで実施された。時期は、Go Toトラベルに東京が加わった最初の週末を中心に、日本国内在住者で10代~70代に対して本調査と予備調査で実施したという。サンプルの数は本調査が1,000名(対象は過去半年間にカメラを購入し、30枚以上の写真を撮った人)で、予備調査は1万4,769名(日本人の性・年齢構成に沿った回収割り当て)となっているとう。

一部解除地域がでてきているものの、現在も緊急事態宣言下という状況が続いているように、2020年は新型コロナウィルスの感染拡大防止に向けた政府や自治体による様々な施策が実施された。外出自体を自粛してほしいとの要請があったころもあり、2019年調査で主な被写体を尋ねる項目で2位となっていた国内旅行は、3位に後退。また子どもやペットを主な被写体とする回答が順位をあげる結果となっている。

1位は「風景・夜景」で変わらず。ただ、内訳が約7割(2019年)から約5割(2020年)にまで後退するなど、他の被写体への分散化が著しい状況となっていることが読み取れる。

2位の花・植物を被写体にしていると回答した人からは、「身近な公園の花がとても気になるようになって、心の潤いになっています」(56歳・女性)や、「コロナ禍でも季節の花は咲き進む。身近な季節の花を撮るのも気晴らしになる」(65歳・男性)といった声があがっている。

また、家族写真を楽しんでいるという人のうち、17歳・女性から「コロナ禍だからからこそ、自宅で過ごす普段の家族の日常写真を撮る」といった意見が寄せられているほか、「会えない祖父母や両親に写真を送ることで繋がっていられるのはうれしい」(36歳・女性)、「成長していく子供達との共通の趣味、退職した父の楽しみとして、家族の会話が広がるのを楽しみにカメラをやっていきたいです」(40歳・男性)といった声が集まっている。

このほか、写真を撮ることや見ることを通じた項目でも、この新型コロナウィルスが猛威をふるう時勢下ならではの回答が多数みられる。いわゆる、新しい生活様式が定着しはじめている今、また今後の写真の楽しみ方や撮影のスタイルを考えていく上で、どのような分析がなされるのか。人々の意識がどのように変わったのかという側面からも、様々な考え方をもたらしてくれそうだ。