デジタルカメラマガジン
デジタルカメラマガジン6月号、特集は写真家42名による「夏の絶景写真」!
Reported by 本誌:武石修(2015/5/20 08:02)
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マイルドセブンの丘 美しい丘が広がり作物のパッチワーク模様が楽しめる(高橋真澄)
◆場所:北海道美瑛町美田
◆時期:7月中旬
◆時間:18時30分
◆使用レンズ:標準レンズ
日が沈む寸前の最も色が付きやすく影が出やすい時間帯に撮影。逆光のため、フレアが出ないように十分遮蔽して光が入り込まないように注意した。パンフォーカスを得るためにF22まで絞り込むと低速シャッターになったので、ぶれないようにカメラをしっかりと三脚で固定した。余計な反射はPLフィルターで除去している。
マイルドセブンの丘はとても有名な観光スポットだ。美瑛 駅から車で15分ほどだが、周りは農地なので立ち入らないようにしたい。また、トイレなどはないので撮影前に済ませておこう。 (高橋真澄)
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本日発売「デジタルカメラマガジン2015年6月号」の特集1は、「夏の絶景写真 日本のベストセレクション100」です。50ページにおよぶ総力特集で、実に42名もの写真家が参加。息を呑むほど美しい写真を多数集めました。
注目したいのは、単に絶景写真を集めただけではなく、「撮る」ことにフォーカスしているところ。巷にあふれる絶景本と違い、撮影した場所、季節、時間、おすすめのレンズなどの情報が網羅されています。もちろん写真家ならではのテクニックも。まさに撮る人のための絶景写真集となっています。
ここではその一部を紹介しましょう。
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以下の記事は、デジタルカメラマガジン2015年6月号より抜粋・再編集したものです。
姫新線 一面に広がるひまわり畑と列車(中井精也)
◆場所:兵庫県佐用郡佐用町(三日月~播磨徳久)
◆時期:8月上旬
◆時間:13時
◆使用レンズ:標準レンズ
兵庫県の佐用町では、町おこしの一環とし、毎年200万本ものひまわりが植えられ、多くの人の目を楽しませている。数カ所ある畑は、毎年場所が変えられるが、線路脇にも植えられることが多く、列車とからめて撮影ができる。掲載した3枚の作品はほぼ同じ角度から撮影したもの。
違いは「列車」と「ひまわり」という2つの要素の比重を考えた構図とレンズ選びだ。36mm相当で撮影した上のカットは、思い切って空を大きく入れて撮影しているが、ひまわり畑の広さも表現できていることに注目してほしい。
撮影した年のひまわり畑は、三日月駅と播磨徳久駅のほぼ中間付近。毎年ここに咲くわけではないので、佐用町のホームページで確認しておこう。ひまわりは太陽に向かって向きを変えるというのはウソ。現場に行って確認するしかない。(中井精也)
由布川峡谷 涼気漂う苔むす幽玄の峡谷美(山梨勝弘)
◆場所:大分県由布市挟間町
◆時期:6月上旬
◆時間:11時30分
◆使用レンズ:標準レンズ
大分市の西に位置する由布川峡谷。その景観は高さが約30mで幅は狭い所で3~4mほど。まさに究極の峡谷だ。なだらかな曲線をもつ岸壁からは細い滝が幾筋も流れ落ちている。ここでの撮影は、大雨以外は全天候型で晴れでも曇りでも良い。撮影時間帯は渓谷に陽光が差し込むトップライトの昼前後がベストだ。
露出はシャドウ部よりもハイライト部のグリーンの葉を優先すると、黒が締まってメリハリの利いた力強い作品になる。シャドウ部に滴る滝を手前に配置して、奥の滝にピントを合わせ、峡谷の奥深さを表現している。
大分自動車道別府ICから県道11号線、県道52号線で約12km。20分程度。猿渡り入口から徒歩で約5分。川の浅瀬に入ると峡谷の見え方が違うので長靴があると良い。階段が急なので下りは注意しよう。(山梨勝弘)
青い池 天然とは思えない神秘的なエメラルド(金子美智子)
◆場所:北海道上川郡美瑛町白金
◆時期:7月中旬
◆時間:15時30分
◆使用レンズ:標準レンズ
青い池に到着したときには背景の山に雲がかかっていて見えなかった。木立の向こうにアクセントとして山を入れたかったので、雲が切れるタイミングまで2時間ほど待って撮影した。
エメラルドグリーンの池、木立、青い空を対比させつつも、広がりを表現したかったので、35mmの焦点距離で横位置にした。絞りはF18まで絞って木立と山をはっきり見せた。また、WBは太陽光にすることで、見た目どおりのエメラルドクリーンを表現できる。
水面が落ち着いていた方が良いので、風がない晴れた日の撮影がオススメ。一日中撮影は可能だが、午後からの少し斜めになった光で撮影すると、エメラルドグリーンがきれいに写る。(金子美智子)
宍道湖 「日本の夕陽百選」の人気スポット(竹本りか)
◆場所:島根県松江市袖師町(夕日スポットテラス)
◆時期:6月下旬
◆時間:19時
◆使用レンズ:標準レンズ
この日は湖の上に焼けた雲が広がっていた。そこで、空を大きく入れて壮大なスケールを表現した。焦点距離は空と夕日と嫁ヶ島のバランスを考えた結果が47mmだった。風の強い日だったので、ブレを防ぐためにシャッター速度が遅くならないようにISO感度で調整。
また、WBはより赤味を強調するために日陰に設定した。水平線に雲がかかり、夕日は望めないかと諦めかけたころ、雲の切れ間から真っ赤な夕日が顔を出した。美しい夕日の撮影ではこういうことがよくあるので、日没後30分は粘って撮影していたい。
「日本の夕陽百選」に選ばれた宍道湖。湖畔には、夕日の鑑賞スポットが多数点在している。湖上にぽつんと浮かぶ嫁ヶ島のシルエットが魅力だ。カメラマンだけでなく鑑賞者もたくさん集まるので、早めに行って撮影場所を決めておこう。(竹本りか)
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デジタルカメラマガジン2015年6月号には、上の5カ所を含む計100カ所の絶景写真と、その撮影情報が収められています。みなさんもこの夏、絶景写真を撮ってみてはいかがでしょうか。