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赤外領域を撮影できる「PENTAX 645Z IR」

学術調査や鑑識用途向けに受注販売

リコーイメージングは11月27日、赤外線領域を撮影できる中判デジタル一眼レフカメラ「PENTAX 645Z IR」をリコージャパンから受注販売方式で発売すると発表した。発売日は2016年1月15日。市場想定価格は税込150万円代前半。個人利用向けには販売しない。

PENTAX 645Zをベースに、赤外線(IR)カットフィルターを外した特別モデル。対象物に物理的な影響を与えない「非破壊の鑑定用撮影装置」として開発した。文化財や壁画・絵画の下書きを調査したり、出土した木簡に書かれていた墨文字の判読、鑑識用途などに向ける。

可視光カットフィルター用いて赤外波長域での撮影を行う際は、可視光とはピント位置が異なる赤外光のピントを見ながらライブビューで撮れる。ライブビューはチルト式の液晶モニターに表示。防塵防滴構造も備える。

撮像素子は43.8×32.8mmサイズ、有効5,140万画素のCMOSセンサー。最高設定感度はISO204800。1,920×1,080/30pの動画記録も可能。

無線LAN機能を持つSDカード「FLUCARD FOR PENTAX」(別売)を使って、スマートデバイスと連携してリモート撮影や画像転送が可能。

2010年には同じく赤外線撮影に対応した「PENTAX 645D IR」が発売されたが、こちらはCCDセンサーを搭載。ライブビュー機能がなく、赤外光のピント位置を目視しながら撮ることはできなかった。チルト式の可動モニターも645Zからの新機構。

(本誌:鈴木誠)