【CP+】ニッシンジャパン、連続1,000回発光の「マシンガンストロボ」をデモ


 ニッシンジャパンはCP+2012で、連続1,000回の発光が可能なクリップオンストロボ「MG8000」を展示した。連続発光を実際に行なうデモンストレーションも実施している。

ニッシンジャパンブース左からMF18デジタルマクロ、MG8000

 MG8000は、「マシンガンストロボ」(仮称Di1000)として2011年2月に発表。このたび2012年春での発売が決まった。キヤノン用(E-TTL、E-TTL II対応)とニコン用(i-TTl対応)を用意する。

 1,000回連続発光の具体的な内容は、1〜200回は3秒間隔、201〜1,000回は5〜7秒間隔というもの。既存のクリップオンストロボを大きく引き離す性能としている。電源は単3電池4本。ただし、性能を引き出すには、同社の外部電源「パワーパックPS-300」の併用を必須としている。

 発光を繰り返すことで問題になるのは発熱だが、放電管にガラスを使用した(従来の写真用ストロボの)キセノン管ではなく高熱に強い石英(クオーツ)を使用したキセノン管を採用。さらに発光ヘッドを大きく設計し、加えて4カ所にアルミの放熱板を仕込むなど、工夫を重ねたという。

 また、これまでのクリップオンストロボだと、発光部前面に設けられた樹脂製のフレネルレンズが熱により溶解したり焦げ付いたりすることがあった。MG8000では耐熱性素材を採用することで、そうした問題をクリアしたという。

Di866(右)との大きさ比較
発光部のフレネルレンズにも耐熱性の高い素材を採用ヘッドの金属部分は放熱板になる

 ガイドナンバーは60(105mm、ISO100)、40(35mm、ISO100)。照射角は24-105mm。

 操作性はこれまでの液晶モニター付きDiシリーズと同様。サブ発光部も備える。

ニッシンジャパンの他の上級機と同じく、カラーLCDを搭載

 ブースでは、1日2回のデモを毎日実施。実際に連続発光を行ない、その実力を披露している。

 また、発売されたばかりのリングストロボ「MF18デジタルマクロ」も出品。1/128〜1/1,024の発光を1/6EVステップで制御できる「ファインマクロ(微小発光)モード」を搭載した製品で、絞りを開けた状態で被写体に近接して発光できるなど、これまでのリングストロボにない表現が可能になる。前回のCP+2011で参考出品されていた。

 発光リングはサイズ可変式。最大77mmのレンズに対応する。

MF18デジタルマクロの発光リング発光リングを広げたところ。操作は左右のボタンを押すだけ
発光部を取り外した状態最小1/1,024のファインマクロモードが特徴

 また、カラー液晶ディスプレイやファームウェアアップデート用のシンクロ端子の搭載など、同社らしい装備も特徴としている。電源は単3電池4本。シンクロ端子やフォーカスアシスト用のLEDライトも装備する。また、ワイヤレスTTLのマスターとしても使用可能だ。

 左右の発光部の光量を変えることも可能。ここまでなら他社のリングストロボでもよくある機能だが、MF18では光量比を保ったまま発光量をシフトできる。

 直販サイトでの販売中だが、現在入手難となっている。

フォーカスアシスト用のLEDライトも備える

【2012年2月13日】キセノン管および石英に関する記述を詳しくしました。




(本誌:折本幸治)

2012/2/11 13:03