ソニー、薄型16倍ズーム機「サイバーショットDSC-HX9V」を国内投入

~動画60p記録・リニアモーター駆動の“約0.1秒”AF搭載

 ソニーは、16倍ズームレンズを搭載するコンパクトデジタルカメラ「サイバーショットDSC-HX9V」を3月11日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は4万5,000円前後の見込み。カラーはゴールドとブラック。

サイバーショットDSC-HX9V(ゴールド)

 広角端24mm相当からの16倍ズームレンズを搭載したスリム高倍率モデル。10日に発売する「サイバーショットDSC-HX7V」の上位機種にあたる。DSC-HX7Vは広角端25mm相当からの10倍ズームレンズを搭載している。GPS機能・電子コンパスを引き続き搭載する。

 合焦速度約0.1秒という“高速AF”を搭載。2枚の画像解析から被写体までの距離を推定し、ピント位置まで一気にリニアモーターでレンズを駆動させることで“デジタル一眼レフカメラ並み”という速度を実現した。シャッター半押し時に240fpsで2コマをキャプチャし、ピントのない方向のスキャンを省くことで無駄な動きを減らしたという。

ブラック
ゴールド
ブラック(左)、ゴールド(右)

 同時発表の「サイバーショットDSC-HX100V」や、「サイバーショットDSC-TX100V」(3月4日発売)と同様、1,920×1,080/60pの記録に対応。同梱ソフトの「PMB」バージョン5.5は60pの動画分割・結合に対応する。回転方向のブレ補正も加えた「アクティブモード」も新搭載した。

 動画のノイズ処理は前後フレームも見て行なう方式とし、暗所のランダムノイズ低減に効果的としている。新たに動画撮影中の追尾AFにも対応したほか、動画撮影中の静止画動画記録も可能にした。

ブラックゴールド

 パノラマ撮影機能「スイングパノラマ」は、高解像度な「HRモード」を搭載。カメラを縦に構えてスイングすることで、10,480×4,096ピクセル(4,290万画素)のパノラマ画像を生成する。

 3D撮影機能には、1回のシャッターボタン押下で視差のある3D画像を生成する「3D静止画」を追加。高速で連写した2枚の画像の深さ情報を分析し、画像解析から3D画像を生成するというもので、「2眼式の苦手とする近接撮影も自然に行なえる」としている。記録画素数はアスペクト4:3で16M、16:9で12M。フォーマットはMPF。

 本体上面に「CUSTOM」ボタンを搭載。露出補正、ISO、ホワイトバランス、測光モード、スマイルシャッターのいずれかの設定画面を直接呼び出せる。モードダイヤルの「MR」モードには、ズーム位置なども含めた好みの設定を登録可能。

上面にCUSTOMボタンを搭載内蔵ストロボは自動でポップアップする

 静止画の画質設定メニューも新機能。より細かなホワイトバランス調整が可能という「ホワイトバランスシフト」や、「カラーモード」、「彩度」、「コントラスト」、「シャープネス」を利用できる。

 シーン認識モードは発表済みの2011年春モデルも採用する「プレミアムおまかせオート」を搭載。夜景や逆光などのシーンにおいては、連写合成による重ね合わせ処理も自動で行なう。動画撮影時のシーン認識にも対応。

 DSC-HX9Vのシーン認識数は、静止画が44、動画が33。いずれも撮影シーンを認識する「シーングループ」と、三脚設置や被写体の動きを認識する「コンディショングループ」を掛け合わせたシーン数となる。

ブラックゴールド
製品名サイバーショットDSC-HX9V
撮像素子1/2.3型有効1,620万画素 裏面照射型CMOS
レンズ24-384mm相当(35mm判換算)F3.3-5.9
最短撮影距離5cm(広角端)、120cm(望遠端)
手ブレ補正光学式
感度ISO100~3200
露出プログラムプログラムAE
測光方式マルチパターン、中央重点、スポット
シャッター速度30~1/1,600秒(マニュアル)
液晶モニター3型92.1万ドット(TruBlack)
動画記録1,920×1,080・60pなど
記録メディアSDXC/SDHC/SDメモリーカード、メモリースティックデュオなど
バッテリーMP-BG1(USB充電対応)
外形寸法104.8×59×33.9mm
質量約215g(本体のみ)、約245g(バッテリー、メモリーカード含む)


(本誌:鈴木誠)

2011/2/7 13:28