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ライカ、女性写真家のプロジェクトを1万ユーロで支援
オスカー・バルナックアワードで作品発表
2025年11月12日 16:13
ライカカメラ社は11月12日(水)、女性写真家を対象とした取り組みとして「LOBA Women Grant」を2026年に創設すると発表した。新しいプロジェクトのアイデアや写真シリーズを実現するための支援を行うという。
女性写真家の国際的な認知を高めることを目的とした取り組み。プロフェッショナルとして活動する21歳以上の女性写真家を対象に、構想中のものも含む“明確なコンセプトを示すプロジェクト”を募集。応募されたプロジェクトの中から、同社が運営する国際的な写真アワード「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」の審査員が受賞者を決定し、その作品制作をサポートするという。
具体的には、1万ユーロの支援金と「ライカQ」シリーズのカメラが贈られるほか、制作期間中に専門家によるサポートが受けられる。
完成した作品はLOBAの枠組みの中で発表。そのため、LOBAには従来の一般部門と新人部門に加え、新たに「LOBA Women Grant」が設けられることになる。しかし、推薦による候補選出となる従来の部門に対して、「LOBA Women Grant」はあくまでも応募者自身による自由応募の形式となる。
なお、プロジェクトのテーマ設定は自由だが、LOBAのガイドラインに基づく必要がある。「人と環境の多層的で複雑な関係性を捉えた写真シリーズ」が対象としている。
ライカギャラリー・インターナショナル代表兼アートディレクターのカリン・レーン=カウフマン氏は、「社会的・環境的・政治的な課題に対する批判的な視点に加えて、希望を感じさせるプロジェクト、前向きな解決策を記録した作品、変化への道を示すような作品の応募をぜひお待ちしています。勇気を与え、ポジティブな変化を照らし出していることも大切な要素であり、そのような写真に出会えることを楽しみにしています」とコメントしている。
第1回「LOBA Women Grant」の募集期間は、2026年2月11日(水)から3月15日(日)まで。受賞者の作品シリーズは2027年10月にウェッツラーで発表される。
この取り組みは、ライカフォトグラフィー100周年の軌跡を記念する2025年の特別企画の1つとして実施。2019年に米国のライカカメラ社によって設立された「Leica Women Foto Project Award」で得た経験をもとに、よりグローバルな展開を目指すという。
