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第91回:SNS時代に活躍するモデルの強み
フリーモデル あずりな
2025年7月31日 16:00
以前からSNSで見かけていて気になっていたところ、紹介を受け知り合ったフリーモデルのあずりなさん。モデル経験が豊富で撮影した写真は基本的に掲載許可確認不要で撮影者がSNSなどに投稿できる形を取っているという。あずりなさんとの出会いと彼女に感じた魅力についてお話を伺いました。(聞き手・文:近井沙妃)
気になる人気の理由
出会ったのは約2か月前、ケンコー・トキナーの田原さんに紹介を受けスタジオに来てくれたフリーモデルのあずりなちゃん。SNSで他所の人が撮っている写真を何度か見かけていて気になるモデルさんだった。ポーズが上手くてアンダー気味な写真にとても映える女の子だなという印象を受けた。人の写真を見て気になるということはやはり被写体が良い。
実際に会ってびっくり、普通の女の子。背が高いわけでも何かが特別抜きんでているわけでもなく、人気の理由が気になり早速写真を撮らせてもらった。
後日、私がCAPAで連載している「世界の光の中で」の誌面とYouTube動画にゲスト出演をお願いし、私のスタジオとその周辺で合計1時間ほど撮影した。今のスタジオを構えて約16年、どこでどう撮ればいいかはすぐわかる。そして彼女は被写体として“よく分かってくれている子”なので撮影はスピーディーに進んでいった。
動画は私の友人の息子さんであるシュン君が撮影してくれた。最近スマホでショート動画などを中心に撮影と編集をしているということでメイキングや配信用の動画をお願いした。彼が生まれる前からお父さんたちとは付き合いがあるのでとてもいい関係。年齢差があってコミュニケーションはほとんど取れないが一生懸命縦動画を撮ってくれていた。
現場に立ち会っているCAPAの稲葉さんにレフ板の使い方を教えながら撮影。ロールレフで外からスタジオ内に向かって強い光を入れたり、小さい板レフでより強力な光を入れたり。
特別な意味は持たせていないが写真的な表現としてちょっと動きが欲しいときなどに風(ブロワー)をよく使う。
あるものは有効に使わなければ。いただいた大きな造花をバックに思い切ってアップにしたり。
オムニクリエイティブフィルターはフリーハンドで撮影できるよう、レンズに取り付けるアダプターリングがあるが手軽に手持ちで使うことの方が多い。
スタジオ前と中での撮影を終えてスタジオ周辺をぐるっと徒歩10分くらい回り、散歩しながら撮影。神田はオフィス街なので平日より土日の方が人通りが少ない。周囲になるべく迷惑をかけず撮影に集中できるように日曜日を選んだ。
常にアシスタントの近井にも1枚か2枚、必ず撮ってもらっている。
撮影会での彼女を見て
偶然にも彼女が昭和記念公園で行われるヨドバシカメラのモデル撮影会にも参加するということで、撮影会前半は土屋さん、後半は私の担当で彼女を受け持つことになった。人気も体力もあり、参加者とも上手くコミュニケーションをとっていた。基本的にヨドバシカメラの撮影会は撮影した写真をSNSにアップすることはできないのだが、彼女はフリーモデルで掲載も本人判断。掲載OKということでたくさんの人がSNSに上げてくれているのを見かけたが、とてもいい写真が撮れていたと思う。またこういう撮影会に出てもらい、ご一緒できれば嬉しい。
その翌週、一度私のスタジオでも彼女をモデルに写真塾を開催した。塾生は内気な方が多いのだが彼女が積極的に被写体としての魅力をアピールしながらコミュニケーションをとってくれて皆は満足のいく撮影ができたと思う。
スタジオ周辺で自然光での撮影をした後、スタジオ内でLEDライトを使用して撮影。私もスマホXperia 1 VI(SO-51E)で少し撮影させてもらった。
また秋ぐらいにはコンセプトを決めて写真塾を企画して撮影させてもらいたいと思う。
彼女の強み
彼女のいいところはまずフリーモデルであり、やり取りがスムーズな点。モデル歴が長く経験値が非常に高い。個人撮影から集団の囲み撮影までこなせる。ある程度年を重ねており大人である。メイクや衣装も自分で用意ができる。
私の体が空いていて、もし作品撮りをしなければと思ったときは彼女に頼んでもいいなと思わせるぐらい懐が深いというか撮影がしやすい子。
そして彼女は基本的に掲載許可確認不要で撮影者がSNSなどに投稿できるという点で撮影したカメラマンも作品の発表場所があることが彼女の強みかな。SNSで皆が高い自由度で写真を発表できる子はなかなかいないよね。
被写体として手に届くところにいるモデルさんとして最高の子だと思う。
モデル:あずりな