勝山吉和写真展「京丹後伊根 舟屋の里」(ニコンサロンbis大阪)



京都・丹後地方の先端に人口2300人余りの小さな町、伊根町がある。漁業と観光が中心のこの町には、伊根湾の海岸線約5kmにわたって、漁村では初めての重要伝統的建造物保存地区の指定を受けた、全国でも珍しい「舟屋」が残っている。

波打ち際の1階が舟の収蔵庫、2階が住居となった舟屋には、漁港と生活空間が一緒という、海にいちばん近い暮らしがある。

かつては萱葺きだった舟屋も時代とともに変遷し、いまはほとんどが瓦葺きとなった。さらには舟の大型化に伴い一階部分が収蔵の用を成さなくなったことから、物置や作業場になったり、漁師廃業などにより民宿等に変わっていく舟屋も見られる。しかし、それでも約230軒が将棋の駒のように軒を並べる姿は美しく、多くの観光客が訪れる伊根町の代表的な観光スポットである。

作者は、江戸時代からの歴史があるこの舟屋での暮らしがいつまでも続くことを願いながら、今に生きる人々の姿の一端を記録した。カラー45点。

(写真展情報より)


  • 名称:勝山吉和写真展「京丹後伊根 舟屋の里」
  • 会場:ニコンサロンbis大阪
  • 住所:大阪府大阪市北区梅田2-2-2ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 会期:2012年10月18日〜2012年10月24日
  • 時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:折本幸治)

2012/10/4 00:00