ソニー、積層型CMOSイメージセンサーの生産能力を増強


 ソニー株式会社は22日、積層型CMOSイメージセンサーの生産能力を増強すると発表した。ソニーセミコンダクター株式会社の長崎テクノロジーセンターに800億円を投じて生産設備を強化する。

ソニーセミコンダクター株式会社の長崎テクノロジーセンター(長崎県諫早市)

 積層型CMOSセンサーは、裏面照射型CMOSセンサーの支持基板の代わりに信号処理回路が形成されたチップを使用するセンサー。ソニーが1月23日に開発発表した。チップサイズの小型化と大規模な回路の搭載が可能になることから、デジタルカメラやモバイル機器の高画質化や小型化に寄与するという。

積層型CMOSイメージセンサーの構成(1月23日の発表会資料より)

 2012年度上期から2013年度上期にかけて、長崎テクノロジーセンターのウエハー加工用設備を新しくするほか、CMOSセンサーのウエハーライン増強を行なう。これによりソニーのCCDとCMOSセンサーの生産能力は、2013年9月末時点で6万枚/月(300mmウエハーベース)になるという。

 ソニーでは、「スマートフォンやタブレットなどの需要が急拡大するモバイル機器市場への供給体制を強化することで、CMOSセンサーのリーディングポジションを確固たるものにする」としている。

 投資の一部には、経済産業省の国内立地推進事業費補助金を活用する。





(本誌:武石修)

2012/6/22 17:33