鈴木さや香写真展「イチニチ ヒトヒラ」(オリンパスギャラリー東京)


(c)鈴木さや香

私の撮った花たちは、傷がついてしまってもう売り物にならなかったり、人に贈った後飾られて捨てられる前の花たちです。萎れて役目を終わらせる前に、ちょっとだけ頑張ってもらい作品を撮らせてもらっています。

撮り始めたきっかけは、師匠山岸伸の写真展でたくさんの花が贈られてきて、毎日たくさんの花を師匠が撮影していたのを見てでした。私は、撮影を終えた後の水分がなくなってしわしわの花を、たくさん貰って撮影しました。
何百という花数を、何千カットと撮りました。そうやって撮っている最中も、花たちはすごいスピードでどんどん萎れていきます。撮るほうが追い付かず、何度も水をかけ、すこしでも綺麗な状態で撮りたかったのですが、種がはじけて綿毛が飛び出てきたり、きれいな色の花びらがまっくろになったりしました。しかし時間が彼らに表情を持たせていたので、私の作品は完成し、こういった形で発表できました。おわっていくものがあり、はじまるものがあります。それを かなしいと 思いませんように。

出展作品数:約50点以上
(写真展情報より引用)

  • 名称:鈴木さや香写真展「イチニチ ヒトヒラ」
  • 会場:オリンパスギャラリー東京
  • 住所:東京都千代田区神田小川町1-3-1 NBF小川町ビル
  • 会期:2012年5月17日〜2012年5月23日
  • 時間:10時〜18時(最終日は15時まで)
  • 休館:日曜・祝日

(本誌:鈴木誠)

2012/4/27 00:00